さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

期待以上に巧くて冷静 中島玲、元王者に判定勝ち

2020-10-10 09:03:50 | 関東ボクシング




昨日ホールで行われたミドル級8回戦、細川チャーリー忍に、デビュー4戦目の中島玲が挑んだ一戦、BoxingRaiseに動画アップされていて、見ることが出来ました。


中島玲は昨年、矢田良太vs別府優樹戦のアンダーで、3戦目を闘ったのを途中から会場で見ました。
小柄な代わりに分厚い上体を持ち、これも小柄で分厚い刺青タイ人コムサーンに判定勝ち。
途中からだったので、その時は全体的にどうかわからなかったのですが、印象としては構えはは低め、足が動いて、ボディ打ちなど左が巧い、アマ歴けっこうあるのかな、というところでした。

その後知ったところでは「けっこうある」どころではないキャリアで、全日本選手権3位などの実績があるトップクラスだったとのこと。
なるほど、3戦目にしてはこなれてたはずや、と納得。

ただ、あの試合では、なかなか良いと見えた中島の闘いぶりが何故か気に入らないと見えて、客席から応援、声援を飛び越え、叱咤激励のつもりが難詰、さらに言うなら因縁、というレベルの、聞き苦しい大声が間断なく飛んでいて、なんだかなあと思ったりもしました。



その後、ご多分に漏れずコロナによるブランクを強いられた次が、細川チャーリー忍戦というのは、大きなチャレンジでしたが、映像で見た限り、3戦目の印象に加え、こまめに頭の位置も変えていて、長身の細川のジャブに対しても「やや苦しんだ」程度に収めた、と言える闘いぶりでした。
小柄で、一発強打はないが、足が要所でよく動き、相手のサイドに回り込んで打つパターンも数回あり。
少し構えが低く、チャーリーが長いジャブで追って、追撃をする場面もありましたが、捉えられる、という段階に至る前に外し、食い止め、リターンで相殺し、という具合でした。
キャリアのある元タイトルホルダー、細川相手に、8ラウンズに渡ってペースをほぼ乱さなかったあたりも、評価されるべき点です。


判定は割れたが中島。
細川は判定に不満だったそうですが、突き放しきったり、捉えたりとまでは言い切れない以上、出るにせよ引くにせよ回るにせよ、能動的に試合を作っていた中島にポイントが流れるのも、充分あり得ることでしょう。


ということで、寝屋川石田ジムからまた、面白そうな若手が出てきました。
これもコロナ渦の副産物といいますか、プロキャリアこそ浅いがアマチュア歴が豊富で、意欲溢れる若手が、キャリア豊富な格上、元王者などに挑むカードが多く組まれていて、その流れから生まれたホープだと言えるでしょう。

中島玲、ここまで見た限り、技巧派の印象ですが、体型からして強打する場面があれば、パワーも発揮するかもしれません。
まだ未知数の部分もありますが、重いクラスの貴重なタレントとして、活躍してほしいものです。



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ということで、一曲。
花田裕之 “HARD DAYS+HEAVY NIGHTS” です。







コメント (2)
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