柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

亡くなった人をみんなが送る病院や介護施設があります。なんて温かいのでしょう

2022年12月06日 | 葬儀の世界
友人のご主人が介護施設で亡くなったとき、見送りに30人ほどの医師や看護師,介護スタッフさんたちが見送ってくれたそうです。
「こんなに多くの人が見送りに立ち会えるのは本当に珍しいことです」と言われたそうですが、その時にリハビリや病室でのご主人の様子をスタッフさんから聞かされ「コロナで家族は会えなかったけど主人が周囲の人と楽しい時間を過ごしていたと知り安堵した」と話してくれました。

以前に読んだ新聞の記事を思い出しました。

近畿地方のある病院で亡くなった方を医師や看護師が集まり患者さんの病気の経緯や入院中の様子、小さなエピソードなどを紹介しご家族と一緒に祈りを捧げ15分ほどで終わる「お別れ会」をするそうです。
そしてお見送りのために新設した明るい玄関から見送るという内容でした。
この病院ではこの「お別れ会」をホスピス病棟だけで行っていたんだそうですが、病院が掲げているホスピスマインドを広げたくて普通の病棟でも「お別れ会」を進める方針をとったそうです。
「病院で亡くなった人を医療者が温かく送り出すことは遺族にも医療者にも価値があることで病院のおもてなしである」と書かれていたと記憶しています。

ほとんどの病院では亡くなった患者さんは裏口から人目を避けて搬送されています。
生きていれば大事な患者さんでも亡くなると一刻も早く去ってほしい存在になるのでしょうか。
他の患者さんへの影響が及ばない配慮との考えだと思いますが、人の死は敗北でも悪でもありません。
寿命を生きぬいた証です。
昨日までいた患者さんの存在がなくなるのですから、同じ病室の人も看護師さんも医師も何も感じないほうが不自然です。

私の友人も思いがけずに大勢の知らないスタッフさんにまで見送られて、きっと温かい気持ちになったことでしょう。ご主人の死を上手に受け止めることができ、その後に行ったシンプルな葬儀でも親しい人が早朝の出棺にも関わらずお別れに来てくれたことで、故人も家族も温かい人の触れ合いを感じ
大満足できた別れだったと話してくれました。
こんな時期にこんな素敵なご主人とのお別れができた友人は幸せだったと思います。
家族葬だからと言ってか家族だけと限らずに「別れたい」と思ってくださる方なら早朝の出棺でも自ら集まってくれるものです。

私の作成したエンディングノートには、長年多くの人を見送った経験から葬儀への提言が書かれています。
葬儀は何度も経験することではないので、世間で言われてる「家族に迷惑かけたくないから」とういうフレーズだけで家族のみの葬儀を希望する人が多いのですが、人に触れあう別れは決して無駄なことではありません。
エンディングノートは自分の気持ちを家族に言い残すノートなので、自分の死後も家族にとって後悔のない生き方を残せる意味も含んでいます。



◆3冊でできた新しいカタチのエンディングノート◆
【アクティブノート~賢い老い支度~】
初めてでも安心、書き方ガイドブック付き
Amazonで好評発売中!



上記をクリックするとアクティブノートの詳細が出てきます


自分の人生を自分で締めくくりたいあなたへ
ご自分の意思表示をエンディングノートき書き留めておきましょう



コロナ患者は死後も危険物扱い?、、、正しい知識を望むばかり

2022年09月02日 | 葬儀の世界
Yahooニュース で読んだ西日本新聞の記事です。
コロナ患者の死後、遺族が顔も見られない、当日に火葬してしまう、搬送料金が異常な価格であることが報じられています。コロナが流行り始めてもう3年がたちましたが、ウィルスの特徴が分り始め私達に伝わる情報も刻々と変わってきています。
葬儀業界がいまだにこんな対応をとっていると知り非常に悲しくなりました。
家族の死は、人生でも一大事な出来事です。
葬儀社はその事実を一番知っているはずです。
どこの葬儀社のHPやチラシでは大切な人の葬儀は、遺族にはとても大切な時間と説き、当葬儀社では
ご遺族の気持ちに寄り添って・・・・などと書かれていますよね。
それなのにこの記事には遺族のためにとる対応とは思えない行為がありました。

コロナに感染すると現場はその対応に神経を使います。
私は今入院中でそのことを切実に感じています。同じ病棟からコロナ患者が出るとすぐに病棟を遮断。
陰性であっても同じ病棟の患者の行動は規制されます。
コロナ感染者からは呼気も体液も排出されるから直接医療に当たる医師や看護師さんは最大の注意を図ります。
でも看護師さんも医師も交代で持ち場を変わり、陰性の患者の対応もしてくれます。

コロナウィルスの危険は明確にされてきました。
亡くなった後の患者は先ず、呼気をしませんし、十分に対処していれば体液も漏れません。
正しい対処をすれば遺体からは感染は起こりません。
結核や肝炎で亡くなった方も葬儀社は同じような扱いをします。

コロナ患者の対面を断る葬儀社は、そんな最低限の知識もなくご遺体を扱ってるのでしょうか。
反対に言えば、普通のご遺体の安全な処理は出ているのかも不安になります。
死因は一つでも持っている病気は一つではありません。どんな危険があるかもしれない事を前提に遺族がお体を触っても、頬刷りしても安全なように遺体処置をすべきです。
何もせずにドライアイスを置くのはお粗末すぎます。

コロナ患者を納体袋に入れるのはコロナが発症した当時に未知のウィルスとして厚生労働省が推奨した指針です。
「納体袋に入っているのでお顔は見せられません」と言われた遺族は、病院では最後の時間に対面させてくれたのに、死後にどうして故人の顔が見れないのか疑問をいだいています。
どう考えても読んだ記事では葬儀社が「コロナ感染者の葬儀はこうしておけば簡単でいい」と思っているか、コロナ感染者の知識がないとしか見えません。

同じように火葬場の対応も考えてほしいものです。
当日の火葬の強行や、最後の対面できない、参列者の規制が極端に厳しいのは、今となっては意図が解りません。
遺体からの感染はないのですから参列者間の会話を避けマスクを着用すれば、この行動規制の緩和された世の中で問題はないはずです。一度決めたら状況が変わってもそのまま押し通したいのでしょうか。

搬送料金が30万を超えると記事にもありましたが、何を使って搬送の感染対策をしているのでしょうか?
病院でも病室内もストレッチャーもトイレもアルコールで除菌しています。

正しい知識と、故人の尊厳と、遺族の心をケアしている葬儀社が全国に沢山あることも私は知っています。そんな葬儀社が一部の心ない対応の葬儀社のために誤解を受けるのはあまりに悲しいことです。

新しい知識と新しい体制を得ることが難なくできる葬儀社と、苦手な葬儀社の格差が広がっています。
葬儀は安価な費用ではありません。

どうぞ葬儀社選びを慎重になさって、後悔のないお別れをして欲しいと思っています。



葬儀社がエンディングノートを効果的に活用するには

2020年10月30日 | 葬儀の世界
アクティブノートを定期的に活用してくださる葬儀社さんがいます。
それぞれ活用方法は違いますが
葬儀社を生前に決定していただくことが本来の目的でしょう。

終活全般のセミナー
エンデイングノートの書き方講座
事前相談等で
エンディングノートを無料配布されているか
販売しているかは分かりませんが
弊社のアクティブノートは1650円と高額なので
それなりの効果がないと使うことはできないはずです。
(多数のご購入は金額が変わります)

それなら是非
営業に繋がる、将来の顧客獲得に繋がる活用をしてみてください。

葬儀社で行う終活は定期的に実施することが多く
継続性があり、それなりに自社ファンが作れます。
継続的な接触は固定客を得る手段として費用は低いのに最も効果があります。

ここで葬儀社にもう一押しして欲しいのが
エンディングノートを書き上げるサポートすることです。
手元に持っている人はいても書きあげている人はごく僅かです。

エンディングノートを書き上げると
その人の将来をより具体的に描くことができ
当然、葬儀の場所も内容も具体性を持たせます。

私がエンディングノートの書き上げを手伝った方は
介護も後見も葬儀のお墓も相続も
ほとんど具体的な考えを持つことができ
そこから実際の行動を起こし
契約や法的な手続きに至ります。
この時点で、家族にも同意を得る場合がほとんどなので
ほぼ決定できる状態になります。

自分で書くとこうはいきません。
「これはまだ早い」
「ここまで考えると気が重い」
「子供たちがいるから任せればよい」
そんな理由から具体性にかけます。

エンディングノートの中で
出来るだけ自分の意思や考え方を伝えることは
記入者の気持ちを読む側に想像させます。
「お母さんは、この件では
きっとこうして欲しいのだろう」と。

それがわかるだけでも
介護の方法や
認知症になった時のお金の対処や
終末期の医療や介護の希望や
葬儀の考え方や
死後の相続を含む対処などについて
遺された者には選ぶ根拠ができます。

そして
エンディングノートを書いたご本人が
自分の本心を確認でき一番安心するのです。

葬儀社としてこれに取り組むとき
誰が担当できるのか?と悩まれるでしょう。

エンディングノートを書くサポーターは
葬儀担当者でなくてもOKです。
人柄重視で人選しましょう。
各項目ごとに書き方講座を開き
各分野の専門家と一緒に進めれば多くの知識はいりません。
ただし少人数での対応でなければ無理です。
この講座は無料でない方がいいです。
些少でも費用はいただきましょう。
その方が本気で取り組んでいただけます。

そんな手伝いをしてくれた葬儀社に
大きな信頼を寄せるのは当然の成り行きですね。

今年のコロナ渦で見えてきたことは
専門の職種だけが得意分野では
混沌とした時代に適応できないということです。
葬儀だけでなく、
介護施設の紹介や見守りの商品案内や
お墓終いや墓参り代行業者
遺品整理業者
家の解体、売却などに関わる業者など
多くの提携が具体的に出てきます。


「人生の後半はどうぞ私達を頼ってください!」
といえる葬儀社っていいと思いませんか。




◆3冊でできた新しいカタチのエンディングノート◆
【アクティブノート~賢い老い支度~】
初めてでも安心、書き方ガイドブック付き
Amazonで好評発売中!



上記をクリックするとアクティブノートの詳細が出てきます










葬儀コンサルタントをして思った事

2019年04月12日 | 葬儀の世界
社員を教育することはとても大事なことです。
しかし、これが中々難しい
会社自体が社員研修より今の売上だけを望んでいるところが多いのです。

少し前の新聞記事に昨年度の社員研修費は低迷し年間一人に約1500円しかかけていないとありました。
その記事中でも、企業は一番大事な人材の質を高めることしていない・・・と

今だけ数字をとりたい
売上さえ出ればそれでよい

葬儀社はまさしく人材が命です。
施行さえ取れればよい
価格は低くしないと
会員だけ増やせばそれでいい


そうでしょうか?
施行してもやっつけ仕事なら次は依頼がきません。
遺族感情が低いように見えても、身近な人を亡くしている方がお客様です。
やはりお客様が支払った金額に見合った対応や接客や情報提供をしないと。
それには社員が高レベルな技量を身につけないとダメです。

葬儀に詳しい、自分は一流、お客様に満足頂いている、と自己満足している葬儀人がなんと多いことか。
葬儀社にいると、他社の葬儀を知らない、お客様の本音を知らない人が沢山います。


価格が低くて選んでくださったお客様も
価格以外に心に残る対応がなければ
「あの内容なら、もっと安いとこがある!葬儀なんてやること同じなんだから」と
又会社に利益が出なければ社員に還元はできませんから
仕事にやりがいも楽しみも無いのは当然ですね。


会員だけ増やしても葬儀はいつ入るか未定です。
会社に親近感を持つ、信頼感を持つという気持ちが継続して施行に繋がります。

会員を増やには新規獲得も大事ですが
施行後のお客様が新たに会員になっていただけることが最も重要です。

会員だったから葬儀を依頼した・・・でも次は他でもいいか・・・
では折角得たお客様を失うだけです。
施行後のお客様との関係をいかに継続させるか
その方が、新規獲得より経費は安く上がります



私自身、体調不良の中、長時間かかる社員研修はきつくなり
研修依頼はご遠路しています。

でも、いいい葬儀社が増えることは心から望んでいます。








葬儀社のイベントを効果的にするには

2018年09月01日 | 葬儀の世界
葬儀社が人集めのために開催するイベントが多くなりました。

何のために人を集めるのでしょうか?

「葬儀社に来て会館を見てほしい」
「名前を知ってほしい」
「地域の人に楽しんでもらう場として」
「事前相談の受け口」
「会員を増やしたい」

大体こんな答えがかえってきます。

販売店や飲食店なら

いろんな年代の人が何回も足を運ぶ可能性があるので

とにかく人に知ってもらうことは重要です。

葬儀社はちょっと違います。

葬儀社を葬儀のみの場としているなら、余計来る目的は限定されますね。


高齢者の生活~死~後始末~遺族のグリーフ~遺族の終活までを

「ライフエンディング」と名付ける時代になりました。

葬儀社が葬儀だけに関わっている時代ではなくなりました。



イベントをするには経費も掛かります。

「大勢来てくれたね」「大成功だったね」と喜んでいても

その後に何を得るのか、明確にしないと

結果を残せないことになります。


大勢の人を集める・・・・子供からお年寄りまで楽しんでもらうだけでいいですか?

せっかく集めた人をそのまま手放していいですか?

会員になってくれる人もいますが

その人は「心からここがいい」と思った会員ですか?

他で同じようなイベントがあったら、そこでも会員になる可能性も大ですね。


お楽しみ中心の人集めなら・・・感謝祭

葬儀を知ってもらうためには・・・勉強会や見学会

地域の人に終活を学んでもらうためには・・・継続セミナー

まだ葬儀に縁はないけど、楽しむ集まりなら・・・・カルチャー教室

遺族となった人が安心して来られる場所なら・・・遺族会、追悼祭


お客様をしっかりキャッチするには
目的別にイベント開催を考えてみるといいですね










葬儀社のアフターサポート

2018年08月14日 | 葬儀の世界
葬儀社は毎日ご遺族と接しています。

葬儀を実際に体験した方は、どんなチラシや説明より

葬儀社の中身をご存知です。

既存顧客にかかるコストが1だとすれば

新しい顧客を獲得するコストは5倍かかると言われています。

そう考えると

自社の中身を知っているご遺族は長ーくお付き合いをしないと大損をします。


葬儀は人がいる限り発生するものです。

ただどんなに、「いい葬儀をしてもらった」と感激していただいても

時間がたてば、その気持ちは薄らぎます。

近くに新しい葬儀社ができて

素敵な会館で、魅力的なイベントを開催されれば

他者への興味を感じるのは当たり前です。


そう考えると葬儀社のアフターサポートって

位牌や仏壇、墓、また法要のお世話で終わるのは、どうなのでしょうか?

その後どれだけ遺族と接点を持つかを工夫すべきですね。


葬儀後に故人の後始末に遺族は追われます。

その時のサポートは当然ながら

その後に来る悲嘆のサポートもしてください。

長い人は3年も5年もかかります。

それと同時に、遺族自身の生活を豊かにするために

セミナーやカルチャーを開催すると

年に数回~ のお付き合いができます。

そこには地域の高齢者(新規顧客)も参加してもらってください。


接触の機会が多いほど

人は好感を持ちます。

顧客というより葬儀社のファンになります。

ファンになると信頼が生まれます。


高齢者に共通すると心理に

「行く場所探し」「楽しさ探し」「安心できる場所探し」があります。

高齢になると難しくなる「新しい友人」を見つける人も沢山います。


葬儀社はいつまでご遺族と付き合えるのかによって

既存顧客という固定資産を持つかどうかが決まります。


アッ! その前にご遺族を満足させる葬儀施行をすることが大前提ですよ!

「こんなとこで2度と葬儀をするものか」って思われたら

いくら接触を図っても無駄です。




パシフィコ横浜でフューネラルビジネスフェア

2018年06月27日 | 葬儀の世界
毎年恒例のヒューネラルビジネスフェアが

28日、29日とパシフィコ横浜で開催されます。

明日の朝一番でセミナー講師を務めます。

今回のテーマは

「葬儀社のサービス」固定概念からの脱却
●葬儀後の遺族周辺から次の顧客を開拓しているか?
●「葬儀後のアンケート」は有効か?
●「終活」の考え方~遺族との繋がりを保ち遺族を育てる施策とは?
●現状の「会員特典」は有効か?他社より選ばれる要素があるか?

葬儀社の研修を依頼されることが多い中

遺族対策はまるでできていません。

多くの葬儀社が必ず言うことは

「うちの葬儀は喜んで頂いている!」

その根拠はアンケート結果。

鵜呑みにしているようです。

葬儀直後のアンケートは多少の不満があっても「有難う」と書きます。

又一度葬儀をしたご遺族からの依頼が多い、ともよく聞く言葉ですが

データーをとっている訳ではありません。

会員数が多くてもすべてが葬儀に繋がるわけではなく

幽霊会員が多いという事実もあります。


そこで、今回はこんなテーマを取り上げてみました。

なんと今回で16回目の登壇です・・・・

私も年をとりました!


年々感じることは葬儀社意識の格差が大きくなっています。

興味のある方はお越しください。

ホスピタリティ=接遇 じゃないからね

2017年08月17日 | 葬儀の世界
ホスピタリティを接遇と考えている人がたくさんいます。

たしかにお客様に対して接遇は大切ですが、ホスピタリティはもっと広範囲での考え方です。

「お客様の満足」から、更に上の気持ちを持っていただくことを示しています。

「感動した」「ここにきてよかった」「人にもこの素晴らしさを伝えたい」と思っていただくことです。


社員が働く上で何が喜びになるか?と聞き出すと

「お客様に喜んでいただいた時」と答える人が圧倒的に多いのです。

仕事に喜びがあるなら、やりがいも当然あり、会社が望むそのものですね。


「これをしたらお客様にもっと喜んでいただけるだろう」と気づいても

多くの会社はそれを自由にできない空気があります。

社員が勝手に動けない規則や環境です。

「一人で勝手なことをして」「1人がそんなことをしたら、皆がやらなくちゃならない」

現場でやる気を損なわせる言葉を何度聞いたことか。


ここに必要なのは、会社の経営方針です。

会社は本来、何を目的に企業をしているのでしょう?

商品をお客様に売って、利益を出し、社員に給料を払います。

お客様が喜んで買っていただけるように商品の開発は当たりまえの事

良い商品であるなら、後はお客様が買う動機や、買った後の対応を良くしていく必要があります。


それを行うのはお客様に接する社員です。

たとえ「こうしてあげたい」と感じても「余計なこと」と言われるようならしなくなります。

しなくなるということは、「してあげたいこと」を感じないようにすることです。

何も目にしないようにしている社員に新しい気づきは生まれません。

「一般的な」「事務的な」な対応をします。


他でしているのと何ら変わらない対応なら

商品の差さえなければどこも買ってもいいのです。

しかし次回、お客さんが自社を選んでくれることは疑問です。


本来、会社は、お客様の満足を得て、売上をあげることを目的にしています。

ということは、会社が社員に自社の経営理念をしっかり理解させ

そのために、何をすべきかを行動指針としてしめし

そこに即した社員の判断を、その場で社員自身に任せることができれば

社員はお客様のためにいろいろと考えます。

社員はお客様に喜んでいただき、褒めてほしいからです。

私も含め、社員が喜ぶ姿ややりがいを経験しているので太鼓判を押しますよ。


「この会社に入って、この会社と共に自分自身も成長していきたい

そのためにはお客様に喜んでいただく工夫をしよう」

と社員に思ってもらうことが必要です。


社員が会社を愛せるということは

会社が社員を愛しているという実態がないとできません。


「どんな手段を使ってもうちだけ儲かればいい

社員に良い給料を払えば文句なく、無理してでも働く」

社員にとって数字だけが課せられで、評価もそこだけであれば、やがて疲弊していきます。

仕事が辛くなり、会社を辞めていき、いつも人手不足で、更に過酷な仕事環境になります。


いつも対応がよく、社員がイキイキして、社会貢献もする良い会社と

世間から評価されれば、採用にも人が集まってきます。

評判の良い会社は社員には自慢の会社となります。


こういう経営がホスピタリティ経営といい、サービス産業が発展してきた時代の最強の経営と言われています。

私も本当にそうだと思います。


私は葬儀業界しかしりませんが

こここそ、商品で勝負するところではない気がします。

葬儀社はまだ未成熟なサービス産業だと思っています。

宗教儀式を施行するだけでお客様が喜んでいただけないと、気づいているなら

価格を安くすることが、いい葬儀社ではないと、気づいているなら

お別れしたい人が来れない葬儀がおかしいと、気づいているなら

ホスピタリティをもっと考えてみませんか?












◆エンディング産業展にて講演◆
今年もエンディング産業展にて講演をさせていただきます。
葬儀社の次世代経営を支えるホスピタリティ・サービスとは
日時 2017/08/24(木)12:30~13:30
会場 エンディング産業展 東京ビッグサイト東5ホール
費用 受講無料
【エンディング産業展ホームページ】
http://www.ifcx.jp/
【セミナー詳細】
https://drive.google.com/…/0B9UVOUd7vqZVZ0ZNNTA3SVdVQ…/view…
【申し込み】
http://www.ifcx.jp/seminar/
※フリーワード検索「柴田」と検索してください。

葬儀にはホスピタリティが欠かせない

2017年08月06日 | 葬儀の世界
ホスピタリティ・・・・
この学びをすればするほど
昔の葬儀の仕事をしていた頃を思い出します。
でもその時はホスピタリティなどと、知りませんでした。

パートのおばさんが葬儀社の立上を任され
何とか葬儀をやってこれたのは、ホスピタリティの考えだったのです。

家族を亡くして、悲しくて、どうしたらいいかわからなくて
でも、故人のためにはきちんと送りたいし
今後の生活も心配だし、
お金のことも気がかりだし・・・・

そんな思いのご遺族と葬儀をしていく中で
葬儀の施行をすることだけではない気がしていました。

ご遺族は心、感情を持った人たちです。
悲しい中にもこの人達を幸せにする瞬間が作れないか?

ご遺族は「こうして欲しい」などという訳ではありません。
故人、ご遺族の話を聞く中で、私たちは考えたのです。
「こうしたら、喜んでいただけるのではないか?」と

こちらの推測ですが
提案をすることを怖がりませんでした。



何もしなくていい・・・・そう言い続けたご主人
打合せをする中で、玄関に奥様の帽子がありました。

話を聞くと「庭いじりでいつもかぶっていた帽子」とわかりました。
草花を育てるというより、毎年シクラメンの鉢を買っては、育てていたそうです。

奥様の最期の日のために帽子をお借りしました。
式場の一角にシクラメンの鉢をたくさん置いて、真ん中に奥様の写真と帽子を置きました。
式場に来られたご主人は、黙ってその前に佇みやがて写真を撮り続けました。

何もしないで、と言われたご主人ですが
大げさではなく、普通の花の飾りのように
奥様の面影を感じていただけたら、ご主人が少し幸せになるかも・・・

ご主人の様子から「これをしてよかった」と感じました。
その時の私たちはご主人と同様に幸せを感じていたのです。

葬儀の場に「幸せ」という表現はふさわしくないかもしれませんが
思いもしなかったことに心が動いた、良かった、という感覚です。

それを、私はスタッフ全員に伝え、葬儀責任者として皆の提案と協力を称えました。

その当時は、スタッフが「どうしたら喜んでいただけるか」を常に考え
会社としてそれを支援しました。

後で知ったディズニーランド、リッツカールトンの話に
私は自社の中にもその精神があった、と確信したのです。

まだまだ未成熟なホスピタリティでしたが
確実にお客様の評価はよく
社員は自ら育っていきました。

今でもその頃の社員と葬儀力は私の自慢です。
もう今はない昔の話ですが・・・


ホスピタリティ=接遇と思っていませんか?
とんでもありません。

ホスピタリティはお客様に喜びを与え
社員にお客様のために努力した喜びを与えます
その結果として、社員にやる気を起こさせ
お客様満足度を上げ、依頼を増加し収益をあげます

会社は社員のモチベーションを維持するよう
社員と、社会に貢献をし
社員の自慢できる良い会社を作ります。

社会貢献できる会社は誠実な信用できる会社となり
社会から信頼を得ます。


何とかこれをお伝えしたいと講演をします。




◆エンディング産業展にて講演◆
今年もエンディング産業展にて講演をさせていただきます。
葬儀社の次世代経営を支えるホスピタリティ・サービスとは
日時 2017/08/24(木)12:30~13:30
会場 エンディング産業展 東京ビッグサイト東5ホール
費用 受講無料
【エンディング産業展ホームページ】
http://www.ifcx.jp/
【セミナー詳細】
https://drive.google.com/…/0B9UVOUd7vqZVZ0ZNNTA3SVdVQ…/view…
【申し込み】
http://www.ifcx.jp/seminar/
※フリーワード検索「柴田」と検索してください。




一度のご縁を生涯顧客に 中小葬儀社が無理せずできる、継続的アフターフォロー

2017年06月08日 | 葬儀の世界
今年のヒューネラルシンポジュームの演題です

「一度のご縁を生涯顧客に
中小葬儀社が無理せずできる、継続的アフターフォロー」

葬儀後のご遺族は、葬儀社にとって大事なお客様です。
何しろ、葬儀施行の内容も、スタッフ対応も、会館設備も料理の味も
全て体験された方です。

新規のお客様を獲得するためには、それ相当の営業努力をしないと
葬儀社の実力をわかってもらえません。

だから、私は葬儀後のご遺族との付合いをとても大事に考えています。

一度葬儀をしたら、しばらくはご縁がない、と考えがちですが
老老介護の時代です。

数年間に数回の依頼を頂くことはよくありますね。

その時に、何の迷いもなく再度の依頼がいただけるか?

今の時代に安心はできませんね。

周忌の花を届けているから大丈夫?
それって1年に1回ですよね・・・

当初は感謝していただけても
時間と共にいい思い出も薄らいできます。

ご遺族向けのアフターフォローは今後重要な営業になるはずです。

アッ、言い忘れましたが
あくまで良質の葬儀施行ができた、というベースがあっての話です!

福島での骨葬に立ち会いました。

2017年03月08日 | 葬儀の世界
福島県で葬儀に立ち会わせていただきました。

ここで通夜は行わず
告別式の朝に出棺して火葬をします。

お骨で帰ってきて告別式、三日、七日の法要になります。


故人最後の姿を確認するのが身内だけ、という点が気がかりでしたが
伺ってみると納棺に立ち会った人が44名

都会での葬儀に匹敵する人数といえるほどでした。


8時過ぎには納棺、

9時前には出棺です。


この慣習を遠くの親戚にもきちんと告知できたなら
問題ないのかもしれませんね。

時折、故人の顔が見られると思って告別式に出たら
すでに遺骨になっていてショックを受けた、という話を聞きます。




火葬場から戻ると会葬者が集まり遺骨にお焼香をして
軽い昼食をとって帰り
葬儀式にはまた身内のみになります。

火葬場からの戻りが遅くなると
会葬者は故人(遺骨ですが)にも遺族にも会えず終いになってしまします。



通夜がなく昼間の会葬だけだと
仕事をしている人にとっては葬儀参列が難しくなるかもしれず
近い将来には、ここでも葬儀形式が変わるかもしれないなーと
思った次第です。

近所や友人が立ち会えない分
地域の組内さんという役目の方たちが
納棺からずっとお身内に付き添ってお手伝いをしていました。

寒い朝でしたが、心温まる葬儀に立ち会いました。


葬儀社は真似されるような技量を持ちたいものです

2017年01月19日 | 葬儀の世界
各地の葬儀社さんから、こんな問題を聞きます。

色々な研修やコンサルを受けて、自社の広告を作ったら

翌月、他社がそっくり真似て同じような広告を作っていた!


この悩みは結構お聞きすることがありますね。

真似をすることは簡単ですものね。

特に見積もりはパクられるようですね。


まあ、葬儀の見積もり内容はそう変わるものではないので仕方ないと諦めるらしいのですが・・・

同じような会館

同じような見積もり

同じような施行

どれも簡単にまねされそうですね。


お客様は目先の案内だけで葬儀社を選定するのでしょうか?

あまり頻繁に葬儀をすることがないので、つい目先の案内に頼りがちかもしれませんが

そいうとばかりは言えません!

全てをライバル社に真似てみたけれど施行は伸びない‥‥というところもあります。


一番の問題は遺族を含めて来た人が、葬儀社からどんな対応やどんな考えを見せられたか、だと思うのです。

こういう考えは男性陣には、あまりうけがよくないかもしれませんけど。



多くの葬儀社はお客様の本質を捉えていない気がします。


対応はマナーとか資格認定の問題じゃないと思うのです。


それがしっかりしていればチラシを真似されても、見積もりを真似されても

人の心を癒す対応や、葬儀への確固たる考えを盗むことはできないのです。


だから広告宣伝もさることながら、人材育成が大事だと思うのです。

人真似は必ずメッキが剝がれますからね。







葬儀イベントの準備中です

2017年01月15日 | 葬儀の世界
2月に葬儀社主催の葬儀イベントをお手伝いします。

すでに過去数回の催しを行っていらっしゃいますが、今回は私なりの企画提案をさせていただいてます。

葬儀社が葬儀だけを注力していい時代ではなくなりました。

「終活」はもう古い、と言われ始めていますが

高齢者が増え続けている現状で、巷の人々は何の解決ももたないままです。

葬儀業界が言葉遊びのように「終活」を盛り上げて、おしまいにしていいはずがありません。

「終活」という言葉が適さないという意見も目立ちます。

言葉ばかり打ち出しても実態がなければ、同じです。




自分の今後、親の今後

どちらにしても情報が行き届いていません。

葬儀社が地域で信頼される為に、地域とのいい関係つくりが大切ですね。

そのためのイベントを作りたいです。



「このセミナーは葬儀社の基本になることが詰まっている」…嬉しすぎる評価です!

2016年10月21日 | 葬儀の世界
総合ユニコム主催の事前相談セミナーが11月15日に行われます。

過去に12回開催をしています。

事前相談を学びたい葬儀社さんはすでに何らかの形で受講されていると思います。

おかげで数百人の受講者がいます。

私の立場から考えると、見飽きた題材なのではないか?と思うのです

私自身が、他のセミナーがしたいな、と思うこともあるのですが・・・・・


このセミナーの担当者は違う考えをお持ちなのです。


このセミナー内容は、単に事前相談のノウハウを教えているのではないのです。

葬儀社の持つべき葬儀理念や

葬儀をどう説明するのか

家族葬をどう捉えるか

といった本来葬儀社の基本になることが詰まっています。

だから、担当する自分としては、絶対に葬儀社に受けてほしいものなのです!



と話してくれました。

こんなに私の考えを理解していただいて

講師冥利に尽きますね

ありがたいことです。


葬儀社さんは忙し時期です。

毎日の施行が問題なければ

あえて、時間をとり、お金を使って

勉強しなくても、と思いがちです。


私もかつては、葬儀社の責任者でした。

地域では後発隊の葬儀社でしたが

数年で他社を追い越す施行数を獲得できました。

それは学びとお客様の満足を上げる手法を常に学び続け

社員に広めた結果だと自負しています。

本当に、日夜学べるものを探し、独自の葬儀を模索しつづけました。

多少の費用が掛かっても、学んだことからそれ以上の効果を出す努力もしました。

今思えば、よく頑張ったなー、若かったのなーと勝手に自画自賛です。



全国的にみると大都市の葬儀社さんのセミナー参加は極小です。

人口が多いということは死亡者数も多いので

受注に困らない、ということでしょうか?


地方の葬儀社さんは、熾烈な戦いをしています。

そのためには他社以上の何か?を持たなくてはなりません。

そのために学びの姿勢が強いようです。


6時間研修は、結構ハードですが、どうぞご一緒に!


セミナーのご案内先
http://www.sogo-unicom.co.jp









東京ビッグサイトで 人生最終章のドレス をご覧ください

2016年08月18日 | 葬儀の世界
介護施設で看取りまでする時代になってきました。

死後は、自宅へ帰ってお葬式をする方と
施設から直接火葬場へ向かう方といます。

自宅へ帰らない場合は、ほとんどが火葬のみの直葬だと伺いました。

葬儀社にお願いをして、棺に納め
他の入所者の目に触れないように出棺をする・・・・

どうして他の方に知らせないかと伺うと
同じ入所者の死はショックを受けるから
そっと見送って、聞かれたら「亡くなった」と伝えるそうです。

死って、そんなに伏せるべきことでしょうか?
高齢の方々は「死は当たり前」と考えていると思います。

同じ境遇の人の死を後から知らされたら
「自分の時も、きっと誰にも知らされず逝くのか?」と思われるでしょう。


施設の方も「そんな送り方は嫌だ」と考え始めています。
多少なりともその方の人生を垣間見た施設スタッフなら、
もっと手をかけて送ってあげたい・・・と思われるようです。

仕事関係の方に「エピローグドレス」という死装束を作成している方がいます。
高級な死装束なので、展示会では多くの葬儀社さんが足を止め見入っています。
しかし、葬儀現場でこれをどう活用していいのか???と迷われているようで
実際には活用していただけません。



ホームページから、このドレスを見つけたのが、介護施設の方々でした。
介護施設で亡くなった方を温かく見送りたい、という要望が届きました。
そこで私とエピローグドレスの会社とで「エピローグドレス納棺式」を企画開発しました。

5万円~の死装束ですが、評判を呼んでいます。
祭壇を設けない葬儀形式でも、故人自身に手をかけ、想いをかけた納棺式は
十分に送る側の満足度を高めます。


この方法を介護施設だけでなく、葬儀社さんにも一般のお客様にも見ていただきたく
22日から24日まで東京ビッグサイト「エンディング産業展9-38ブース」でご案内をすることにしました。


実は介護施設だけでなく、直接個人のお客様から
「親や自分用に買っておきたい」という問い合わせが来るようになっています。
「自分の好みにデザインしてほしい」という電話も今週にはありました。


葬儀を出せるのは葬儀社さんなのですが、葬儀社さんは「安い」「お金をかけない」ことしか
目に入らないようです。

人の価値観は、様々です。

葬儀一式にかける価値と、故人にかける価値とでは
遺族感情においてどうなのでしょうか?

葬儀社によって考えが違い、その違いをお客様が選択できるといいと思うのですが・・・・

お時間のあるかた、興味がある方は是非、お越しください。