38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

中学校で、職業学習会。

2012年07月04日 | 農と暮らしの日記
さつま芋の畑の現状。
活着は問題なく、しかしやはりこの雨続きで畝は低くなり、草もどんどん伸びてきて、梅雨明け後にいろいろと手がかかりそう。隣のピーマンは昨日載せた茄子と同じく実の太り具合が遅い。



水曜、セットの出荷はなし。
午前中は曇り時々晴れ、午後は雨時々曇り。このところ、晴れ間が出てもそのまま降らない一日というのがない。雨が多いのは梅雨らしいといえるけれど、晴れてすぐまた降るというのは梅雨らしくない。

午前:里芋の畑で草刈り払い。
本来なら梅雨の晴れ間で土が乾き、そこを狙って管理機で土揚げする時期だけれど、そもそも草の処理がまだまだだから、今年はかなり遅れ気味。

午後:東中学校に職業学習会の講師で。
地域の職業人16人を招いての2年生の学習会で、僕は「農業の先生」。校長室から武道場に移って開会式、男子8人の農業班の教室に案内されて、最初に生徒たちが調べてまとめた農業についての発表があり、続いて約1時間、生徒の質問項目に沿って話をした。

質問内容と回答の骨子は次の通り。
Q1.育てている野菜にはどんなものがありますか。
A.生徒に思いつくものを挙げてもらい、その中からいま生育中または出荷中のものを説明。

Q2.年間スケジュールを教えてください。
A.多品種少量型なので稲作のようなスケジュールはない。常に種を播き、常に収穫。
365日のうち、休みは祭りの2日と年末年始の4日。農業は多様なので、もっと休めるやり方もある。

Q3.西条市内ではどこに出荷していますか。
A.これも生徒に挙げてもらい、該当するもの、しないものをそれぞれ説明。
野菜セットが中心、他にスーパー直売コーナー、保育園など。

Q4.何人くらいで作業をしていますか?
A.畑は主に一人。出荷作業は二人で、配達はどちらか一人。
人は雇わない。給料を払わなければいけないので。

Q5.1日に何時間くらい働いていますか。
A.みんなの家の人や先生方と同じくらいと思う。夏で13~14時間、冬で12時間くらい。

Q6.仕事をしていて一番しんどかったこと、うれしかったことは?
A.7~8月の人参の発芽の水やり。朝2時間、夕方2時間が毎日続くことがある。朝2時間で如雨露持って4,000m歩く。
そんな日が続いたあと、突然の雷雨で水やりが必要なくなったときが一番うれしかった。

Q7.いままでで一番育てるのが難しかった野菜は?
A.難しい野菜はたくさんあって、難しいからすぐやめたものがたくさんある。牛蒡とか生姜とかは草に負けて大変だから作ってない。
胡麻は作るのはできても、選別に手がかかる。スーパーで売ってる1袋くらいの量に2時間も3時間もかかったりするから売り物にならないのでやめた。

Q8.農業をするために必要な条件や準備は?
A.資格は必要ない。やろうと思うスタイルによって、どんなふうにでもできる。農家じゃなくても田んぼや畑を借りたければ市役所や農協に相談してみるとよい。

Q9.なぜ農業の仕事に就こうと思ったのですか?
キーワードは自立と自然。会社勤めをしていて、もっと自立したいと思った。大きな船に乗っているのは安全なようだけれど自分の進みたいほうには進まないし、沈む時に海に飛び込んでも間に合わない。それより自分の手で水かきをすれば、しんどいけれど行きたいところに行けるし、沈没に巻きこまれることもない。

もうひとつは自然との関わり。
人は動物であり、自然の中で生きている。自分の仕事で自然に反するものを作ったり汚したりすることをできるだけ少なくしたい。

Q10.台風への備えはどうしますか?
A.高畝にして根が水に浸かりにくくしておく。茄子やピーマン、胡瓜などは台風が来る前に小さめでも実を取っておけば樹が軽くなり被害が少ない。また小さな実でも採って売ってしまう。お金に換わっていれば台風が来ても大丈夫。もったいないからと摘まなければ大きくなっても台風で傷が付いて売れなくなったら元も子もない。

最後に、畑の様子や野菜セットの移り変わりをスライド上映。

15時過ぎに終了。

夕方:畑に出て草刈りの続き。
唐辛子類の誘引・固定、明日出荷分の一部収穫、19時戻り。

夜:市街に出て19時半に図書館へ。
ゆうき生協西条・周桑地区会の運営会。7月28日予定のDVD上映&ハーブ教室の企画詰め、冬の収穫祭に向けての8月の種播き・植え付け体験の大雑把な企画、など。21時過ぎ終了、帰宅して晩ごはん。
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