38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

3月の陽気、温室完成。

2011年02月16日 | 農と暮らしの日記
育苗用の温室がようやく仕上がった。
写真は完成した骨組みに透明のフィルム(いわゆるビニルハウスの「ビニル」)を被せたところ。「仕上がり」よりも珍しい写真だと思ったので。間口6m×奥行4.5mの温室に、間口側10m×奥行側11mのフィルムを使用。このあとシートを平桟に「蛇腹」状の針金で固定してから裾やドアの部分など不要なところを鋏で切り取って完成した。いや、本当は完成ではなく、換気のために左右は「くるくる」で巻き上げる仕組みを取り付けなければいけないのだけれど、それは3月に入って気温が高くなる頃で間に合うので、とりあえずはこれで育苗は始められる。

この温室用のフィルムは行きつけの種苗店で買った。
骨組みは就農時にそこで購入したものを今回もそのまま使っているけれど、フィルムは5年たってだいぶん傷んできたので裾など一部を除いて交換。そのフィルム、入っていた箱を見たら「シーアイ化成」という会社の製品で、その住所を見ると東京都中央区京橋の「八重洲宝町(たからちょう)ビル」。懐かしい地名、このビルも知っている。サラリーマン生活の半分以上はこの「宝町」にいたんじゃないかな。



今日の温室づくりの作業は裾の部分のビニル張りから。
裾は全体を覆うフィルムとは独立して温室の足元を4面ぐるっと囲むように先に張る。この部分はぶ厚いフィルムを使ってあり、しかも多少は傷んでいても裾部だから光の透過性はあまり気にしなくてよいので再利用。地面を20cmほど掘ってフィルムを埋め込むことで冷気や雨水などを遮断する。その溝を今朝、鍬で掘っていると湯気が上がってきた。昨日、地下水の湧くお堀に湯気が立っていた話を書いたが、土も地表は冷えていても地中はある程度の温度を保っているのだろう。



水曜、セットの出荷はない曜日。朝は強い霜が降りたが日中は晴れてぽかぽか陽気。
朝:6時過ぎからごはん、8時前後に市街に出て保育園納品、スーパー出荷、帰りに種苗店に寄り、注文していた温室のビニル受け取り。
午前:冒頭の温室ビニルフィルム張り。全体を覆う作業の時は薫に手伝ってもらう。
午後:引き続きフィルム張り。蛇腹の針金で固定していく作業。16時30頃に仕上がり、明日出荷分の収穫を約1時間半、戻って20時半頃まで調整、荷作りなど。
夜:真がバレーの特別練習から戻り、いつもより遅め、21時過ぎから晩ごはん。



明日からはまた雨の予報。
ここからはもう畑の乾く間はほとんどないだろう。春の作付けは育苗と並行して、畑では空模様と地面の湿り具合を見ながら針の穴を通すような一瞬一瞬の作業の積み重ねになる。そのまままた、あの「夏」に入っていくのだろう。頭ではわかっていても、その時が来ないとまったく実感がない。
コメント (2)
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