柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

丹波の町で子育て中!

2010年04月27日 | 葬祭スタッフ
兵庫県丹波市。
以前から名前は知っています。
丹波の黒豆、とか栗・・・
結局、食べ物しか知らなかった所ですが
最近、丹波まで通うようになりました。

四方が山に囲まれていて
岩場を流れる川は深みのある色をして神秘的。
きっと、釣りが出来るに違いない!
と尋ねると
「えー、誰も釣りなんかしませんよ。
魚いないんじゃないですか」という答え。

この川に沿って桜がずっと並んでいます。
つぼみの頃に行って
次の時にはもう桜は終わっていました。残念!!

今は青葉が綺麗です。

この町の葬儀社へ社員研修に行っています

そこは心機一転、スタッフを新たにそろえて
再出発しようとしている会社です。
現在のスタッフは葬儀が始めての人ばかりなので
ほぼ新会社と同じ状態です。

私は、どういう訳か
素人のスタッフを育てる事が多くて。
私だけでなく、スタッフも一緒に苦労してくれてます。

何も出来ない、声も出せない、動けない・・・・
そんな人たちが、ある日突然、変化します。
この変わり目が、本当に面白い。

急に動きを理解し出します。

それまでは講義重視の日々です。
「どうして葬式が必要なの?」
「葬祭サービスって何?」
「人が死ぬとどうなるの?」
「家族を亡くしたらどう感じるの?」
「遺体の処置は手を抜かないで?」
・・・・・・などなど

皆、聞いてても?????の連続だと思います。
でも、ここから入ると
「ある日突然の変化」が発生してくるのです。

お通夜のご案内が、ぎこちなかったのに
「良く、そこに気がついた!」みたいな動きをします。

伺った時は貴重な時間なので
かなりハードな研修をします。
終わりの頃は、皆がヘトヘト。
私もクタクタになって帰ります。

でも、このスタッフは葬儀を好きになってきました。
この前までは、興味があるけど自分に出来るのか?と不安が先。
でも今は自信が少し勝ち始めています。

どう育っていくでしょうか?
すごく楽しみです。

散骨は法律違反?

2010年04月18日 | 葬儀後の相談いろいろ
ホームページからの問い合わせがありました。

数年前に亡くなったご主人は
本人の希望でお墓に納めず、散骨をされたそうです。
奥様も死後は散骨希望をされていて、その意思を書面にしておきたいと
弁護士さんに相談をされたそうです。

そこで弁護士から言われた事は
「散骨は法律に反している」
「日本で散骨するなら3海里先で散骨するしかない」
という内容だったそうです。

法律に反した行為であるならば
なぜ散骨業者が多く存在しているのか?
自分の散骨が出来なければ、主人とは別の場所に納骨するしかないのか?
と疑問を抱かれての問い合わせでした。

散骨に関して法律ではきちんと示されている訳では有りません。
墓地と指定されている所以外の埋葬を禁止していますが
火葬された遺骨を埋葬しなくてはいけない、ということではないのです。
埋葬せずに自宅に置かれている場合も有ります。

また、この法律が改正されたのが昭和23年といいますから
その当時は散骨はなかったと思います。
ですから、散骨に関して禁止はされていません。

昨今、法務省に散骨に関する問い合わせがあると
『節度をもって、行なうことには問題が無い
故人や遺族の意思から葬送のための散骨であれば問題ない』
という見解だそうです。

ただ、節度がどの範囲なのかはその人によって判断が違うと思いますが
海水浴場とか生簀があるとか
養殖場の近くでは避けるほうが賢明です。

でも、散骨に対してそう解釈している弁護士さんもいるのですね。

この方はお子さんがいないので
死後を託す人が無いだけに心配されてました。

実は、こういう問題がとても多くなっています。
そろそろ、現実的な対処を考える時期です。



事前相談の勉強会ご案内

2010年04月18日 | 葬祭スタッフ
4月19日まで新規ブログは次ページになります




オフィス・シバタの「葬儀勉強会」の2回目です
前回好評でしたので、場所を変えて行ないます。

浅草会場なら埼玉、千葉方面の方も来やすいと思います。
新横浜方面なら神奈川県全域の方にお薦めです。

新横浜は葬儀社さんが会場を提供して下さいました。
このホールはコンパクトですが
とても機能的に考えられています
またインテリアも私は好印象をもっています。
勉強会に参加された方は是非ご参考にして下さい。



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『来てよかった!と感じる事前相談』

すでに死と隣り合わせの状態で、ここからグリーフサポートが始まります
相談者の心を掴むのは優しさだけではありません。
説明力が重要です。

事前相談の勉強会で利用する参考資料です
・一般葬儀と家族葬の見極め
・家族葬と直葬について
・香典辞退について
・葬儀費用と香典収入について
・後返しと即返しの比較
・会葬者数の考え方


●東京浅草会場
 日時: 4月19日(月)友引  9:30~12:30
 会場: 東京都立産業貿易センター 台東館 会議室B  
     東京都台東区花川戸2-6-5
●新横浜会場
 日時: 4月25日(日)友引  9:30~12:30
 会場: かおる葬祭 新横浜ノースーホール  
     横浜市港北区新羽421
●受講料:¥10,500



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『信頼できる!』と感じる葬儀打ち合わせ

打ち合わせ時に喪主の信頼を得れば,葬儀の半分は成功したといえるでしょう
そのために各社の見積書に沿って各社仕様で勉強をします

●東京浅草会場
 日時: 4月19日(月)友引  14:00~17:30
 会場: 東京都立産業貿易センター 台東館 会議室B  
     東京都台東区花川戸2-6-5
 定員: 2社のみ (1社2名の参加が可能です)
 受講料:¥39,800 (1社分)

お申込:  メールで申し込みをお願い致します  
      Eメール sbt-mn@s7.dion.ne.jp
      申し込み受付後に詳細をご連絡いたします
お申込内容:  参加者氏名・会社名・住所・電話・Eメール


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葬儀セミナーが役に立ちました。

2010年04月16日 | 葬儀後の相談いろいろ
2月の中頃に20名ほどのサークルで「葬儀」のセミナーを行ないました。
皆さん、ご近所の集まりで、自主的に色々な勉強会をしています
その団地も、高齢化でご近所同士の交流がなくなっており
1人住まいの方をお誘いし、なるべく周りとの接触を促していると、伺いました。


セミナー当日、集まられたメンバーはお元気な女性ばかり。

でも、その中にご主人が闘病中の方がいたらしいのです。

今日はその方から電話が入りました。

先日ご主人の葬儀を終えたそうです。

まだ先の事と思っていた「死」が突然訪れ
セミナーが役立ったといっておられました。

2人の息子さんとすぐに数社の葬儀社へ問い合わせをして
それぞれの対応を調べたそうです。
やはり、それぞれに対応の違いを感じたそうです。
ここが、葬儀社自身が気付いていないところなんです。

その中で「一番感じがいい」と判断した葬儀社へ依頼。

担当者がとても親切で、色々なことをアドバイスしてくれたと
ご主人を送った葬儀に満足されていました。

こんな風に葬儀社を調べて葬儀を決定する人がどれだけいるでしょう。


無事に葬儀は終わっても、その後の寺の付き合いやお墓、仏壇のことなど
心配事があって、今日私に質問をされてきました。

ご自分のしたいように出来ない
親戚付き合いへの気遣いもあるようです。

一度決めた戒名に【かわいそう】と言われて
ランクを上げそうです。
その件があったので、墓も世間並みに、仏壇も・・・と
迷っていました。

親戚の「親切」は時には、無理を強いることもある。
特に大きなお金が必要な決断には、遺族にとって不安が付きまといます。
これから生きていく時間が遺族には有り
生きていくからには、生活がかかっています。

・・・これは葬儀の場面で良く見かける光景です。

でもこの方のもっと大きな問題は、多分これから訪れる
「ご主人を亡くした悲しみ」でしょう。

幸い、この方の地域には支えあう仲間がいます。
きっとサポートしてくれると思います。

私を思い出して、電話を頂き
私もサポーターの1人にさせて頂きました。



ゴメン!つい、盗み聞き

2010年04月13日 | 不思議
乗り込んだ電車は、比較的空いていたので
すぐに座ることが出来ました。

帰宅ラッシュにはまだ少し早い時間です。

「人間の意識って死んだらどうなるんですかね」
「え、何が?」
「だって死ぬって事は身体は死んでしまうけど、意識って
一緒に死ぬんですか?」

顔を向けずに隣の男性二人の会話を聞いていました。

「不思議だと思いませんか。
子供のときにある日突然、意識が出てくるのが。
その前の赤ん坊のときは、意識が無いのに突然現れるのは
どうしてかな」
「そりゃ、記憶できないからだろう。
物を覚えるようになるから意識が生まれるんじゃないか」

答えた男性は、思いも寄らない話に
答えるのに無理してたと言うか、苦労していたと言うか。
それでも隣の男性は、この会話をかなり真剣に話し続けていました。

「そうですかね。
僕には、そこが凄く不思議なんですよ」


面白い、というより珍しい会話だったので
つい引き込まれてしまいました。

どんな人たちが話しているのか知りたかったのですけど
あからさまに横を向くのも気が引けて・・・
ずっと我慢して・・・

目に入る足元を見ると
中年です。
2人ともかなりいい体格の持ち主で、スーツにコート姿です。


2人が揃って席を立ったので
失礼ながら、お顔を拝見。

疑問を投げかけてた男性はひげを生やした40歳くらいの人でした。

つい、仲間に入りたくなるような会話。

私もこの数年、人はどうして生まれて死んでくのか
死んだらどうなるのか?って考え続けています。


生前契約はシンプル葬儀

2010年04月09日 | お葬式
もし、今健康な人が自分の死を考えた時
何を想像するのでしょうか?

わたしなら、どんな死を迎えるのか?
死の瞬間はどうなのか?
そして、自分の葬式のイメージでしょうか。

私が死んだら多分、子供たちがお葬式をするでしょう。
私はまだ具体的に自分の葬式をどうして欲しいか、子供たちに伝えていません。
主人との間では話しています。
2人とも、葬式には普通に声をかけ
別れを惜しんでくださる方が集まればよい・・・と思っています。

主人は形式的なことが嫌いな人なので
そんなお葬式を望んでいるとは思わなかったのですが
友人の死を堺に考えが変わったようです。

もう20年近く前になりますが
突然くも膜下出血で他界した友人の葬儀に出て
死んだ友人を見たとき
「こいつは確かに死んだんだ」と自分で納得したそうです
そして「何で葬式をするのか初めて解った」と言っていました。

死を目の前に感じていなくても
同年代の知り合いの訃報を聞く機会が年々増えてきます。
家族と一緒に住んでいない人は
なんとなく不安がよぎると思います。

ご主人を先に送った奥様が
夜、布団に入ると
「夜中に急に死にそうになったらどうしよう!」と
考えると、とてつもなく不安に襲われると聞いたことが有ります。
この方には別居している息子さんが2人いて
ご自身の年齢もまだ60歳くらいでした。
死が目前の方では有りません。

葬儀の生前契約を考える人は
やはり1人住まいの人のほうが多いと思います。

何年先の話か?それは解りませんが
明日かも知れないのですから、不安はあるでしょうね。

飯島愛さんや大原麗子さんが人知れず亡くなっていたのは
ショックなニュースでした。

巨人の木村拓也コーチの突然の死もショックです。
グランドで倒れ、そのまま意識が戻らず亡くなりました。
テレビでは何度もその場面を放映し私たちはそれを目にしました。

いま、30代の若者が
自分が孤独死にならないか、心配しているという
NHKの番組も有りました。
彼らは家族がいても、家族と疎遠で
死に到るまで家族と接触することを考えていないようです。
これを聞いて
私は親として複雑な気がしますが。


とにかく、そんな不安を抱えた人が自分の葬儀を考えた時
きっと、火葬だけの葬儀を選ぶでしょうね。
何年先か解らないことですから、これは当然だと思います。

私は子供がいるので何年先でも
親しかった人々に送られたい、またそれが叶うと思っています。

生前契約は、家族に託せない方にこそ必要なのだと思います。

孤独死を寂しい死だとは言い切れません。
人は生まれたら天からそれぞれに役目と時間を与えられている
その時間が終われば死をもって、人間という体は不要に成る
そして又天に戻っていく・・・・と私は勝手に思っています。

その時間切れの瞬間が1人なら孤独死と呼ばれるだけだ。と
大家族で棲んでいても、死ぬときは1人の人もいるのですから。

将来の死を託す生前契約は
祭壇とか、棺とか、料理とかそんな事は重要ではなくなり
死の始末ということが目的になるのでしょう。

ご家族がある方が自分の生前契約を考えたり
余命を悟って自分の生前契約を考える人は
それなりに葬儀の内容が気になると思いますが・・・

こんな事を書くと「この前まで家族葬、直葬に異論を唱えていたクセに
おかしいだろう」という方が現れそうですが
死の影響を良く考えることなくブームで家族葬や直葬を安易に選択するのは
考え物だと言う意見は、今も変わりません。






ああ、やっぱり制服ですか

2010年04月07日 | 葬祭スタッフ
葬儀の世界でも春の展示会が有ります。
葬儀用具や関連商品が売り出されます。

葬儀社は時間を割いて、展示会をはしごします。
中にはセミナーを開いている所も有り情報収集の場になっています。

私も葬儀社さんと何箇所か見学に行きました。

そしてやっぱり気になるのです。
葬儀社の制服で着ている人が。

前にもブログで書いたのですが
葬儀以外の場所に何で制服で来るのでしょうか?

数人が同じ制服で歩いていると新入社員の研修のようです。

ランチを食べに行く事はあっても制服姿で外に出かけるのは
他の業界では珍しくないですか?

葬儀社と同じような制服を着ている職場って
例えば結婚式場、銀行、ホテルとか
でも制服姿のまま、外で数人で出かけている姿は余り見かけない。

どうして葬儀社だけなんでしょう。
展示会、セミナー、試験会場・・・皆制服ですね。

人の死に携わる仕事だからこそ
制服を大切にしたいと、思っているので
安易に着ているのが、なんか気になって・・・




葬儀社の手袋に注目!

2010年04月02日 | 葬祭スタッフ
葬儀社の仕事に就いたのは平成5年です。
もう、17年がたってしまいました。
ときどき、指折り数えてみるのですが
その時間に、自分でも驚きます。

葬儀社の立ち上げを任されたのは平成10年。
そこから、葬儀にこだわりを持ちました。
その一つに手袋の着用があります。

私のところでは、早くからご遺体を扱う時には手袋の着用を
義務付けていました。
今思い起こしても、その実行力には頭が下がります。

その当時、病院にお迎えに行くときから手袋をはめている葬儀社は
無いに等しかったので・・・

ご家族の目に触れないところでご遺体を修正する時はゴムの手袋をはめていますが
ご家族の前で手袋をしたら不快を与えると、ほとんどの人が思い込んでいました。
だから、遺体からの感染症の危険を知っていても手袋をはめることはしなかったのです。

私が葬儀関係者の前で講演をし始めたのは平成13年からです。
「ご遺体を扱う時、手袋をしていますか?」の問いかけに手を挙げたのは100人に1人です。
最近では約半数になりました。
それでも、地域によっては未だに皆無です。

ご遺体からの感染で影響を受けるのは誰でしょうか?
直接遺体を触る葬儀社スタッフ。
そして遺体と一緒に過ごすご遺族やご親族です。

葬儀社は遺体の
目を閉じたり
入れ歯を入れたり
口を閉じたり
傷口を覆ったり
脱糞を処理したり
腹水の漏えいを処理したり
出血の処置をします。
感染症が潜む粘膜と体液などと無縁ではいられません。

ご遺体に触れた手でドアノブを触り受話器を持ちハンドルを握ります。
そこは葬儀社に出入りする人全てがそれらに接触する可能性があります。
その手で家に戻れば家族がいます。

だから、葬儀スタッフは万全の対策をとる必要があるのです。
それには手袋着用とて手洗いとうがいで予防ができます。


遺族は安置された遺体を間近に見ます。
安置した後から出血が起こることも珍しくありません。
おなかにガスがたまるのは防げません。
腹水が漏れる危険はいつもあります。

葬儀社がきちんとした処置をして
遺族へ感染の情報を伝えておけば
遺族の危険は防げます。

遺体からの感染のリスクを下げることは
葬儀社としての務めです。
遺体を扱う以上、葬儀社にしかできないことです。

会館を持ち
礼儀正しい札遇をし
司会、故人らしさの演出より
もっと前の段階の務めではないでしょうか?

「まだ、この地域では無理です」という答えはずっと以前から言われ続けています。

この辺は自宅葬が主流です。近隣の関わりを無くせません
でも、会館があっという間に増えました。

見積書はいりません。お任せください、で済みます。
でも、この数年で見積書は半数以上が作成しています

この辺は事前相談なんて無いですよ。
でも、少ないながらも事前の相談が入るようになりました。

葬儀社の予測は当たりません。

10年に以上前に手袋をはめて搬送業務にあたってくれた葬儀スタッフは
感染の知識を学んだスタッフです。
それだけでなくその知識に自信を持ち、ご遺族の為になりたいと
行動してくれていたのでしょう。

皆さんも葬儀社が手袋をして故人を迎えに来るか?
気にしてください。
もし手袋をしていたら、それなりに勉強している葬儀社です。