さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

リングの上では二階級違う? 井上尚弥、次戦はTJドヘニー有力

2024-05-30 13:31:42 | 井上尚弥




井上尚弥の次戦について、いろいろと盛り上がって?いますが、昨日練習を公開した井上本人のコメントなどを見るに、どうやら最初から「ボタンの掛け違い」で始まった話のようですね。






まあ、天然というのか何というのか。
あの東京ドームの試合後、サム・グッドマンをリングに上げたときは「この大イベントの次について、もう根回しが出来ているとは。大橋会長、凄い」「こんな試合をしたあとに、その段取りをちゃんとやる井上も凄い」と感心したものですが(笑)。
勘違いというか、そりゃ先方も色々とあるわけだし、今日言われて明日やれるスポーツでもなし。
もちろん条件とかの話もあったとは思いますが、それより前に、こういうところから始まっていたのだなあ、と。


そういうことで、次戦は一応未定となっていますが、TJドヘニーでほぼ間違いないでしょうね。
岩佐亮佑戦の頃は、パワーよりも機動力としぶとさで、岩佐の射程を外しつつ攻勢は取る、という技巧派ファイターのイメージでしたし、グッドマンに負けた試合でも、案外コロッとダウンした印象で、もう限界なのかとも見えたんですが。
しかしその後、来日して3連勝。中嶋一輝、ジャフェスリー・ラミド、そして先日ドームのバヨゴス戦、いずれもパワフルな強打を押し立てて倒す型に変わっています。

ボクシング・アナリスト増田茂氏はよく、記事の中で選手の当日体重について取り上げますが、その中でもこのドヘニーは相当な「戻し」があり、試合当日はスーパーウェルター級の範囲まで体重が増えている、と指摘していました。
井上尚弥も先日のネリー戦では、スーパーライト級の範囲まで増やしていて、当日体重でネリーを僅かに上回っていたとのことですが、さすがにこれ以上増やすことはあり得ないでしょうから、もしそのまま次の試合、リング上で対峙するとしたら、二階級ばかり差があることになります。

それこそ、この先にフェザー級転向があるとして、そこで対する誰と比べても、勝るとも劣らない体格の相手と闘うことになりますね。
もし、ネリー戦のような先制打を受けるようなことがあったら、あの時以上の甚大なダメージを被ることになるかもしれません。
もちろん予想をすれば井上有利ですが、このあたりがどう出るか、については要注目であり、ネリー戦のようなミスは許されない、とも言えましょう。

反面、上記のグッドマン戦や、先日のドームにおける試合でも(遠目に見ただけですが)攻められたときは意外に脆く、簡単にぐらついたり、足元が乱れたり、という印象もあります。
元々、受けに回って良さがあるかというと、そういう選手では無いのかもしれません。また、岩佐戦にまで遡れば、長丁場になると、疲れて失速する傾向も見えました。

まあ、井上相手に試合を長引かせたら、それだけで大健闘ではありましょうが。
しかし、マーロン・タパレスのように、受けて引いて長い試合になったときに、攻防共に...特に防御面ですが、質を落とさず闘える選手かというと、そうではなさそうですね。



とりあえず相手もほぼ決まり、という情勢になったようです。
9月、首都圏開催とのことですが、出来れば観戦したいと思っています。

カードとして弱いとか、いろいろ雑に簡単に言ってしまいそうになりますが、考えたらボクシングとは、一人のボクサーがチャンピオンという最強の地位に就くものであり、その最強のボクサーに、おいそれとライバルがいること自体がおかしい、とも言えます。
井上尚弥は、チャンピオン乱立、さらに言えば粗製濫造が常態化した時代にあって、その異様な状況を、その力で平定した数少ない一人であり、そのこと自体が偉大なのであり、誰と闘うからどう、という段階にいる選手ではない。
それが本来あるべき「世界チャンピオン」の姿であって、井上はそれを体現しているに過ぎない。

そう思えば、仮にどんなカードであっても、その姿を遠目にであっても、やはりこの目で、かなう限り見ておきたい、と思う次第です。


そういうことですので、出来たら平日は避けていただいて、日時は週末(土曜日なら幸いです)、場所は交通至便なところが...とか、まあ勝手なことですけども。
田舎からお出かけの身としては、何とかお願いしたところであります、ハイ。
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2 コメント

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Unknown (海の猫)
2024-05-30 14:09:47
グッドマンに関しては、いろいろ話が出てきた後でも釈然としないものがあり。先延ばしにしたら決まらない可能性もあるわけで。12月の確約もないまま次戦を発表したのであれば、少なくとも井上との対戦を絶対に逃したくない、とは思ってないのでしょう。井上クラスの選手であれば、無名の指名挑戦者との対戦を避けて返上はよくある話で、だから日本までアピールしに来たのじゃないの?と。12月なんてどうなるか分かりませんし、噂のサウジとなったらグッドマンの可能性は低い気が。

9月にドヘニーでも全く構いませんが、ジョシュアメインのウェンブリー・スタジアムというのは完全に消えたのですかね。井上ならダブルヘッダー扱いにしてもらえるでしょうし、いい話だと思うのですが。メインでなければ集客も気にしなくていいですから、普通の防衛戦で通ると思いますし。SB や Fe にこれといったスター選手がいない現状、通常なら海外開催は難しいですが、サウジの介入によりこういう形で実現し、十分な報酬が得られるのなら、のっていいのでは。上から目線の米国でやれとは全く違う話ですし。まあ普通にこのまま日本でやるのだろうな、と思いつつ諦めきれないのですよね。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-05-30 23:15:04
>海の猫さん

グッドマンに関しては、今後挑戦することがあるとして、その闘いぶりが答えなのだろう、としか言えなくなりましたね。正直、今から試合に向けて数ヶ月猶予があったところで、戦力面で大幅な向上があるとも思えません。しかし元々、色々物足りない部分も見える選手だけに、伸ばせるポイントがある、とも言えるのでしょうが。
ビジネス面では急に言われて、条件も思うほどではなくて、という感じでしょうか。「待ち」も含めてのことかもしれません。
サウジアラビアはアフマダリエフを推している、という伊藤雅雪の言が事実なら、グッドマンにとりその線は難しいでしょうね。
英国の話は、ジョシュアのセミであれば、日本でやるより良い条件にはならないと思っています。日本円にして5億出るかというと、おそらく無理でしょう。さりとて英国でメインとなると、それこそ今、ナジーム・ハメドやカール・フランプトンが現役バリバリなら、フェザー級王座を賭けて対決して、そのくらいの条件は出るでしょうけど、相手がグッドマンでは当然のこと、地元のリアム・デイビースでも無理ではないかと。いかにサウジマネーといえど、そこまでは...と。
いずれにせよ、武居由樹の防衛戦という、新たに置き所が必要な試合があることも含め、次は国内でしょうね。サウジへ行ったとして、一部の記事に出ていたように、やれ10億だ20億だというカードがあり得るのでしょうか。アフマダリエフ戦か、フェザー級挑戦でもどうか。それこそジャーボンテイ・デービスとか言えば、話は違うのかもしれませんが...。
あと、余談ですが、ボブ・アラムは手駒のフェザー級タイトルホルダー、或いは将来の王者候補たるフェザー級を井上にぶつける際は、日本以外の場所で、と目論んでいるのかも知れませんね。アメリカでやるよりサウジでやらせて、その方が良い条件で、井上のホームアドバンテージがなくなるなら、それに越したことはない、という考えではないか、と。
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