ワシル・ロマチェンコが王座復帰を目指す途上で、戦争の影響などで苦しみのさなか。
4ベルト保持者デビン・ヘイニーも才能は示すが、王者の名声にはまだ手が届かず。
このような状況の下、この人が世界ライト級の王者に一番相応しいと見える、桁外れの才能を持つ凶暴な野獣、ジャーボンテイ・デービスと、いかにも今時「SNSの帝王」ライアン・ガルシアが来年4月にも対戦へ、とのことです。
最初にヘッドラインだけ見たとき「というて、ライト級でやるわけないしな」と思いました。
で、実際記事見てみると、136ポンド、という数字。
正直、複雑です。以前言ってた140という数字よりは常識的、抑制的とは言える。
しかし、どうせならもう1ポンド下げられんのか、という。
さらに言うなら、そう決めないということは、今後の成り行き次第でどうなるか知れたもんやないなあ、と。
この辺、特にライアン・ガルシアの方への疑念ですが、悪い意味で今時です。
すんなり規定のウェイトで、タイトル賭けて闘うのがそんなに嫌か、と。
どの世界でもそうですが「偉い(←もちろん皮肉)」お人にはかないませんな、と。
※記事アップしたあとで、もし、この136という数字が「統括団体外し」のための「わずかプラス1ポンド」の設定だったとしたら...という風に思いました。
この辺も含めて今後、色々、違った意味合いが見えてくるのかも、と。
不細工ですが、追記しておきます。
あと、お馴染みマイク・コッピンガー記者のTweetには、このカード成立は「ボクシングの勝利」だとありました。
なるほど、昨今の事情あれこれを思えば、快哉を叫びたい気持ちもわかります。
Ryan Garcia and Gervonta Davis have announced they will meet in a superfight in Las Vegas next year. Sources tell ESPN the 136-pound catchweight bout is slated for April, and that Showtime and DAZN will jointly deliver the PPV. Massive win for boxing #GervontaGarcia
— Mike Coppinger (@MikeCoppinger) November 17, 2022
しかし、そこまでの「勝利」かというと、ちょっと待った方が良いかもしれません。
このカードが組まれた理由のひとつに、デビン・ヘイニーがトップランクに移籍し、ワシル・ロマチェンコと「会社」が一緒になり、将来的に対戦が容易になったから、という背景があるように思います。
そしてデービス、ガルシア及びPBCとショータイム、マッチルームとDAZNが、それに対抗すべく動いた。
そういう切迫した事情あればこその、今回の迅速な動きだったのではないか、と。
もしデービス、ガルシアの勝者と、ヘイニー、ロマチェンコ戦が実現して、その勝者同士による「決勝戦」が実現するなら、それは文句なく「大勝利」だと思います。
しかし、その前に今回のカード自体が、このまま「すんなり」いくものかどうか...そもそもデービスが来年1月早々に別の試合する、というのも、なんだかなあ...と。
上手い具合に景気を煽る場になって、それ以外何も無ければいいですが、デービスの試合内容次第で、またごちゃごちゃするのかも、と思ったりもします。
どうも最近、スターになればなるほど、強者のエゴと呼ぶに値しない「都合」「勝手」を振り回す、器の小さい手合いが多くて、ファンとしては良い話を聞いても、素直に期待しにくいところがあります。
この両者が、そんな私の思い込みを、試合のみならずその成立過程において、全て覆してくれたらなあ、と願う気持ちも、心の片隅にありはしますが。
はてさて、どうなりますやら。
そう言えばトップランクのYouTubeチャンネルにフルラウンド動画上がってましたね。綺麗な画質で見られるようです。あんな試合になったら凄いですね。ライト級プラス1ポンドで、実質ライト級でやるのとほぼ違わないコンディションでの対戦となれば、良い内容を期待したくなりますが。
また、統括団体を外して実現となれば、付随してくるややこしいあれこれを回避したいのだろう、と見れば、それは双方のやる気の表れ、なのかもしれませんしね。その辺、昔の試合に例えるなら、サラテvsサモラにも似ているかもしれません。