柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

看取りの友へ「頑張って」より「あなたと逢えてよかった」の言葉を・・・

2023年08月29日 | 終活セミナー

「3カ月前まで元気だった親友の体調が急変し、すでに治療の域を超えて自宅療養に変わった。どう声をかけたらいいか悩んでいる」と相談がありました。

この方だけでなく、死を目前にした人への対応に困惑している人は沢山いるはずです。

家族だってそうだと思います。

今後、日本では高齢者の死者数は増大し自宅での看取りも多くなってくるでしょう。

看取りに入るとは、どんな治療をしても病が快復する見込みがない状態に入ったことを言います。

相談者は「死は怖い、痛い、あってはならな事」と思い込んでいるのではないでしょうか。

 

 

人は生まれれば必ず死を迎えます。

死は不幸なことでしょうか。

生き切った到達点が死で、人によってその長さは違うけれど誰もその時を変えることはできません。

 

着ている洋服がボロボロになれば脱ぎ捨てるはずです。

使い切った道具が修理できなくなれば廃棄するはずです。

私たちはそう やって暮らしてきました。

人も同じで体という入れ物は脱ぎ捨てるときが来るのです。

その時が「死」なのだと私は考えています。

 

家族にしてみれば今までいた人が居なくなる苦痛や不安は免れませんが、死を忌み嫌ってはその方の人生が完結するのを邪魔することになるかもしれません。

もしかしたら人に迷惑をかけ続けた人生だったかもしれませんが、最期の時は「お疲れ様」「よく頑張った」「ありがとう」と送り出した方が、後に悔いが残りません。

 

余命が見えた時に本人が望むことは、良心的で穏やかな日常です。

自分らしく生きていきたい

家族や友人を大切にして生きていきたい

安らぎのある暮らしがしたい

物ではなく、心が豊かな人生を送りたい

平凡に暮らしていきたい

自立して生きていきたい

人との出会いや繋がりを大事して生きていきたい

 

親友として、遺された時間を感謝の気持ちで寄り添ってあげることが大事かと。

「頑張って」より「あなたと逢えてよかった」の言葉を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 


8月の通院回数10回、よく頑張った

2023年08月27日 | 終活セミナー

暑さにバテ気味かと思っていましたが、通院が忙しかったのが判明。

主人の付添が4回、私自身の診察が6回

今月は検査だけの日もあったので、3日に一度の割合で病院通いをしてました。

殆どが大学病院なので、予約があっても滞在時間は大幅に延長されます。

診察前に検査があれば予約時間の1時間前に病院に入るので半日仕事です。

私は1日に2科の診察もあり、6時間以上院内に滞在することも・・・

その後に薬の処方を出しに行きます。

 

わが家は、主人が先生の説明を理解できにくくなっているので一人では受診させられませんが

周りを見ても夫婦同伴の来院が多くみられますね。

凄く仲の良いご夫婦。命令口調のご主人と横を向いている奥様、

看護師さんや受付の人にきつく当たる人、初診なのか尋ねる事もせずオロオロしている人

まわりに気遣いをしてくれる職員さん。ぶっきらぼうに掃除をするスタッフさん

対応はできているのに、口調が冷たい警備員さん

沢山の人が集まっているので、待ち時間は人間観察で、楽しんでいます。

 

大きな病院なので科が違ってもカルテを共有していただけるので、患者としてはとても有り難いことです。

歳をとる毎に病気が増え、通院が減る可能性は今のところない模様です。

元気に?通院できる体力が必要ですね。

 

 

 


ペットの熱中症にも気を付けて

2023年08月25日 | 終活セミナー

何となく体調が思わしくない人が増えていませんか?

長引く猛暑に気を付けてはいても、疲労が蓄積しているみたいです。

 

ペットも同じようですね。

散歩もままならず、涼しい室内に居続けて調子が狂うのかもしれませんね。

犬や猫は体温調整がうまくできずに熱中症をおこすそうです。

症状は荒い息や大量のよだれ、目や歯茎の充血、下痢、嘔吐、けいれん

 

そんな症状が見られたら

涼しい場所に移し、足の付け根や喉元を冷やすのだそうです。

人と同じですね。

わが家のペットは黒いので5分も外に居たら、背中が燃えるように熱くなります。

車内も要注意ですね。

 


貸し手も、借り手も、お互いの都合で…

2023年08月24日 | 終活セミナー

今の私には、外出に車は不可欠です。

歩くことがまだ大変なので、目的地に駐車場がない時はその近くで探すのに苦労します。

買い物も、食事も、病院さえも駐車場完備で決定しています。

そこで気になるのが、出勤に車を利用している方はその間駐車場が空いてますよね。

一時的にお借りできると嬉しいなー、といつも思ってしまいます。

先日新聞で自宅や店舗を場所貸しするビジネスが流行っていると知りました。

ある男性は自宅のリビングを時折、広告やSNSの撮影会場として貸出し、月によっては10万円以上の収入がある、とありました。

貸出し物件として家具や家電、そして駐車場の空き時間貸しも紹介されてました。

私も以前から小さなイベントや、セミナーをするのに商店街の空き店舗を一時的に借りれないかと思案したことが何回もあります。貸会場は主要な駅の周辺にしかありませんよね。

こんな時代ですから、出てきそうな気がしますね。

 


終末医療・看取りは重いけど大切なテーマ

2023年08月22日 | 終活セミナー

7月は「自分らしい終末期」8月は「誰もが体験する看取り」の終活セミナーを行いました。

死を見据えた少し重いテーマでしたが、受講者の関心は意外にも高いものでした。

 

 

終末期医療とは

「病気が快復する見込みがない」「老衰で余命がわずか」となったときに

延命を希望せずに遺された時間を「自分らしく」過ごすことを目的にした医療体制で、痛みや不快を取り除き、穏やかな生活を優先します。

多くの人達は「延命治療は望まない」といいますが、本音とは受けとめられない感があります。

厚生労働省の「人生の最終段階における​医療に関する意識調査」によると

Q:あなたが病気で治る見込みがなく、およそ1年以内に徐々にあるいは急に死に至ると考えたとき 。

「口から十分な栄養をとれなくなった場合、首などか ら太 い血管に栄養剤を点滴 (中心静脈栄養)をどうするか」の一般国民回答は

・望む               19.4%

・わからない   30.7%

・望まない       46.5%

「望む」「わからない」が延命につながる栄養補給を拒否した「望まない」より、わずかですが上回っています。

同じ質問に医師の最多回答は

・望まない       65.6% です。

「 呼吸ができにくくなった場合、人工呼吸器をつなげるのをどう思いますか」の一般国民回答は

・望む      11.6%

・わからない  27.9%

・望まない    57.3%

医師の最多回答は

・望まない          80,4% 

どちらの質問にも一般国民は「わからない」がかなりの数値を占め、医師は延命の措置に否定的です。

世間では「延命治療は望まない」といいながら、終末期医療、延命措置の内容も理解できずに、曖昧なイメージで考えていることが読み取れます。

「延命はしないで」と聞かされていた家族も、免れない死を目前にして「わからない」という本人迷いを察すれば不安が残ります。

 

 

看取り時の

「あなたは人生の最期をどこで過ごしたいですか?」

一般国民の回答は 自宅 58.8%を望んでいますが

「最期まで自宅療養の実現は可能か」の回答は

一般国民           6.2 %

医師          26.0 %

看護師      37.3%

という結果で医療側は自宅での看取りを一般国民より可能と考え、患者対応の多い看護師の数字はより高くなっています。

しかし、一般国民は「最期まで自宅での療養は60%以上が困難」と考えています。

ここにも、自宅での終末期医療体制、身体的、精神的ケアの情報が世間に行きわたっていないのがわかりますね。

現状では、病院で行わる終末医療は自宅でも同様に行うことができ、痛みにも十分な処置がなされます。

自宅での看取りは今後増加の可能性が大です。

現実に自宅での看取が一番多いのは、東京都、奈良県、兵庫県、神奈川県で病院や介護施設での看取りが困難な様子が見えますね。

結果として、最期を自宅で過ごせる人が増えるのは良いことです。

 

 

 

     

 

 

 

 

 


高齢になるほど、重要なことが知らないままに

2023年08月19日 | 終活セミナー

「私はこの姪一家に今後世話になりたいの。だからこの姪に財産もあげないとね」

今終活のお手伝いをしている方はそう考えています。

詳しくお聞きしたら、この方は7人兄弟の末っ子。 

まだ生存されているご兄弟もいますが、ほとんどは故人になりそのお子様がそれぞれにいます。

長い間ご兄弟との付き合いがなく相続関係になる甥や姪が何人いるかも知らない状態です。

「もし、あなたが亡くなると、生きているご兄弟と亡くなったご兄弟のお子様に相続が発生するの」

「でも、会ったこともないしあげたくないわね」

「それなら、今のうちに自分の意志を遺言書に書いておかないと希望する相続はできないですよ」

この方は簡単に自分の考えで相続ができると思っていたようです。

高齢になるほど、重要なことが知らないままになりますね。


内緒で作った遺言書

2023年08月16日 | 終活セミナー

その女性に合ったのは15年くらい前です。

定年を迎えたばかりでキャリアウーマンそのものというイメージでした。

未婚でお一人住まいです。

この時点ですでに遺言書を作っていました。

彼女のそばにはお兄様がいて何かとお世話をしてくださるそうです。

「兄は私に何かがあったら、当然自分が私の財産を相続すると思っているのよ」

「今までいろいろあって、私が信頼しているのは甥っ子なの。だからこの先は甥に面倒見てもらうつもりだし、財産もその子が相続するように遺言書を書いたのよ」

「今は、まだ兄には従順にしているけど、兄がそれを知って驚く顔がみたいわ」と茶目っ気たっぷりに秘密の話を聞かせてくれました。

それからお目にかかる機会はありませんが、その後どうされているかしら。

後日談があればお聞きしたいです。


「そのうちにしないとね」・・・ 先延ばしした結果が

2023年08月13日 | 終活セミナー

一人っ子のご主人が突然亡くなりました。

ご夫妻にお子様はなく、お姑さんと二人暮らしとなり、数年間の介護の末に見送ました。

ご主人はお姑さんと奥様との養子縁組をするつもりでしたが、そのままになっていたそうです。

 

ご夫妻は力を合わせて会社運営をされ財産を築いてきました。

家や土地はお姑さんの名義で、亡くなったご主人の財産もお姑さんは相続しています。

亡きお姑さんの財産は奥様ではなく、相続権はご兄弟にあります。

ご兄弟がすでに亡くなっている場合は、甥や姪が相続人になります。

お姑さんとの親交もなく逢ったこともない人達ですが、誰一人相続を辞退した人はいなかったようです。

長い年月ご主人を支えお義母様をお世話した奥様は、家を出て小さな賃貸住宅で暮らしています。

 

事の事態は、ずっと前から気が付いていたのに

「そのうちにしないとね」・・・ 

先延ばしした結果がこの事態を生んでしまいましたね。

 

「まだ死ぬ年じゃない」

「急に主人を亡くし、バタバタして今はできない」

「少し余裕が出来たらやるつもり」

その時の理由付けはいくつもあったでしょうが、、、

大事な自分の余生を失う結果になり本当にお気の毒な話を伺いました。

 


看取り資料を作り、亡き母を思い出す

2023年08月10日 | 終活セミナー

8月20日に「誰もが体験する看取り」の終活セミナーを開催します。

その為の資料を作成中に亡くなった母を思い出しました。

母の写真を、順を追て見てみたら明らかに変化があることが判明。

母の亡くなった日は2019年5月5日でした。

その1年前の2018年6月24日には私が企画した「今が一番きれいな時」の撮影会で写真を撮っています。

母の少女時代からの親友もお誘いしたので、すごく嬉しそうで少女を感じるハリのある笑顔です。

2018年12月11日は私と一緒の写真です。

今、気が付いたのですが、特に変化はないのに顔に活力が見えません。

笑っていますが、なんだか子供のような危なげな顔です。私の撮影力が足りないせいかと思っていました。

2019年1月に体調不良で入院しています。

お腹が痛くて座れない状態だったのでほぼ寝ていました。

私が無理に起こすと嫌な顔を見せていましたね。

その後体調は落ち着き一度退院しますが、3月に入るとまた不調が続き再入院。

この時に医師から「終末期に入っています」と宣告されました。

だんだん会話がなくなり食事も少なくなり「寒い」「眠い」とだけ伝えてきます。

見舞いに行くと車椅子に乗っ母がナースセンターにいて、きっと寝かせない手段だったのでしょう。

明らかに顔つきが無表情になり桜を見ても感動がない母でした。

2019年4月に入るとさらに眠りが深くなり、体をゆすっても起きません。

一切応答は無くただ滾々と寝続けていました。顔の肉も落ちています。生きている最期の写真は5月1日です。

そして5月15日、一度も目を覚ますことなく子供たちに見守られ最期を迎えました。

最期に交わした会話の記憶をたどってみると「眠いのよ」だったと思います。

老衰死は理想の亡くなり方だそうです。

脳や体全体の機能がバランスよく低下するため眠気が起き、すべて使い切って亡くなるのだとか。

最期の写真は眉間に少し皺が寄っていますが、悟ったような顔でした。

今日は弟がお墓詣りにきました。

明日、妹がお墓詣りのために京都から来る予定です。

そんな時期だから母を思い出したのかもしれませんね。

 

 


看取りも安置も自宅になりそう

2023年08月07日 | 終活セミナー

人が亡くなるとまず故人を安置する場所を決めます。

通常は葬儀社の安置室

火葬場の安置室

安置専門の施設(遺体ホテル)

そして自宅です。

近年の死亡者数の増加から全国の葬儀事業者の26%で安置施設が不足しています。

遺体ホテルと言われる施設が増えるとは思いますが、地域住民の反対も多くそう簡単な話ではなさそうです。

世間では人の誕生を歓迎しても死はなかなか受け入れてもらえませんね。

家族や親せき、親しい友人、著名な人の遺体なら拒否しないに、どの範囲から拒否感が生まれるのでしょう。

人生を精一杯生きていた人の最期は称えるべきもので、たとえ知らない人でも「お疲れ様」「お苦労様でした」と言える優しい世の中はこないものでしょうか。毛嫌いするのは悲しい現象ですね。

それでここ数年、安置場所の選択肢として自宅が急激に増えてきています。

看取り対応も、現状の病院や介護施設では不足の状況ですが、将来多死現象が無くなるのは誰もが知っています。

やはり自宅で看取り、安置して、お葬式を出す流れが多くなってくるでしょう。

最期の場所として最適だと私は思えるのですが・・・

 


最期の本音は何かしら?

2023年08月04日 | 終活セミナー

「あなたは人生の最期をどこで過ごしたいですか?」 

自宅58.8%   理由:自分らしくいられる 家族と過ごせる 経済的負担が少ない

医療施設33.9%  理由:家族に迷惑をかけない プロに任せられる

医療施設を選んだ理由が「家族に迷惑をかけたくない」なら本音は違うところにあるのではないでしょうか。

 

あるデーターではこのような推移が示されています。

「実際には最期をどこで過ごしましたか?」

亡くなる1年前は自宅で療養63% 医療施設で療養13%

亡くなる2~3か月前は自宅療養40% 医療施設で療養37%

亡くなられた時は自宅療養19% 医療施設で療養67%

死が迫るほど自宅から病院へ移っています。

患者本人か家族の意向なのか分かりませんが、最期という時期ならば

死の先送りができたとしても死は必ず訪れますし、病や衰弱が快復することは困難でしょう。

その時間を本人が最も望む環境を与えてあげたいと私は思います。

せめて亡くなる2~3か月前は自宅に留まるか、病院から自宅へ戻る選択があってもいい気がします。

亡くなる前の後悔として「もっと自分に忠実でいたかった」という声も多いので。

 

 


猫かと思ったらハクビシンが庭に

2023年08月02日 | 終活セミナー

うす暗くなった庭先で、急に愛犬の様子が変わり始めました。

何かを見つけもう突進です。

数秒後に猫が庭から逃げていくのを目撃しました。

愛犬を呼びも戻し確保したら、さっき逃走した猫が舞い戻ってきて、こちらを睨みつけ又庭を横切って去っていきました。

猫ではなく、鼻に白い線が・・・

ハクビシンでした。

ハクビシンやアライグ、タヌキはこのあたりでも珍しくないのですが

久しぶりに遭遇してびっくりしました。

大きさでは愛犬の勝ちですが、野性味はハクビシンが勝ちでしょうね。

戦ったら負けるかもしれません。