柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

亡くなった人をみんなが送る病院や介護施設があります。なんて温かいのでしょう

2022年12月06日 | 葬儀の世界
友人のご主人が介護施設で亡くなったとき、見送りに30人ほどの医師や看護師,介護スタッフさんたちが見送ってくれたそうです。
「こんなに多くの人が見送りに立ち会えるのは本当に珍しいことです」と言われたそうですが、その時にリハビリや病室でのご主人の様子をスタッフさんから聞かされ「コロナで家族は会えなかったけど主人が周囲の人と楽しい時間を過ごしていたと知り安堵した」と話してくれました。

以前に読んだ新聞の記事を思い出しました。

近畿地方のある病院で亡くなった方を医師や看護師が集まり患者さんの病気の経緯や入院中の様子、小さなエピソードなどを紹介しご家族と一緒に祈りを捧げ15分ほどで終わる「お別れ会」をするそうです。
そしてお見送りのために新設した明るい玄関から見送るという内容でした。
この病院ではこの「お別れ会」をホスピス病棟だけで行っていたんだそうですが、病院が掲げているホスピスマインドを広げたくて普通の病棟でも「お別れ会」を進める方針をとったそうです。
「病院で亡くなった人を医療者が温かく送り出すことは遺族にも医療者にも価値があることで病院のおもてなしである」と書かれていたと記憶しています。

ほとんどの病院では亡くなった患者さんは裏口から人目を避けて搬送されています。
生きていれば大事な患者さんでも亡くなると一刻も早く去ってほしい存在になるのでしょうか。
他の患者さんへの影響が及ばない配慮との考えだと思いますが、人の死は敗北でも悪でもありません。
寿命を生きぬいた証です。
昨日までいた患者さんの存在がなくなるのですから、同じ病室の人も看護師さんも医師も何も感じないほうが不自然です。

私の友人も思いがけずに大勢の知らないスタッフさんにまで見送られて、きっと温かい気持ちになったことでしょう。ご主人の死を上手に受け止めることができ、その後に行ったシンプルな葬儀でも親しい人が早朝の出棺にも関わらずお別れに来てくれたことで、故人も家族も温かい人の触れ合いを感じ
大満足できた別れだったと話してくれました。
こんな時期にこんな素敵なご主人とのお別れができた友人は幸せだったと思います。
家族葬だからと言ってか家族だけと限らずに「別れたい」と思ってくださる方なら早朝の出棺でも自ら集まってくれるものです。

私の作成したエンディングノートには、長年多くの人を見送った経験から葬儀への提言が書かれています。
葬儀は何度も経験することではないので、世間で言われてる「家族に迷惑かけたくないから」とういうフレーズだけで家族のみの葬儀を希望する人が多いのですが、人に触れあう別れは決して無駄なことではありません。
エンディングノートは自分の気持ちを家族に言い残すノートなので、自分の死後も家族にとって後悔のない生き方を残せる意味も含んでいます。



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