さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

好調に攻めていたが、狙われてもいた 坂晃典、木村吉光にTKO負け

2021-12-15 08:35:31 | 関東ボクシング




昨日行われていた後楽園ホールの試合、OPBF王座決定戦だったんですね、日本スーパーフェザー級王者坂晃典と、木村吉光の一戦ですが、もうBoxingRaiseで見られるようになっていました。
てっきりTBS放送の後から、という縛りがかかると思い込んでいましたが、今やTV局にとり、ボクシングはそこまでする対象ではなくなっている、ということでしょうか。



初回、坂が出て、リラックスしながら打つパンチがナチュラルに強い。
坂が右で脅かし、木村が後退しながら外す。
2回も同様。互いに右、坂の方がヒット。右クロスと左ボディ、対角線のコンビを織り込んだ攻撃で、木村にロープを背負わせる場面もあり。

この辺までは坂優勢。しかしもう少し、左で「突き放す」感じがあると良いなあ、という風でもあり。
すると木村が、坂の出鼻に小さい左フックを覗かせ始める。
あ、これか...と、結果知っているからですが、そう見えました。

攻める坂が左当てるが、木村が左フックをカウンター。綺麗に入って、坂が足を跳ね上げてダウン。
木村の追撃はゴングに遮られる。

3回、坂はすぐに巻き返しを図り、右をボディに送るなど、また攻める流れに持っていく。
しかし木村、また小さい左フック振る。しっかり狙えている。
木村、ダイレクトで右クロス決め、もう一発。左右連打で追撃、坂の身体がコーナーによろめいて、レフェリーが止めようとしたときに、もう一発左フックが入って、フィニッシュ。
坂はコーナー下に崩れる格好で倒れました。痛烈なTKOでした。


試合後、コーナーで苦笑い?という感じの坂に対し、木村は雄叫びを上げていました。
タイトルマッチにここまで勝てずに来た木村の方は、文字通り背水の陣だったのでしょう。
簡単に、その違いが明暗を分けた、と言ってしまえるものでもないでしょうが、やはりコンスタントに試合の機会を得られないことは、坂にとって響いたように思います。
どうしても、自分から試合を作って勝負していく選手だけに、そのリスクも大きい。それは坂のどの試合についても言えることですが...。


日本タイトル獲得前から、先方の興行に呼ばれる形で、東京、大阪、山口など場所を問わず闘い、悉く倒して勝つ「日本全国KOの旅」とでもいうような趣の連続KO街道でのし上がってきた坂晃典は、階級を上げていよいよ安定してくる、と期待したところで、コロナの影響もあり、また地元での試合がなかなか叶わず、そして今回、井上尚弥と日程被りという不遇の中、敗れてしまいました。
白黒はっきりした勝負をしてくれる、坂晃典の蠱惑的な魅力は変わらず見えた、と言えはしますが、やはり、結果は残念です。むー。




昨日は内藤律樹vs麻生興一戦もあり、こちらも予想を覆して、麻生が勝って、OPBFのスーパーライト級王者となったそうです。
こちらはまだチェック出来ていませんが...細かいこと、全部すっ飛ばして言いますが、昨日の両国のアンダーにこれらの試合入れて、ライブ配信していたら、相当反響があったことでしょうね。
悪いですけど、メインカードがあれで、あの料金だったことの埋め合わせ、というと言葉が悪いですが、それには充分だったのではないでしょうか。
映像で見る限り、客入りはやはり寂しく(制限かけているから、というのを超えるものがありました)、ドラマティックな二試合には見合わない風景だったなあ、と。
こちらも残念に思うポイントでありました。




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2 コメント

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Unknown (アラフォーファン)
2021-12-15 17:04:47
好戦的であり、パンチあり、それでいてジャブからの崩しもできる坂くんは基本ハイスペックなのですが、好戦的ゆえどうしても相手に強打されるリスクも孕みますよね。ノイナイに負けたのもそんな形でした。ただ末吉さんを攻略した試合があまりに見事だったので、このままで終わらないで欲しい。ジャブを飛ばす、出入りがもう少し整えば上のステージ行ける選手ですから。

リッキーさんについてはあのパワーで、スーパーライト級の、特に麻生さんのようなタイプをせきとめるのは厳しい、ライト級が限界の気もします
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2021-12-16 20:37:42
>アラフォーファンさん

今回は坂の左リードが若干足りなかったかなあ、という序盤でした。しかし木村吉光、押され気味ながらもカウンターで見事に捉えた、という試合でしたね。
坂は魅力あり、実力もある選手ですが、日本各地でKO勝ちの星があるということは、それだけ興行事情に恵まれない側なわけで、そこにコロナの追い打ちもあり、実力以外のところで、今後苦しいところかもしれません。
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