毎日ちまちまと進めてるPSP「ジャンヌ・ダルク」。
前半の山場であるオルレアン攻防戦にまでたどり着きました。
で、相変わらず突っ込みどころが多すぎて素敵です。
『シノン城にて王太子と面会』
シャルル王太子:
「戦争などもうどうでもいい」
ジャンヌ:
「いえ、フランスを救えるのは貴方だけです」
シャルル王太子:
「そうか!神は私を選んだのか!よし、戦おう!」(いきなり超やる気満々)
ジャンヌ:
「さあ、次はオルレアンに入城するぞ!」
『特に説明もなく、舞台はオルレアンへ』
…説明を潔くカットしたスタッフ様に感動。
「オルレアンくらい知ってるよね?」的豪気な態度に痺れまくりです。
これ、背景を知らない人はついていけたんでしょうか。
なんだかスルーするのもアレなので、ゲームをやって頭を抱えた人向けに補足してみます。
【やる気のない王太子】
前提として、シャルルのやる気がなかった理由は以下です。
まず、戦局が絶望的に過ぎたこと。
ジャンヌの登場時点でフランスの騎士団は既に壊滅、主力を傭兵部隊に頼っている状況でした。
(ゲーム中にも出てきた「投げやりな兵士」はまさにそれ)
当時の戦力は「イギリスの補給部隊に奇襲をしかけて返り討ちにあう」くらいの体たらく。かなり終わってます。
第二に、この時点ではシャルルは王位継承権を失っており、そもそもフランスを代表する資格がありませんでした。
(彼の母親にして前国王の王妃イザボーが、「シャルルは私生児だ」と証言)
イギリスとの和平条約も締結済みで、「権威」や「筋」の意味で、シャルル側には分が全くありません。
さらに、民衆や他の貴族の支持もほとんどなし。
ゲーム中ではジャンヌが「フランス民衆を救うため云々」と言ってますが、
この時代にはまだ「フランス国」「フランス人」なんて概念はありません。
ぶっちゃけ国王が誰であろうと、一般人には関係ないわけで。
例えば、パリ市民はイギリス側についてジャンヌの軍と激しい戦いを展開しています。
(余談ですが、パリや王妃が「イギリス」側なあたりからも、
百年戦争が、いわゆる「イギリス国」対「フランス国」の戦争ではないことが分かるかと思います)
他にもペストや飢饉など、心の折れる要因が盛り沢山。
ゲーム中ではばっさり省略してますが、そういったいきさつがあったからこそ、
「神が選んだ」という言葉に、シャルルはあんなにも感動と自信を得たわけです。
(この辺を知らないと、単に迷信深い変な人にしか見えない気がする)
なお記録によると、ジャンヌが王太子に謁見したとき「シャルルに対して何かを耳打ちした」とされています。
それを聞いた途端、急にシャルルはやる気を出したとか。
このときに彼女が何を言ったのかは歴史のミステリーですが、ゲーム中でこれを演出してくれなかったのがとても残念です。
【オルレアン入城】
オルレアンはシャルルを支持していた最後の大都市で、
ここが陥落した場合、本陣のシノンまで一直線。
実質、最後の砦となった場所です。
(ところで何の説明もなく「入城」なんて表現が使われてますが、ヨーロッパの大都市は基本的に城塞都市。
いわゆる『城』があったわけではないです)
オルレアンは現在でも、ジャンヌの入城を記念して毎年お祭りをやってます(5月6日、7日)。
街には銅像が建っていたり(トップ画像)、ゲーム中にも出てきた「ジャンヌの滞在した家」があったりと、「ジャンヌの街」として有名です。
中央の茶色の建物が「滞在した家」。物凄く縦長い。
…ちなみに両脇の建物は普通の民家です。
日常風景に、さりげなく歴史上の建物を混ぜるなと。
擬態が完璧すぎて、しばらく存在に気が付きませんでした。。
中はプチ博物館になってます。
参考までに、私が行ったときには他のお客さんの姿はゼロでした。
お膝元なのに、そんなんでいいのかジャンヌ姐さん。
前半の山場であるオルレアン攻防戦にまでたどり着きました。
で、相変わらず突っ込みどころが多すぎて素敵です。
『シノン城にて王太子と面会』
シャルル王太子:
「戦争などもうどうでもいい」
ジャンヌ:
「いえ、フランスを救えるのは貴方だけです」
シャルル王太子:
「そうか!神は私を選んだのか!よし、戦おう!」(いきなり超やる気満々)
ジャンヌ:
「さあ、次はオルレアンに入城するぞ!」
『特に説明もなく、舞台はオルレアンへ』
…説明を潔くカットしたスタッフ様に感動。
「オルレアンくらい知ってるよね?」的豪気な態度に痺れまくりです。
これ、背景を知らない人はついていけたんでしょうか。
なんだかスルーするのもアレなので、ゲームをやって頭を抱えた人向けに補足してみます。
【やる気のない王太子】
前提として、シャルルのやる気がなかった理由は以下です。
まず、戦局が絶望的に過ぎたこと。
ジャンヌの登場時点でフランスの騎士団は既に壊滅、主力を傭兵部隊に頼っている状況でした。
(ゲーム中にも出てきた「投げやりな兵士」はまさにそれ)
当時の戦力は「イギリスの補給部隊に奇襲をしかけて返り討ちにあう」くらいの体たらく。かなり終わってます。
第二に、この時点ではシャルルは王位継承権を失っており、そもそもフランスを代表する資格がありませんでした。
(彼の母親にして前国王の王妃イザボーが、「シャルルは私生児だ」と証言)
イギリスとの和平条約も締結済みで、「権威」や「筋」の意味で、シャルル側には分が全くありません。
さらに、民衆や他の貴族の支持もほとんどなし。
ゲーム中ではジャンヌが「フランス民衆を救うため云々」と言ってますが、
この時代にはまだ「フランス国」「フランス人」なんて概念はありません。
ぶっちゃけ国王が誰であろうと、一般人には関係ないわけで。
例えば、パリ市民はイギリス側についてジャンヌの軍と激しい戦いを展開しています。
(余談ですが、パリや王妃が「イギリス」側なあたりからも、
百年戦争が、いわゆる「イギリス国」対「フランス国」の戦争ではないことが分かるかと思います)
他にもペストや飢饉など、心の折れる要因が盛り沢山。
ゲーム中ではばっさり省略してますが、そういったいきさつがあったからこそ、
「神が選んだ」という言葉に、シャルルはあんなにも感動と自信を得たわけです。
(この辺を知らないと、単に迷信深い変な人にしか見えない気がする)
なお記録によると、ジャンヌが王太子に謁見したとき「シャルルに対して何かを耳打ちした」とされています。
それを聞いた途端、急にシャルルはやる気を出したとか。
このときに彼女が何を言ったのかは歴史のミステリーですが、ゲーム中でこれを演出してくれなかったのがとても残念です。
【オルレアン入城】
オルレアンはシャルルを支持していた最後の大都市で、
ここが陥落した場合、本陣のシノンまで一直線。
実質、最後の砦となった場所です。
(ところで何の説明もなく「入城」なんて表現が使われてますが、ヨーロッパの大都市は基本的に城塞都市。
いわゆる『城』があったわけではないです)
オルレアンは現在でも、ジャンヌの入城を記念して毎年お祭りをやってます(5月6日、7日)。
街には銅像が建っていたり(トップ画像)、ゲーム中にも出てきた「ジャンヌの滞在した家」があったりと、「ジャンヌの街」として有名です。
中央の茶色の建物が「滞在した家」。物凄く縦長い。
…ちなみに両脇の建物は普通の民家です。
日常風景に、さりげなく歴史上の建物を混ぜるなと。
擬態が完璧すぎて、しばらく存在に気が付きませんでした。。
中はプチ博物館になってます。
参考までに、私が行ったときには他のお客さんの姿はゼロでした。
お膝元なのに、そんなんでいいのかジャンヌ姐さん。
個人的には、もし過去を訪問できるとしたら、行ってみたい瞬間の上位です。
ゲーム自体のバランスもそこそこいいですし、歴史好きとしては大満足しています。
(わざわざこのためだけに、PSPを買った甲斐がありましたw)
後は、最後(?)の審問や火刑のシーンがどうなるのかが、楽しみのような怖いような…。
そういえば、「異薔薇」も発売ですね。
最近、やりたいゲームが多すぎます…。
ジャンヌさんは、何を耳打ちしたかは、絶対に誰にも言わなかったそうで。
世間で英雄視されてるジャンヌさんですけど、当時、考えられる中で一番過酷な処刑されてるんですよね。
今でこそ聖人になってるようですけど、ちゃんと成仏できてるのかが疑問です。
PSP欲しいなぁ…(笑)