さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

相手云々より/妥当な設定だが/今組むとは/またも「ヤマナカ」が引退

2018-08-24 19:19:20 | 話題あれこれ




村田諒太の次戦については、少し前からあれやこれやと、国内外で報道されています。
指名挑戦者ロバート・ブラント(ツェッペリンのボーカルと間違えそうですが)陣営が
WBAの入札に応じ、低額で落札し、本田会長がそれを拒否、という流れは、
確かエンダム第二戦の前にも、同じような話があったように思います。

結局、WBA第二王座であろうとも、ミドル級ともなれば、やはりそれを手にしたいという
コンテンダーなりプロモーターなりが存在し、それを求めて挑戦権を主張してくるのですね。
まして、昨年、決定戦と再戦、という形でそのタイトルを賭けた試合を二試合闘い、
次に即、指名試合をやらず、試合間隔も年二試合ペース、という村田に対し、
こういう話のひとつやふたつ、持ち上がるのも当然、と見るべきなのでしょう。
これが仮に、逆の立場だったら、村田を応援する立場からは、苛立ちを抑えられない展開でしょうしね。

ブラントの、米国における評価や知名度がどうとか、本田会長はあれこれ言っていますが、
実際のところ、現状の村田がそれを言える立場かどうかは、ご自身が一番良くご存じのはずです。
このあたりとの試合を、5月に横浜で済ましておけば、ゴロフキン、カネロの勝者に挑む、
という話も、多少は説得力が増したでしょうが...。
もし本当だったとしても、えらく都合のええ話やな、としか思えません。

結局、ブラント陣営の落札した額を上回る報酬でもって、対戦合意するのではないか、と思います。
今日になって、そういう記事もネットニュースに出ていました。

ただ、いずれにせよ「世界ミドル級王座」って、このくらいの道程を経さえしたら
到達できてしまうものなの、という思いは残ります。
それこそ、よほどの強さ、相手を寄せ付けないくらいの勝ち方をするというなら、
印象の面では、だいぶ変わってくると思いますが。


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もう、10年以上も前から、こういうルール作らんと、と思い続けていた
体重超過に対する罰則規定が作られました

3%超過で試合中止、それ未満では再計量、
当日体重の増加は8%まで、という数字の設定は、
概ね妥当なものだと感じます。

例えばバンタム級(118ポンド)なら、約121ポンド1/2超過で試合中止。
再計量を経ての、当日体重は、約127ポンド1/2でアウト、です
(小数点以下の数字が出て、厳密な計算ではないですが、だいたい、ということで)。
3月のルイス・ネリーは、いずれの数字も上回っていました。
個人的には、当日体重の設定は、もっと厳しくていいと思いますが。

問題は、これをTV放送枠の決まった世界戦などで適用できるかどうか、ですね。
その辺の記載は、どの記事にも明確に記述されていません。
事務局長なり、誰なりが、コメントで「方針」を語っても、
それを明文化していない以上、結局は無意味です。それが日本のボクシング界です。

今後の成り行き(こういうケースが起こること自体がなければ、それが何よりですが)を
注目しますが、結局はJBCなり、その中の個人なりが、頑張ってこういうルールを作っても、
業界全体がそれに賛同し、協力し、時に負担を、損害を被ることになる覚悟を持たないと、
結局は肝心なところで、なあなあになってしまわないか、不安でもありますね。


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今日は残念なニュースと、明るいニュース、両方が飛び込んできました。
こちらは明るい方。

末吉大、三代大訓がダブルタイトル戦で激突、だそうです。
10月6日というから、横アリinWBSSの前日ですね。

いずれ対戦してもらわんと、と思っていましたが「今、組むか」とびっくりしました。
両陣営とも強気というか。或いは久我、和氣戦の成功による波及効果、でもあるのか。
いずれにせよ、喜ばしい限りのマッチメイクですね。
細かいことは後回しにして、何より先に、こうでないといかん、という感じです(^^)


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山中竜也、引退勧告を受け入れ、表明

先のサルダール戦、果敢に闘うも敗れ、しかし再起への期待をしていたところでの引退です。
カジェロス戦で見せた技巧の冴え、成長ぶりは、思わず目を見張るものがあったし、
大柄な体格から、上のクラスへの転級も楽しみにしていました。

近く会見予定とのことですが、本人のコメントも、SNS上にアップされています
多言無用、ですね。
長谷川穂積に憧れ、闘いに身を投じ、努力を重ねて、走り続けた12年間、お疲れ様でした。
第二の人生に、幸あらんことを。



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5 コメント

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Unknown (海の猫)
2018-08-25 11:16:40
ブラントのプロモーターによれば、「50/50でブラントと指名試合」は2017年頭から決まってたとのこと。それを条件に村田の王座決定戦への出場が決まったとか。ボブ・アラムもホンダも分かっていたのに急に騒ぎ出したと。これまでの流れやWBAの話とも一致しますし、大体そんな感じなのでしょうね。結局ブラントとやるみたいですし、「最悪」は免れた気がします。そして本田会長が何に怒っていたのか分かりませんが、相手選手を貶めても何もいいことないと思うんですよ。プロモーション的にも最悪でしょう。
自分はブラント戦は好カードだと思っているのですが、さすがにこれが「マンダレイベイのメイン」だの、次が「GGG-カネロの勝者」だの言われると、一体何が起きているのかと。村田の「虚像」ばかりが大きくなり、これはいつまでもつのかな、という気もします。ちょっとやり過ぎじゃないかと。ファンの違和感が大きくなった時、またボクシングは信用を落とすのですかね。
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Unknown (R35ファン)
2018-08-25 18:03:48
今回末吉君より三代君の方がよくやるなぁと言う感じです。あのキャリアで東洋攻略も見事でしたがこういうリスク覚悟の姿勢、たいへん買います。
何であれだけ一生懸命で一途で、自分のためでなく、人のために頑張れる山中君がこうなるんでしょうか。まだ若いし、これからじゃないですか。山中君がこんな目にあってあのヤマネやカメダみたいな輩がのさばる、こういう不条理に怒りと悲しみを覚えます。
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Unknown (さんちょう)
2018-08-25 22:38:27
体重超過に対する罰則など、10年前どころか、ボクシングに階級制が出来てから設けていても良いと思います。
例えばタイトルマッチで超過するようならその選手は永遠に王座へ挑戦する権利をはく奪するべきです。それくらいしないから故意にオーバーする輩が後を絶たないのです。 そうすれば無理に減量する必要もなくなると思いますが。

山中選手はまだまだこれからだっただけに残念ですね。もしかしたら試合のダメージももちろんですが、15キロも落とした減量のダメージも重なって今回のようなことになってしまったのでは?と思います。 
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Unknown (月庵)
2018-08-26 21:15:46
『大手』の独自路線、あるいは無法は今に始まった話でもないですが、村田に関する一連の動きは正直に言って意味不明すぎます。あらゆる意味で。そもそもブランダムラじゃなくてブラントを呼んでいれば済んだ話じゃないのかと。ブラントじゃ物足りないからって名目で戦おうと画策したGBPの選手も、昔はホープと呼ばれていましたって程度で、勿論ブラント以上に名前がある訳でもない。どうもアラムや本田以上にGBPのゴリ押しっぽい雰囲気があるので、ゴロフキンが負けても村田ドームビジネスが頓挫しないようにする為の保険としてGBPに近付いておく、というくらいしかこんな話を進める理由は考えられません。最終的には収まるべき所に収まる模様ですが、強権的で身勝手な親分の癇癪に振り回される側はたまったものじゃないですね。少なくともこの一件でWBAとブラントが貶められる謂れはないと思います。

これまでもJBCは重要ではないと看做される平場の試合なら割と試合中止の断を下しているように思います。おっしゃる通り大商いの時にそれが出来ないのならただの『努力目標』でしかないですね。一応の大義名分だけ作りましたよって意味でしか。これよりはファイトマネー問題・移籍問題についての取り組みの方がまだしも評価に値すると思います。まだまだ不足ですが。

最初に山中引退の文言を見た時は、正直意味がわからなかったです。漠然と後十年は現役を続けて、技巧に磨きをかけてこれから全盛期に至るものと思っていました。そうでなくても、階級上げて変わり身あるかどうか、京口や拳などのライトフライ級の日本人王者クラスと戦ったらどうなるかなど、直近でも気になる部分は色々とありました。その全てが幻と消えてしまいましたね。ダニエル・ジェイコブスは「人生に約束された未来など存在しない」という言葉を残したといいますが……。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2018-08-27 13:44:57
>海の猫さん

決定戦の次が決められているのは普通のことですからね、何を好き放題やっているんだ、と他方から見られても仕方ないでしょうね。自分たちの都合ばかり通る世界でも、階級でもない、ということなんでしょう。仰る通り、相手のことを腐しても意味ないですよね。まあ、会場でも特性選手の応援で、相手をさも価値のない選手のように野次る客がいて「その価値のない選手に、あなたが応援している選手が勝ったとて、価値がない、ということになりゃしませんか」と、心中笑いがこみ上げてくる、なんてことがたまにありますが...。
カードとしては、双方ともに色々と不足あり、というしかないでしょうね。上位5~6人とは、かすりもしないで、この辺を撫でて通ろう、という意図しか読み取れないです。残念ですね。

>R35ファンさん

まだまだ線が細い、と見える三代ですが、伸びしろも感じます。この試合が大きな分岐点になるでしょうね。
ボクサーの人生とは、苛烈で濃密なもので、山中竜也が闘った時間もまた、同様だと思います。その終わりがいつ来るものか、誰にもわからない、その現実をこうして突きつけられると、言葉がありませんね。ただただ、敬意を表すのみです。「寄生」している、としか言えない手合いについては、語る意味も無い、ということでいいんじゃないですか。

>さんちょうさん

国内であれこれ、実際に体重超過世界戦が挙行されるようになってから、即座にこういう動きがあってしかるべきでしたね。当時の人員は、今のそれと比べ、何もする気が無かったんでしょう。挑戦権剥奪については、心情的には同感しますが、この世界、そうしたら別に挑戦できる王座をこしらえ上げてしまうだけの話でしょう。もっとも現状、そこまでしなくても、復帰を認めてしまっているわけですが。
ボクサーが長年、階級を上げずに戦い続けることの弊害は、この国でボクシングを見ていると、例示するのも困るくらい、数多く見ますね。最近は転級の話もよく聞くようになってきて、その辺は変わりつつあるのでしょうが。

>月庵さん

王座決定戦の次が最上位、というのは、昔は常識だったんですけどね。推察されたお話は、なるほどなあ、と思います。それぞれ、あちこちに良い顔も出来ない、ってことだったんでしょうか。村田で出来るだけ稼ぎたい、という親分衆も、微妙にそれぞれ思惑が違う、ということも、見え隠れしますね。
報道によると、世界戦でも同様に扱う、という話は出ていますね。問題はそれが実現するか否かですが。報酬、移籍の問題については、結局は「会長」の存在を容認する前提でしか話が進まない以上、ろくな話が出てこないだろう、と思います。
ボクサーに限らず、人生とはそういうものだ、と言ってしまえば終わりですが、本当にいつ、何がどうなるか知れないものですね。山中竜也の場合、一度はタイトル獲得を成し遂げたわけですが、それでもまだ、この先を色々見られそうだと、楽しみにしていたところですから。本人も、再起して、自身の可能性に賭けて戦おう、という矢先だったことでしょう。残念です。

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