さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

選手の利益が、業界の利益にもなるはず A-SIGN興行間近に迫る

2020-08-27 13:29:25 | 関東ボクシング



31日、新宿フェイスにて行われる、横浜光と八王子中屋ジムの合同興行(でしたよね)が迫って来ました。
ビッグネームが当日のライブ配信解説を務める、と石井一太郎会長が予告していましたが、岩佐亮佑と伊藤雅雪なのだそうです。

最近、アンダーに出る選手数名の人となりを紹介する動画が、予想以上に「ヒット」したそうで、記事にもある通り、激励賞が普通では考えられない金額になっている模様。
私も、過去に数回、選手に対して、些少ながら(ホンマに些少なのが情けないですが)激励賞を包んだ経験がありますが、こんな金額は...人気のメインイベンターならともかく、という感じですね。

でも、なんであれ選手が「相応に」なんていう、面倒な前提を外して利益を得て、様々に報われることこそが、長い目で見れば業界全体の利益にも繋がるはずです。
今はTV局の地上波生中継に乗る(一部の)トップスターが得ているそれとは比べものにならないかもしれませんが、いずれはこういう方向で、より広くボクシングが見られる時代になるかもしれませんし。


「昔はボクシング業界が、TV局に支えてもらうために、色んな義理立てしてたもんだから、日本タイトルマッチなんかは、ほとんどネットで見られんかったらしいで」
「何それ、意味わからんなあ」
「まあ、色々難しかったんやろうね」


将来、こんな会話が、ファンの間で交わされる時代が来るのかもしれません。
そうなったらどんなにいいか、と思ったりもします。

そういう時代が本当に来るかどうかはともかく、今回の興行を始め、コロナ渦による危機も相まって、業界の一部が、新たな試みを始め、それが現実に、従来にはない形で、選手の利益に繋がっている。
試合数日前ですが、すでにして「良い事例」がひとつ生まれたわけです。
関係者諸氏を、この一点において、まずは大いに称えたい、と思います。

そして、当日の試合が、良い内容になってくれることはもちろん、より広く、多くにボクシングが見られる、そして知られる機会になってほしいと願います。
国内初登場、坂井祥紀の試合も楽しみですね。相手との体格差がどうか、気になるところではありますが。


================



ということで、一曲。
米津玄師「カムパネルラ」。












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3 コメント

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Unknown (海の猫)
2020-08-27 15:43:19
正直自分は、A-sign及び石井会長が何を目指し、どこに向かっているのか今ひとつ分からなかったのですが、ヤフーにあがっていた杉浦大介氏によるインタビューで「まず自分の生活が安定し、お金を持っていないと」といった発言を見て、非常に納得しました。大半のボクシングジム、選手がまずはそこからで、横浜光のようなジムでも例外ではないのだなと。そして石井会長はしっかり結果を出している。
一方で、大橋会長などはもっと別のところを見ていると感じます。再びボクシングをメジャーにすべく、「世界で戦える」選手を育て、ボクシングのイメージも良くし、より幅広い層に訴えていく。そのためにキッズボクシングに力を入れたり、地上波との繋がりも大事にする、ということなのだと思っています。選手やスタッフの言動も非常に気を付けているように見えます。もちろん大橋ジムも日銭を稼ぎ、経営を維持する必要がありますから、そのための「妥協」は見られますが。
大橋会長と石井会長、規模や立ち位置の違いはあれど、それぞれ非常に重要な考え方に思えます。

話それますが、YouTubeに関して、フジは「日本ボクシング界(ひょっとしたら日本スポーツ界)最強のコンテンツ」である「井上尚弥の試合映像」を持っているのですから、もっと活用すればいいのにと思います。出来のいい井上のハイライト集は、軽く数百万回、映像によっては1,000万回近く再生されますから、非常に効果的なプロモーションだと思うのですが。ジムで映像使えるならジムがやることですが、この辺りはよく分かりません。
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Unknown (アラフォーファン)
2020-08-27 18:45:10
石井一太郎会長のインタビュー見ましたが、、現実も本人の理想も含め、素晴らしいです。この方が引っ張ってくれている事がボクシング界の救いです。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2020-08-28 13:05:45
>海の猫さん

ボクシングビート誌の連載コラムなどで詳らかにしているように、石井一太郎会長は、横浜光ジムが、故人となった前オーナーによる、半ば採算度外視の経済的バックアップを受けていた時代に現役時代を過ごし、オーナーが死去した後の独立採算体制下において会長を務めている人物です。その過程において、様々な物事を見知り、経験してきたのでしょう。古き良き、という表現に分類される時代と、よりシビアな条件下でジムを存続させねばならない時代の両方を経て、ボクシング人としての、石井会長の今があるのでしょうね。
大橋秀行については、より前時代的な感覚が残っている、という風に見えます。もちろん数多の、旧弊そのものというお歴々と比べれば、だいぶ「新しい」部類ではあるのですが。
彼の今後については、世界で闘える、という言葉を文字通り実現する選手と、自らが身を置く「クラブ・ジム」制度の世界が、根本から相容れないものである、という現実にどう折り合いをつけるのか、という点に興味があります。井上とトップランクの契約が結ばれる過程において、それにどう関与したものか、詳らかになっていないので、今のところ何とも言えないんですが。
井上の映像に関しては、仰る通り「活用」してほしいものですけど、今、あのTV局はそれどころじゃないのかもしれませんね。日々の番組の中でも、あれこれ手抜かりがあるようで、その穴埋めに追われるうちに日々が過ぎていく、という状況なんじゃないでしょうか。
映像の権利とジム側、業者側が管理する、というのは、Jリーグなどがやっと実現したことですが、現状のボクシング業界ではとてもじゃないが、というところでしょうね。


>アラフォーファンさん

上記のとおり、ふたつの違う時代を、違う体制で経験してきた人物ならではの視野の広さ、そして実行力がありますね。ただ、この人のみならず、これからの世代が、新たな時代認識、感覚をもって物事にあたっていく、そんな風になっていかないと、と思います。一人優れた人材がいるからといって、全てを担えるはずもないですし。石井会長に負けず、時に競い合い、時に協力し合う人材が、他にも登場してほしいと思っています。


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