柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

エンディングデザインコンサルタントが母の葬儀をどうしたかったか・・・・

2019年06月25日 | お葬式

病院で亡くなった母の葬儀をどうしようか?


エンディングの仕事をしていた私には母の葬儀は老人ホームの中でしたい希望がありました。

以前から、老人ホーム内での葬儀を施設長に提案し相談してきましたが

具体化する前に、思いがけず母の死が訪れてしまいました。


長年住み慣れた街を離れ、老人ホームに入った母にとって

ホームの中が町内であり、入所者はご近所であり、

施設の職員さんたちは家族同様の介護や看護の達人でした。


母の葬儀は家族とホーム関係者に送られるのが極自然な形なはずです。


ホームの入所者は多くの人が認知症状があります。

入居者の死がショックを与えるのではないか?

死は忌み嫌われるのでhないか?

多くのホーム関係者がそう懸念するようですが

高齢者にとって死は食事をしたり会話をしたり、日常生活の延長線上にあります。

決して特異な出来事ではありません。


例え物忘れが激しくても

隣人がいなくなれば「どうしたのかな」、、、何となく気になります。

昨日まで隣で座っていた人が急に無になる方が不自然な気がします。


たとえすぐに忘れてしまっても、

「○○さんが亡くなりました。寂しくなるけど一緒にご冥福を祈りましょうね」

という扱いをして欲しい・・・

ずっとそう考えていました。


週に2~3回はホームに通い、母以外の人にも沢山話しかけた私の実感です。

認知症でも気持ちはあります。

教えられれば、その場だけかもしれませんが、手を合わせてくれる人たちです。

そして、家族より密接にお世話してくださった職員さんにも

私は母と別れてほしいと思っていました。

一部の職員さんが葬儀参列してくださることもありますが

ホームから旅立てれば多くの職員さんにも「別れ」が可能なことではないか、と。

また、人生の終焉を託した施設なればこそ、死まで見つめてほしいなと・・・




母はホームから胆のう炎の傷みのために入院し約1か月後に亡くなりました

ホーム葬の話し合いもまだ始めたばかりでしたので,私の希望はかなわず

家に安置し、お寺の中で葬儀をすることにしました。