さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

本当に階級を「制覇」してしまうと、こうなる 井上尚弥にフェザー級から対戦希望殺到

2024-06-07 07:09:00 | 井上尚弥




統括団体が増え、前日計量になり、フィジカルトレーニングも進化した結果、複数階級制覇もリーズナブルになった昨今ですが、井上尚弥みたいに、ホンマのホンマにその階級を「制覇」してしまうと、こういうことになるんやなあ...というお話。





先日サウジアラビアでレイ・フォードを破り、WBAフェザー級王者となったニック・ボールが、井上尚弥との対戦希望を語りました。
というか、この記事はトレーナーのポール・スティーブンソンのコメントで構成されていますが。

曰く、ニックにとって井上戦が本当の望みであり、凄い闘いになる。井上を揺さぶるチャンスはある。井上とニックはボクシング界最高の選手だ。共に似たアプローチをする選手。最高の選手と闘い退けたい、等々。

大変勇ましく、また真っ当な闘志が感じられる言葉の数々です。
井上がすぐフェザーに上げることはないでしょうから、当面はサウジアラビアのプロモートで、前戦で引き分けたWBC王者レイ・バルガスと統一戦兼再戦、という希望もあるようですが。


で、そのレイ・バルガスですが、ボールとの引き分けの次は、指名試合になる模様。





カネロ、ムンギア戦のアンダーでKO勝ちしたブランドン・フィゲロアが、WBC暫定王者として、バルガスに挑むことになるようです。
これは興味深い対戦ですね。共に痩身、長身ですがファイトスタイルは綺麗に真逆。珍しい組み合わせと言えそう。
時の勢いはフィゲロアにありそうな気もしますが、バルガスも単にリーチがあるだけでなく、全体のレベルは高いし、実はけっこうパンチも硬い部類に見えます。倒すことに繋がらない場合が多いだけで...。

で、この記事にも、井上尚弥の名前が出てきます。こちらは誰も何も言っていないのですが(笑)記者が勝手に書いてます。



改めて井上尚弥が凄い、凄すぎるからこういう話になってしまうのだなあ、と感心してしまいますね。
バンタムではWBSSからゾラニ・テテが離脱したり、コロナ過があったりして、4団体統一には時間がかかりましたが、スーパーバンタムではたった三試合で名実ともに階級を「制覇」してしまっている。

その強さが圧倒的であるが故に、でしょう。
そもそも、井上はライトフライ級スタートのボクサーなのですが、その辺について無理解で、なおかつマニー・パッキャオの「せい」で感覚が麻痺している、昨今のジャーナリズムやファンは、当然のことみたいに、井上尚弥にフェザー級での闘いを求め、その前提で勝手なことを言い散らかしています。

上記の王者クラスの選手なら別に良いんですけど、コンテンダーや若手の部類の選手まで、いっぱしの口をきいているのを見ると、いい加減にしろやと言いたくもなりますね。
もちろん将来的にはありうることかもしれませんし、発言は自由でしょうけど、さすがにね、と。

井上本人も、対戦したければ下げてこい、と言ったそうですが、気持ちはよくわかります。
また、これまでの階級アップにしても、言えば後ろ暗いところのない方法でそれを成し遂げてきて、故にこの先にはさすがに限度もある、ということを、本人が一番よくわかっているのでしょうね。
そういう面も含めて、やはりこのボクサーは、ビジネス主導で節度も何も無くなったボクシング界において、千金の輝きを放つ存在だと思います。


しかし、これまた本人の言によれば、意欲がないかといえば全然違います。
来年以降はフェザー級での挑戦が現実的になってくるかもしれませんね。

対戦相手としてはフィゲロア戦なんか、内容的には一番盛り上がりそうですが...上記のボール、バルガス、フィゲロアに、IBF王者ルイス・アルベルト・ロペス、WBO王者の長身ラファエル・エスピノサ、元王者マーク・マグサヨなど、色んなカードが想定出来ます。
それぞれに手強いと言えばそうでしょうが...でも、スーパーバンタムでもスティーブン・フルトン攻略なるか、という期待と心配が交錯していたものが、一年経ったらこの調子なんですから、井上尚弥なら、あっという間に、話がスーパーフェザー級へ飛ぶ、なんてことになっているのかもしれません。
まあ、さすがにここから先は...と、普通のアタマで考えて、それが覆される繰り返し、それが井上尚弥を見続けてきた結果、だったりしますしね...。
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2 コメント

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Unknown (R45ファン)
2024-06-07 21:26:20
なんか皆言いたい放題ですよね。チャンピオンは尚弥様だし、スーパーバンタム級でまだやると言ってるのに階級あげて俺とやれやら勝手な都合ばかり。さすがに当人じゃなくてもムカつきました。こいつら本心ではやらないだろうと。
亀田なんかが絶対やらないの分かってて吠えてるのなんぞカッコ悪いですが、世界のどこにでもこんな輩いるんですね。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-06-08 07:43:52
>R45ファンさん

いやまあ、Sバンタムやフェザーで上位とかチャンピオンとかなら、井上と闘うことで得られるものが大きいから、とりあえず黙ってるより何か言うとこ、というのはわかるんです。何階級も違う奴(キ印の人含む)との対戦を言うとか、まだ10戦かそこら、世界ランク10位にも入ってない奴とかに発言権あるのかと。また取り上げるなよな、とも。ブルース・カーリントンは良い選手ですし、ボクシング自体はロジカルで納得感があります(前の試合のサウスポー対策なんて見事でした)けど、さすがに言う立場になかろうと。
まあそれだけ、井上尚弥がますます大を成す存在であるという証拠ではあるんですが。そう思えば、人気投票みたいなものかもしれませんね。そう思って心を落ち着けるとしましょう(笑)。
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