産まれてすぐに、亡くなる赤ちゃんがいます。
死産の場合もあれば、障害を持って産まれ、数時間で亡くなる赤ちゃんもいます。
奥様は入院中なので、ご主人から葬儀社に電話がかかってきます。
葬儀の依頼というよりは、火葬の依頼が多いのです。
ご家族が、病院の看護士さんに「一体どうしたらいいのでしょう?」と伺うと
「こういう場合は、火葬だけされる方が多いですよ」とのアドバイスが
一般的のようです。
又、祖父母や周囲の方々も
「若い夫婦にとって、コレは不幸な出来事。辛い出来事は早く処理して、一日も早く立ち直って欲しい」
と願ってのアドバイスもあると思います。
当然、病院から直接、火葬場へ向うことを望まれます。
例え赤ちゃんであっても、死後24時間経過しないと火葬する事は出来ません。
病院もこのような赤ちゃんの場合は、火葬場に向う時間まで預かってくださいます。
でも、私はご主人にすぐに火葬をしないで欲しいとお願いをします。
「この子が、あなた方夫婦のお子さんである事は、消せない事実ですよ。
奥様はこの子の存在を、10ヶ月もおなかに感じてきました。
それを無かったことにはできません。あなた方のお子さんとして、せめて1日でもお家に連れ帰って、親子で過ごしてから、火葬場に行きませんか?」
この話を聞かれたご主人のほとんど全員が、奥様と相談をされます。
そうして赤ちゃんを連れて、一度お家に帰ります。
この提案に一番喜ばれるのは、奥様です。
母親にとっては、どんな状態の子でも愛おしく、抱きたいものです。
しかし、この時点では、ご当人達はそこまでの気付きがありません。
中には、心配して駆けつけた、おばあちゃんや伯母さんを説得して、ホテルに泊まってもらい、家で赤ちゃんと3人だけで一晩を過ごしたご夫妻もいました。
又、一日ではなく二日を過ごしたいとおっしゃった方もありました。
赤ちゃんを挟んで過ごす時間は、若いご夫婦をたった一日でパパとママに
育ててしまいます。
赤ちゃんに何がしてあげられるか、一生懸命考えられ
たった一日で、良くこれだけ準備が出来たと感心するほど多くの品物が
揃えられます。
ミルク、お菓子、おもちゃ、ぬいぐるみ、靴下、靴、
肌着、洋服、エプロン、絵本、パパとママの写真や手紙
そして、白紙の便箋を入れた封筒(宛名はパパとママの住所です。切手が張ってあります)、エンピツ・・・などなど
赤ちゃんの棺は大き目を・・が私の意見です。
いつも、蓋が閉まらないほど、持たせたい物があるのです。
本当は棺に入れる品物は「燃え易いものを少量」と言う鉄則があります。
でも、赤ちゃんの時だけは目をつぶります。
コレが最初で最後の、パパとママのプレゼントだからです。
棺も最近は可愛い模様や、レースがついた物が出てきましたが
私は、なるべく普通の木棺を選びます。
パパやママに絵を書いてもらったり、リボンや靴下やおもちゃを
貼り付けるなど、手作りをしてもらったり
時にはスタッフがビーズなどで可愛く仕立てます。
骨容器も同様に作ります。
いつも、リボンや手芸用品や、クレヨン、ボンドが会社に揃えてありました。
赤ちゃんの為に何かをすることが、パパとママには必要です。
そして、出棺前に短時間でもお別れの式をします。
子守唄をうたったり、折り紙を折ったり、パパやママの気持ちを
赤ちゃんに伝えてもらったり。
出席者が少ない時は、私達スタッフも一緒に送らせてもらいます。
この子の誕生を皆が迎え入れ、そして旅立ちを見送るのです。
ハイヤーの運転手さんや、事務事務所のスタッフに参加してもラたこともあります。
この場では、他人でもこの赤ちゃんが愛おしく思えてきます。
赤ちゃんと時間を共に過ごしたご夫妻は、しっかりと自分達の手で、わが子を送り出します。
私も、この仕事をしていなければ、このようなご夫婦に
「はやく忘れて、次には元気な赤ちゃんを産んでね」と
言っていたでしょう。
大きな悲しみの中で、母親を思いやる気持ちが
母親を一番、傷つけることもあります。
母親にとっては、流産であっても
子供を無くした気持ちに違いはありません。
赤ちゃんは、このパパとママを大好きになったと思いませんか?
死産の場合もあれば、障害を持って産まれ、数時間で亡くなる赤ちゃんもいます。
奥様は入院中なので、ご主人から葬儀社に電話がかかってきます。
葬儀の依頼というよりは、火葬の依頼が多いのです。
ご家族が、病院の看護士さんに「一体どうしたらいいのでしょう?」と伺うと
「こういう場合は、火葬だけされる方が多いですよ」とのアドバイスが
一般的のようです。
又、祖父母や周囲の方々も
「若い夫婦にとって、コレは不幸な出来事。辛い出来事は早く処理して、一日も早く立ち直って欲しい」
と願ってのアドバイスもあると思います。
当然、病院から直接、火葬場へ向うことを望まれます。
例え赤ちゃんであっても、死後24時間経過しないと火葬する事は出来ません。
病院もこのような赤ちゃんの場合は、火葬場に向う時間まで預かってくださいます。
でも、私はご主人にすぐに火葬をしないで欲しいとお願いをします。
「この子が、あなた方夫婦のお子さんである事は、消せない事実ですよ。
奥様はこの子の存在を、10ヶ月もおなかに感じてきました。
それを無かったことにはできません。あなた方のお子さんとして、せめて1日でもお家に連れ帰って、親子で過ごしてから、火葬場に行きませんか?」
この話を聞かれたご主人のほとんど全員が、奥様と相談をされます。
そうして赤ちゃんを連れて、一度お家に帰ります。
この提案に一番喜ばれるのは、奥様です。
母親にとっては、どんな状態の子でも愛おしく、抱きたいものです。
しかし、この時点では、ご当人達はそこまでの気付きがありません。
中には、心配して駆けつけた、おばあちゃんや伯母さんを説得して、ホテルに泊まってもらい、家で赤ちゃんと3人だけで一晩を過ごしたご夫妻もいました。
又、一日ではなく二日を過ごしたいとおっしゃった方もありました。
赤ちゃんを挟んで過ごす時間は、若いご夫婦をたった一日でパパとママに
育ててしまいます。
赤ちゃんに何がしてあげられるか、一生懸命考えられ
たった一日で、良くこれだけ準備が出来たと感心するほど多くの品物が
揃えられます。
ミルク、お菓子、おもちゃ、ぬいぐるみ、靴下、靴、
肌着、洋服、エプロン、絵本、パパとママの写真や手紙
そして、白紙の便箋を入れた封筒(宛名はパパとママの住所です。切手が張ってあります)、エンピツ・・・などなど
赤ちゃんの棺は大き目を・・が私の意見です。
いつも、蓋が閉まらないほど、持たせたい物があるのです。
本当は棺に入れる品物は「燃え易いものを少量」と言う鉄則があります。
でも、赤ちゃんの時だけは目をつぶります。
コレが最初で最後の、パパとママのプレゼントだからです。
棺も最近は可愛い模様や、レースがついた物が出てきましたが
私は、なるべく普通の木棺を選びます。
パパやママに絵を書いてもらったり、リボンや靴下やおもちゃを
貼り付けるなど、手作りをしてもらったり
時にはスタッフがビーズなどで可愛く仕立てます。
骨容器も同様に作ります。
いつも、リボンや手芸用品や、クレヨン、ボンドが会社に揃えてありました。
赤ちゃんの為に何かをすることが、パパとママには必要です。
そして、出棺前に短時間でもお別れの式をします。
子守唄をうたったり、折り紙を折ったり、パパやママの気持ちを
赤ちゃんに伝えてもらったり。
出席者が少ない時は、私達スタッフも一緒に送らせてもらいます。
この子の誕生を皆が迎え入れ、そして旅立ちを見送るのです。
ハイヤーの運転手さんや、事務事務所のスタッフに参加してもラたこともあります。
この場では、他人でもこの赤ちゃんが愛おしく思えてきます。
赤ちゃんと時間を共に過ごしたご夫妻は、しっかりと自分達の手で、わが子を送り出します。
私も、この仕事をしていなければ、このようなご夫婦に
「はやく忘れて、次には元気な赤ちゃんを産んでね」と
言っていたでしょう。
大きな悲しみの中で、母親を思いやる気持ちが
母親を一番、傷つけることもあります。
母親にとっては、流産であっても
子供を無くした気持ちに違いはありません。
赤ちゃんは、このパパとママを大好きになったと思いませんか?