さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

本来あった、冷静さと安定感が光った ユーリ阿久井、判定で初防衛

2020-10-19 22:56:09 | 関西ボクシング


昨日の「世界ライト級タイトルマッチ」と日程被りの日本フライ級タイトルマッチは、ユーリ阿久井政悟が、藤北誠也に判定勝ちで初防衛
岡山の会場で行われた一戦、ライブ配信はなかったようですが、BoxingRaiseで動画がさっそく見られました。



初回から藤北が前進、時々アタマが出てしまって注意されますが、酷いバッティングなどは試合を通じて無し。
強打の阿久井に対して、手数でペースを掴まねばという決意が見える闘いぶりを貫き、左ボディの好打や果敢な連打で、最後まで食い下がりました。健闘でした。

しかし阿久井は、ジャブを突き、右クロスで叩き、左ボディも打ち返し、サイドに回ってガードの真ん中を突いたり、冷静に対応。
連打し始めると5発で止まらず、10発以上打ち続けることも。
それも、手打ちで相手の手数を止め、受け身に回らせるものがあれば、7~8割のパンチを均等に続けたり、緩急をつけて軽打の中に「狙い」のある強打を織り込んだり。

このあたり、攻防共に冷静で、安定感があり、上位ランカー相手にそれを維持して、フルラウンドを終えました。
終盤、際どいタイミングで狙った右ストレートについては、威力も切れも感じる反面、強打者相手だったら危ないところも感じましたし、連打攻撃もより「絞った」ものにしないと、この上の相手にはどうかな、と思ったりしましたが、この辺は今後への課題なのでしょうね。

ここまでのKOの多さからすれば、倒せなかったのは残念ですが、日本チャンピオンとして、着実に成長しているとことがしっかり見えました。
元々というか、新人王戦の頃に見た阿久井は、今思えば、ライトフライ級で減量もきつかったのでしょうが、新人にしては巧いし落ち着いているけど、迫力にやや欠けるかな、という印象だったくらいで、フライ級に上げて以降の華々しいKO街道は、ちょっとした驚きでした。
今回の試合は、その頃に感じた冷静さや安定感が光ってもいて、こういう方向でも伸びていけば、今後がますます楽しみだと思えるものでした。


延期に次ぐ延期となった一戦をクリアして、今後はどうなりますかね。
地元で闘い続けるのもいいですが、組めるカードも限界があろうし、王者となった今、簡単に言えることでもないでしょうが、また「お出かけ」の試合で勝負、ということもあってほしいと思います。
何も知らない傍目から言えば、畑中建人とやるために名古屋に行けとは言いませんが(メリットが薄い)、黒田雅之や、それこそ木村翔クラスが相手なら、と。
あ、もちろんあの選手がWBOタイトルを獲った暁には...これは言うまでも無いですね。



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ということで、一曲。
SawanoHiroyuki[nZk]:Jean-Ken Johnny “Chaos Drifters” です。






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