「春に三日の晴れ間無し」、日に日に揺れ動く浮世(ふせい)。
浮世(ふせい)=善き意志が必ず正当に報いられるとは限らず、むしろ悪の論理が罷り通るかに見えるこの世、と辞書にある。
さながら、世の中、季節は春に向かう。
「奢れるものも久しからず、ただ春の夜の夢の如し、猛きものもついには滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ」-平家物語。
浮世(うきよ)=「憂き世」の意、(思うようにならない、また、つらいことの多いこの世の中、と辞書にある。
浮世は終に至る。
覚めやらぬ人は置き去りに、目覚める人は諦かに真理にいたる。