柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

エンディングデザインコンサルタントが母の葬儀をどうしたかったか・・・・2

2019年07月22日 | お葬式
母の葬儀は菩提寺で行うことにしました。

安置は母が別荘代わりに使ていた家が近くにあり
今は私の娘が住んでいます。

その家に母を連れて帰りました。
ここなら、京都から駆けつけた妹も母と一緒に過ごせます。

葬儀社さんにお願いしたことは
棺をウィルライフのオルタナにして欲しい
遺体保存をビーハウスのドムスにして欲しい
祭壇は不要で母らしい旅立ちの場を作ってほしい
ということでした。

この願いを今回の葬儀社さんは拒否することなく
受け入れてくださり感謝しています。
もちろん葬儀社さん経由で使ってもらっています。

祭壇がない分、母の近況や今までの暮らしを棺の周囲に表現するのに
オルタナは最適でした。
段ボール製ですが、見た目も落ち着いて品があります。

私が葬儀をしていた中で一番大事にしてきたことは
遺族が故人との最後の別れを十分にできることでした。
それは故人を見て話しかけ
身体に触れて別れをすることです。

遺体安置の時にドライアイスを10キロ使用することは
遺族の側からしたら、辛い処置です。

あまりに冷たいドライアイス処置を避けるためには
遺体処置をきちんとし、体液等の漏出を防ぐこと
きちんと感染を防ぐ方法を見つけることです。

私はドムスを長年使用してきて信頼を持っていますが
残念ながらその会社はドムスを体験したことがなく
今回が初めての体験だそうです。

安置から火葬までの5日間何の問題もなく
私たちは冷たくない母に触れながら別れることができました。

仏衣は母が支度していた着物を着せ
その色に合わせた花飾りを棺の周りに作ってくれました。

父の時は2週間の安置だったのでエンバーミングをして安置しました
どちらも綺麗なままでしたので
死の直前までのやつれた状態は私達の脳裏にはありません。

私がセミナーで葬儀の体験を話すと多くの方が
「それは葬儀社に言えばやってもらえるのですか?」と聞かれます。

無理なところが多いと思うのですが
葬儀社はその辺を遺族側に立って考えてもらいたいものです。
どんな業者も、葬儀関係なら即対応してくれるはずです。

遺族にとって故人の面影が綺麗で安らかなのは
後々まで心に残り癒されるものです。

近しい人たちでの家族葬でしたが
死を身近な人に隠すことはなく
「亡くなりました、お世話になりました」と報告。

「葬儀にいってもいい?」といえる伝え方をしたので
会葬に見えた方もいます。

また葬儀に来れない方には葬儀前に「逢ってやって」と
お伝えしました。

どなたも母に会えてよかった、と言ってくれました。
その言葉は遺族にとって、とても嬉しい言葉です。

葬儀は故人の為だけではなく
遺族の為でもあることを今回も再確認しました。