柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀社がエンディングノートを効果的に活用するには

2020年10月30日 | 葬儀の世界
アクティブノートを定期的に活用してくださる葬儀社さんがいます。
それぞれ活用方法は違いますが
葬儀社を生前に決定していただくことが本来の目的でしょう。

終活全般のセミナー
エンデイングノートの書き方講座
事前相談等で
エンディングノートを無料配布されているか
販売しているかは分かりませんが
弊社のアクティブノートは1650円と高額なので
それなりの効果がないと使うことはできないはずです。
(多数のご購入は金額が変わります)

それなら是非
営業に繋がる、将来の顧客獲得に繋がる活用をしてみてください。

葬儀社で行う終活は定期的に実施することが多く
継続性があり、それなりに自社ファンが作れます。
継続的な接触は固定客を得る手段として費用は低いのに最も効果があります。

ここで葬儀社にもう一押しして欲しいのが
エンディングノートを書き上げるサポートすることです。
手元に持っている人はいても書きあげている人はごく僅かです。

エンディングノートを書き上げると
その人の将来をより具体的に描くことができ
当然、葬儀の場所も内容も具体性を持たせます。

私がエンディングノートの書き上げを手伝った方は
介護も後見も葬儀のお墓も相続も
ほとんど具体的な考えを持つことができ
そこから実際の行動を起こし
契約や法的な手続きに至ります。
この時点で、家族にも同意を得る場合がほとんどなので
ほぼ決定できる状態になります。

自分で書くとこうはいきません。
「これはまだ早い」
「ここまで考えると気が重い」
「子供たちがいるから任せればよい」
そんな理由から具体性にかけます。

エンディングノートの中で
出来るだけ自分の意思や考え方を伝えることは
記入者の気持ちを読む側に想像させます。
「お母さんは、この件では
きっとこうして欲しいのだろう」と。

それがわかるだけでも
介護の方法や
認知症になった時のお金の対処や
終末期の医療や介護の希望や
葬儀の考え方や
死後の相続を含む対処などについて
遺された者には選ぶ根拠ができます。

そして
エンディングノートを書いたご本人が
自分の本心を確認でき一番安心するのです。

葬儀社としてこれに取り組むとき
誰が担当できるのか?と悩まれるでしょう。

エンディングノートを書くサポーターは
葬儀担当者でなくてもOKです。
人柄重視で人選しましょう。
各項目ごとに書き方講座を開き
各分野の専門家と一緒に進めれば多くの知識はいりません。
ただし少人数での対応でなければ無理です。
この講座は無料でない方がいいです。
些少でも費用はいただきましょう。
その方が本気で取り組んでいただけます。

そんな手伝いをしてくれた葬儀社に
大きな信頼を寄せるのは当然の成り行きですね。

今年のコロナ渦で見えてきたことは
専門の職種だけが得意分野では
混沌とした時代に適応できないということです。
葬儀だけでなく、
介護施設の紹介や見守りの商品案内や
お墓終いや墓参り代行業者
遺品整理業者
家の解体、売却などに関わる業者など
多くの提携が具体的に出てきます。


「人生の後半はどうぞ私達を頼ってください!」
といえる葬儀社っていいと思いませんか。




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介護は一人で頑張りすぎないで

2020年10月30日 | 老後
ご主人の介護が始まって3年。
最近では自立で歩くことが困難になってきて
時にはいら立ち、ついキツイ言葉もでてしまうが
後から「あなた、神様ごめんなさい」と心でつぶやく友人。

毎日があっという間に過ぎてしまい
やりたいこともままならない。
どうしても気になることの1つがお墓参り。

そんな友人にお付合いしてお墓参りに同行してきました。
1年ぶりのお墓は雑草だらけ。
お掃除を手伝って1時間。
きれいになったお墓に手を合わせる事が出来た友。

「あー、気持ちがスッキリした」
今日は晴天。
心も晴れ晴れしたみたいです。

帰宅して又元気に介護が出来そうですって。
でも、これから先、いつまでご主人の世話ができるか?
正直自信がないそうです。

介護は頑張りすぎないこと!とよく言われますが
当事者は頑張れない自分を許せない気持ちを抱えてしまいがち。
介護を続けるには多くの支援を受けことが大事です。
私とのおしゃべりも時には役立ちますから
これからも、声掛けしてくださいね。




どうぞ気が付いて! 年をとったら見つかる困り事

2020年10月25日 | 世の中
もう十数年来お世話になっている歯科医院で
最近、困ったなーと感じることがあります。

いつもきれいに掃除がされているのですが
靴を脱いでスリッパに履き替えるときに
捕まるところがないのです。

以前は気にならずに靴を脱げたのですが
最近は足の安定が悪くなり
すんなりといかなくなりました。

取っ手が欲しいな・・・
又は小さくてもいいから椅子があれば安心なのに
と心の中でつぶやいてしまいます。



先生やスタッフさんはまだ若いので
そんな患者の悩みを知る由もありません。

こちらの医院に限らず
高齢者や体が不自由な人にとって
意外と多くの場所で感じられます。


トイレに入ったら手荷物を置くところがない
フックがあっても高い所で荷物がかけられない

階段の手すりが片側にしかない
床面が滑りやすい


文句を言うほどではないので
改善はされにくいのでしょうか。

重大な問題ではないのですが
年をとらないと、気が付かない困り事です。




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アドバンス・ケア・プランニング(人生会議)を知っておきましょう!

2020年10月21日 | 終活セミナー
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)という言葉を知っていますか?

もし、あなたが病気で病院にかかっているとします。
今は体力も判断力も十分にあるかもしれませんが
将来において、自分で判断する事が出来なくなる可能性はありますね。

その時のために
あなたと家族と医師と介護者等で終末期にどんな医療や介護を望むか
話合いをして意思決定を示していきます。

一度,意思決定をしたとしても
あなたの気持ちは
時と場合によって変わるかもしれませんね。
そのために何度も繰り返して話し合いをします。

そして将来にあなたが話し合いや意思決定が出来なくなった場合に備えて
あなたの考えを推定して、あなたの代わりに意思決定をする人を選んでおきます。

その場合、この代理の方が一人で決定の責任を負うのではなく
この方もあなたの考えを基本に医療者や介護者や家族とも相談をして意思決定をします。

このプロセスを
アドバンス・ケア・プランニングといいます。

終末期の医療や介護を押し付けるのではなく
あなたの人生観や価値観を大事にして、
どんな風に過ごしていくかを考えるための話し合いです。
「人生会議」とも呼ばれています。

厚生労働省でも
「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」において
アドバンス・ケア・プランニングの概念が導入されています。

リビングウィル(事前指示書)はあなたが治る見込みがない傷病になったときに
受けたい、または受けたくない医療行為の希望を示しておくものですので
アドバンス・ケア・プランニングとは違うものですが
アドバンス・ケア・プランニングの中にはリビングウィルの内容も含まれると
考えていいでしょう。

積極的にアドバンス・ケア・プランニングを
すすめている医療機関が増えてきていますし
介護施設や在宅医療でも、今後増えてくるはずです。

今までは終末期の患者さんに対して
医療や介護面からどう対応すべきか、を考えてきましたが
これからは
「自分の将来を自分らしくあるために」
あなたや家族の気持ちや考え方を重視して
あなたを取り巻く人たちで相談できる取り組みです。

今は健康でもあなたの人生観に関わることなので
今から練習と思って考えてみませんか。

例えば
あなたの人生で大事にしてきたことは何ですか?
あなたが穏やかでいられるのはどんな時ですか?
あなたの嫌なことは何ですか?
あなたが支えている人は誰ですか・
あなたを支えてくれている人は誰ですか?
最期まで暮らしたい場所はどこですか?
終末期になったときに望む医療や介護は何ですか?
終末期に望まない医療や介護は何ですか?
あなたの判断が低下した時に代わりに意思表示してもらいたい人は誰ですか?

きっとあなたの人生の根底にあることではないでしょうか。
次回にアクティブノートを増刷する時には
この資料もつけたいと思うほど大事なことです!


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あなたのキーパーソンは誰ですか?   私がエンディングノートを作った理由

2020年10月17日 | エンディングノート
エンディングノートをなかなか書けない人のために
一緒に書くのをお手伝いすることがあります。

書き進めるうちに、
自分の今後を頼る事ができる人を決めることが
いかに大事なのかがわかってきます。

将来、認知症と診断されなくても
物忘れや、判断力が低下するのはごく自然なことです。
また体が思うように動けなくなる時がきます。
その時に自分の希望が活かされるためには
家族間であっても、自分の代わりに動いてくれる人を決めておく必要があります。


入院する時に保証人になってくれる人は誰?
病気の治療を医師と相談してくれる人は誰?
自宅で寝込んだ時に世話をしてくれる人は誰?
介護が必要になったら介護申請や、介護の選択を任せられる人は誰?
動けなくなったり、判断力が低下してきたときにお金の管理を任せられる人は誰?
終末期を迎えた時に、自分の延命措置の希望を医師に伝えてくれる人は誰?
亡くなったときに葬儀に手配や支払いをしてくれる人は誰?
納骨や法事をしてくれる人は誰?
死後の諸手続きや財産の後始末をしてくれる人は誰?

家族が大勢いても
これらを託せる人は限られます。
どんなに信頼している子供でも遠方に住んでいたり
近隣にいても仕事や家事に忙しく、たまにしか会えないのなら
親の認知や、困りごとを察知したり、管理するのは難しいでしょう。
現実的に考えて頼れる人を決める必要があります。

エンディングノートの内容をつき詰めていくと
迷いながらも頼りたい人が見えてきます。

高齢になれば配偶者に頼ることも難しくなり
昔のように長男に託すのが当り前とも言えない時代です。

家族間の相性もあり
親としてこの子に頼りたいと思っていても、
他の子供の主張が強ければ押し切られることもありますね。

単に介護、病気、葬儀の希望だけを書くなら簡単ですが
実は託せるキーパーソンを決めておくと
子供達も親の考えや気持ちが分かり
後々のトラブルを防げることにもなります。
そして、託す気持ちをその本人に伝え了解を得ることまではしておきましょう。


もし家族がいない、いても頼れない方は
法制度の後見人を考えてみるのが賢明です。

その気付きを見つけるためにもエンディングノートは書いた方がいいのです。


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勝手ながら「死、終活の啓蒙は私の使命」と思い込んでます!

2020年10月12日 | 終活セミナー
柴田典子の終活ブログ「葬儀の話でごめんなさい」
エンディングデザインコンサルタント、柴田典子のブログです。
葬儀に限らず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

ブログのトップページに書かれている紹介文です。

最近では葬儀の話より
終活の話が多くなりました。

私自身が
親の看取りと相続を経験したこと
周囲の人達が高齢になり
親の介護と自分の老いの支度が重要になってきたこと
に要因があります。

終活セミナーを長年してきて
受講して下さっているにもかかわらず
「自分にはまだまだ先のこと!」と思い込んでいる人のなんと多いことか!

60歳代でも老後に何が起こるのかを知っておかなくてはいけないのに
80歳代の方も失礼ながら「まだまだ先のこと」と思っているのです。

亡くなるのは100歳を過ぎるかもしれないけど
神様は健康と認知と寿命の保証はしてくれません。
「今しておくべき事」は「今がするとき」なんですね。

赤ちゃんが生まれるときには
何もできない赤ちゃんのために親は色々な準備をします。
検診をしたり育児の知識も学びますよね。
赤ちゃんが困らずに育ってくれるようにと思いながら。

人が亡くなるときも同じように前準備が必要なのです。
何もしなくても家族や親戚がしてくれるのならいいのですが
子供や社会に頼れない、頼りたくないとお考えなら
自分を頼るしかありません。
今の時代だからこそ自分での準備です


何度もこのブログで
皆さんに飽きられるほど老いの準備を勧めています。
高齢の方々や高齢者を抱える家族、地域、施設の方々への啓蒙は
私の使命と思っていますので
どうぞ、お付き合いくださいね。


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メダカの赤ちゃんを飼育中

2020年10月10日 | 私の半径100メートル


八月のブログで紹介したメダカです。
何回も産卵を繰り返し
その時の一部が稚魚として育っています。

繁殖するつもりはないのですが
始めの頃は、どんなふうに子供が生まれて育つのか興味があり
卵を隔離して見守ってきました。

その結果がこの状態です。

毎日大きくなるのが楽しみで
独学ながら、世話を焼いています。
見ていると時間があっという間に過ぎてしまい
枯れていた母性本能が芽生えています。

孫のために飼い始めたのですが
残念ながら孫は気にもしてません。

50匹くらいいるこの子メダカを
貰っていくれる飼い主を今探しています。




家族を見送った経験はあるけれど・・・

2020年10月04日 | 
エンドオブライフ・ケア協会の研修を受け
看取りの体験レポートを提出します。

この研修は、看取りに携わる医療関係者や介護関係者が
死を前にした患者さんをどのよう看取るかの研修です。

多くの受講生は職場の日常に看取りの環境がありますが
私は一般人なので、自分の過去の体験を課題とします。
家族を見送ったことを思い出してみて気が付いたことがあります。

私の家族は「突然の別れ」ばかりでした。

儀母、私の両親、伯母の死に
私は立ち会っていますが
皆、死の直前まで普通の生活を送っていました。

義母は特別養護老人ホームに入所していましたが
私が義母を訪問し車椅子で庭を散歩した翌日に
呼吸が乱れ緊急入院をしました。
検査の最中に急変し
数分後にかけつけた時には息を引き取っていました。

父は臥せている時間が多かったのですが
食事は居間で取っていましたし会話もしていました。
昼に父は食事を喉に詰まらせ、仮死状態になり入院。
意識が戻らぬまま3週間後に亡くなりました。

伯母は夜中に心臓発作をおこし
私に電話をくれまましたが、駆けつけた時は虫の息。
心臓マッサージを受けながら救急車で搬送。
病院に到着した時に心停止でした。
発作を起こした日には美容院に行き、近所の人と話し夕食も済ませていました。

母は老人ホームにいましたが。
友人が訪ねてくれて
談笑している最中に腹痛を訴え緊急入院。
胆管炎と判明しましたが痛み止めで対処。
その直後からほとんど眠ているままで
会話もままならず2ヶ月後に眠った状態で亡くなりました。
老衰です。

全員が医師から余命の宣告を受けたり
家族が死を予感したりという時間がないまま
死に至るまでの看取りをしてないのです。

意識の戻らぬ父と母は
会話もなく容態の変化もなく
心電図や呼吸器の器機を見て過ごしていました。

母の時には
看取りの心得が少し身についていたころなので
反応のない母に話しかけ、手や体をさすることは出来ました。



最近では
治療が出来なくなった最終段階の患者に対して
医師や看護師、ケアマネージャー、介護士、薬剤師等
多くの関係者が身心の情報を共有しチームで、その患者の
不安や落ち込みや、痛みに対処するようになってきました。

死を目前にした数日、数週間から数か月
本人が穏やかな気持ちで過ごせるように
また家族の不安も支援できるようにと考えてのことです。

私が家族を送った体験には
その期間がありません。

亡くなり方は誰も選べないのですが
この研修を受けて
死を前にした人に、どう向き合えばよいのかを学び
私の亡くなった家族にもそんな環境で送ってあげたかったと
思っています。