柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

コロナ患者は死後も危険物扱い?、、、正しい知識を望むばかり

2022年09月02日 | 葬儀の世界
Yahooニュース で読んだ西日本新聞の記事です。
コロナ患者の死後、遺族が顔も見られない、当日に火葬してしまう、搬送料金が異常な価格であることが報じられています。コロナが流行り始めてもう3年がたちましたが、ウィルスの特徴が分り始め私達に伝わる情報も刻々と変わってきています。
葬儀業界がいまだにこんな対応をとっていると知り非常に悲しくなりました。
家族の死は、人生でも一大事な出来事です。
葬儀社はその事実を一番知っているはずです。
どこの葬儀社のHPやチラシでは大切な人の葬儀は、遺族にはとても大切な時間と説き、当葬儀社では
ご遺族の気持ちに寄り添って・・・・などと書かれていますよね。
それなのにこの記事には遺族のためにとる対応とは思えない行為がありました。

コロナに感染すると現場はその対応に神経を使います。
私は今入院中でそのことを切実に感じています。同じ病棟からコロナ患者が出るとすぐに病棟を遮断。
陰性であっても同じ病棟の患者の行動は規制されます。
コロナ感染者からは呼気も体液も排出されるから直接医療に当たる医師や看護師さんは最大の注意を図ります。
でも看護師さんも医師も交代で持ち場を変わり、陰性の患者の対応もしてくれます。

コロナウィルスの危険は明確にされてきました。
亡くなった後の患者は先ず、呼気をしませんし、十分に対処していれば体液も漏れません。
正しい対処をすれば遺体からは感染は起こりません。
結核や肝炎で亡くなった方も葬儀社は同じような扱いをします。

コロナ患者の対面を断る葬儀社は、そんな最低限の知識もなくご遺体を扱ってるのでしょうか。
反対に言えば、普通のご遺体の安全な処理は出ているのかも不安になります。
死因は一つでも持っている病気は一つではありません。どんな危険があるかもしれない事を前提に遺族がお体を触っても、頬刷りしても安全なように遺体処置をすべきです。
何もせずにドライアイスを置くのはお粗末すぎます。

コロナ患者を納体袋に入れるのはコロナが発症した当時に未知のウィルスとして厚生労働省が推奨した指針です。
「納体袋に入っているのでお顔は見せられません」と言われた遺族は、病院では最後の時間に対面させてくれたのに、死後にどうして故人の顔が見れないのか疑問をいだいています。
どう考えても読んだ記事では葬儀社が「コロナ感染者の葬儀はこうしておけば簡単でいい」と思っているか、コロナ感染者の知識がないとしか見えません。

同じように火葬場の対応も考えてほしいものです。
当日の火葬の強行や、最後の対面できない、参列者の規制が極端に厳しいのは、今となっては意図が解りません。
遺体からの感染はないのですから参列者間の会話を避けマスクを着用すれば、この行動規制の緩和された世の中で問題はないはずです。一度決めたら状況が変わってもそのまま押し通したいのでしょうか。

搬送料金が30万を超えると記事にもありましたが、何を使って搬送の感染対策をしているのでしょうか?
病院でも病室内もストレッチャーもトイレもアルコールで除菌しています。

正しい知識と、故人の尊厳と、遺族の心をケアしている葬儀社が全国に沢山あることも私は知っています。そんな葬儀社が一部の心ない対応の葬儀社のために誤解を受けるのはあまりに悲しいことです。

新しい知識と新しい体制を得ることが難なくできる葬儀社と、苦手な葬儀社の格差が広がっています。
葬儀は安価な費用ではありません。

どうぞ葬儀社選びを慎重になさって、後悔のないお別れをして欲しいと思っています。



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