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アポロ陰謀論 「人間は月に行ってない 大学生の2/3」

2010年07月13日 | 王様の耳はロバの耳
たまたま見かけたので紹介してみる。(JAXAさんの快挙の影響か、ここ最近宇宙ネタをよく見る気がする)

人間は月に行ってない 大学生の2/3(早川由紀夫の火山ブログ)

[引用]

 アポロ計画
 • 1969年7月、アポロ11号は月の「静かの海」に着陸した。その後1972年までに、5回にわたって宇宙飛行士が月に降り立ち、科学的調査や試料採集をした。
 • しかし、これはフィクションなのではないかとする意見がある。

 状況証拠
 • 40年前に行ったきり、その後行ってないのはおかしい。そんな昔に、そんな高度な技術があったとは考えにくい。
 • 当時は、東西冷戦だった。アメリカには、みずからの技術力をソ連にみせつけたい動機があった。
 • ハリウッドで撮影したのではないか。

(中略)

 1. 階段を下りる宇宙飛行士
 2. 「C」の文字
 3. 欠けた十字
 4. 宇宙飛行士の動き
 5. はためく星条旗

 そして、15分ほどの時間をとって、自分の意見を書かせました。これは試験ではないので、隣と相談してよいと告げました。

 意見を書いた紙を手元に回収してから(成績評価に使います)、ひとつ一つ種明かし解説をしました。授業後半は疑似科学の話題に進みましたが、いまここで書きたいのは、学生たちの回答です。なんと108人のうち72人が、人間は月に行ってないと回答しました。ちょうど2/3です。理科専攻の学生が24人いましたが、15人が月に行ってないと回答しました。

[引用終]

「アポロ11号は月に行っていない」は割と良く聞く陰謀論。
特に引用中の「5. はためく星条旗」は最も有名な「月に行っていない証拠」かと思います。
一応解説すると、物凄く単純です。

 「月面の撮影写真を見ると、星条旗がはためいている」
 「空気が無いはずなのに、明らかにおかしい」

小学生にでも分かります。これは明らかにおかしい。
そして小学生にでも分かります。もしも偽造写真だとするなら、こんな『ミス』にNASAの偉い人は誰も気がつかなかったはずがない。
そういったわけで、これの「トリック」もまたとても簡単です。

 「なぜなら星条旗には支え用の棒が仕込まれており、はためいて見えるような形に固定されていたからだ」

「月には空気が無いんだから、旗を持って行っても垂れさがって面白くもなんともない」なんてことは、出発前から分かっていたこと。
だから最初から見栄え対策はしてありました。
つくづくしょうもないのだけれど、リアル知人から大真面目に「だからアポロは月に行っていない。NASAの陰謀だ」と語られたこともある。謎だ。

ちなみにアポロ陰謀論の詳細解説ページ。

 アポロ陰謀論FAQ

FAQの「 アポロ11号のアームストロング船長が人類で初めて月面に降りた時、誰もいないはずなのに、なぜ降りる瞬間を後ろから撮影できたのか?」は、個人的にツボでした。
真相は意外としょうもない。
「まず最初の前提を疑う」というのは大事だと良く分かる。


【蛇足】
疑似科学の例として「ホメオパシー」「創造論」「水からの伝言」が挙げられていた。
私もたまたま知っていたので先日の記事で挙げたけれど、やっぱりこの辺が一番有名なんだろうか。
その他で言うと「血液型占い」もやばい。

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4 コメント

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Unknown (towalion)
2010-07-14 01:08:52
ちょっと別の観点から・・・興味深く読ませていただきました。

私は社会科学畑の人間なので、「40年前の真相」よりも、「教育学部の学生が、なぜ捏造説を支持したか」に関心があります。
直接の原因は、「目の前で教員が捏造説をもっともらしく述べたから」なんですけど・・・。

とはいえ、それ以前にどこかで捏造説に触れた経験がなければ俄には信じられない話のはずです。
つまり「捏造説が、専門知識のない人(義務教育は受けている)がうっかり信じ込んでしまう程度には十分な説得力を持って、いくらでも身近にある」という事実が、この記事からは浮かび上がってきます。(疑似科学という単発講義が教育学部の必修科目の一部として成立している事実自体がその傍証でしょう)

したがって。
「疑似科学を論破するための正しい(少なくとも仮説としては遥かに優れている)科学知識」以前に、「専門知識がなくとも、疑似科学を嘘と見抜ける(疑問を抱ける)思考力」なのかなぁ、と思います。

ちなみに、高校野球シーズン到来ということで「ヘッドスライディングより、駆け抜けた方が一塁到達が速い」という定説が、目下の私の疑問です。
当たり前のように言われてて誰も疑ってない風潮ですが、物理学でも統計学でも運動科学でも論より証拠の実測でも構わないのですが、どの領域でもまともに検証したデータを見たことない気がする。
返信する
行ったかどうか、わかりません。 (おにいちゃんとよヴぇ)
2010-07-14 10:10:49
こんにちは。

人間が月に行ったかどうかなんて、われわれシロウトには確かめようがないと思います。
理由は、それを検証するだけの公平で十分な情報も、それを分析しうるだけの知識も方法も、持ってないからです。
なので、わからないのです。

ついでに言えば、快挙に水をさすようで恐縮なのですが、私個人としては、はやぶさが本当に小惑星イトカワに行ってきたのかすらも疑問なのです。
たしかに宇宙に旅立って数年後に帰還したのは事実のようですが…。
ウソかホントか、それを検証するに足るだけの十分な情報も与えられなければ、また、仮に与えられたとしても、それを分析するだけの知識も方法も、私は持っていません。
だから科学的に判断できないのです。
ただ、一方で、JAXAさんがウソをついてないことを信じたいな、とも…。私、信じてる!
ああ、私の思考は、なんて非科学的なんだろう!
返信する
疑問に飛びこむ (RubyGillis)
2010-07-15 01:13:06
>towalionさん

引用の教官さんは、カラクリを知った上で意図的に騙そうとして紹介してるので、「2/3が騙された」というのは多少不公平な結果だとは思います。
ですがご指摘の通り、そもそも信じてしまう土台が出来あがってしまっていることが問題でしょうね。

「既存の『常識』に対する反論・陰謀論・捏造論」が「ウケる」のは、既存体制に反発したい一種の好奇心なのかもしれません。
また、捏造説の人たちも、完全に思考停止しているわけではなく、むしろ常識に対して「あれ?おかしいぞ」と疑問を持てる方ではあるはずです。
ただそこからの思考経路が間違ってるというか…。
思考力そのものを高めるのは大事でしょうね。自戒の念も込めてそう思います。

>ヘッドスライディング

素人の直感的には「走りによる加速は十分に達しているのだから、走り抜けても速度は上がらない」「飛びこむと瞬間的な加速と空気抵抗の低下でちょっとは速度アップしそうだ」「だから後者の方が有利」と思えます。
気になるので、真相が分かったら是非ご教授ください。
返信する
行ったかどうだか行ってみよう (RubyGillis)
2010-07-15 01:16:36
>おにいちゃんとよヴぇさん
こんばんは。

その疑問は疑似科学の話題でのFAQですね。

「月に行ったという証拠が出ても、それはNASAの捏造だ」「月に行かなかったという証拠が出ないのは、NASAが全てを隠滅しているからだ」「我々には証拠を得ることも検証することも出来ない。全てNASAの陰謀だ」
これは反論も検証も出来ません。
そんなわけで、リンク先の「科学とは」の紹介で「検証可能性」が挙げられてるわけです。

一見奇妙ですが、「『その仮説は間違っている』と証明することが不可能な『仮説』は、科学的ではない」んです。
例えば進化論は、古代の生物と最近の生物の化石が同時代に混在した地層が発見されれば、強力な反証となり否定することができます。
だから科学。
逆に創造論(神が生物を作った論)は、論破のしようがありません。
進化の証拠に見える数々の事柄は、「全て神がそう見えるように作ったからだ」と主張されたら反証不可能です。(NASA陰謀論と同じですね)
だからこれは科学ではない。

「見えているものすら嘘かも知れない。何が真に事実なのか」を疑い出すと、宗教の領域になります。
ですから真っ当な科学者は「科学ではこれが正解だが、宗教にまでは踏み込まない」というスタンスを取ります。
おかしなことに科学を否定したがる人ほど、科学に万能の答えを期待し、科学でないものまで「これが科学的だ」と主張したがる傾向がありますけれど。
宗教での結論と、科学での結論が食い違うことに耐えられない人がいるのでしょうね。

突き詰めれば、このコメントを打っている「私」は実在しておらず、自動応答プログラムかもしれません。
貴方の使われているパソコンは実はただの箱で、誰かが裏でそれっぽく映像を映し出してるだけかもしれません。
それ以前に、貴方と言う人間は本当に生きているのか?生きているという幻覚を見ているだけの、ただのロボットかもしれません。

でもそんな面倒くさい仮定を置く理由も根拠もないので、「可能性はゼロでないが極小のものは無視し、数々の証拠から正しいと思われるものを「事実」と仮定する」ことを行う訳です。
科学で言う「何々が事実だ」とは「他よりも圧倒的に合理的な仮説だ」と同じ意味で、私らが普段の日常でやっていることと変わりません。
ですから殊更に疑念を持つ理由は、特にはないと思いますよ。
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