今さらながらではありますが、鳩山弟のクビが飛んだみたいですね。適正な理由で更迭するのであれば、もっと早い段階でそうなるべきでしたが。ちなみに鳩山氏は今後について「仲間たちと相談する」と語っていましたが、「仲間」って何なのでしょう? 友人の友人のことでしょうか? そもそも鳩山に友達なんかいない、と言う説もありますけれど。あるいは、現時点でこそ本人が否定していますが、政権交代のためにと称して、兄弟が「小異」を越えて手を取り合う、そんな悪夢の可能性も皆無ではなさそうです。それはさておき、今夜のネタはこっちの記事です。
拘置中の新聞制限は違法と判断 大阪高裁、賠償請求は棄却(共同通信)
大阪拘置所(大阪市)に拘置されていた男性が、希望した新聞を定期購読できず精神的苦痛を受けたとして、国に220万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は11日、「新聞を読む自由を侵害し違法」とする判断を示した。男性の請求は棄却した。
一宮和夫裁判長は判決理由で「それぞれの新聞が多様な立場から独自に取材した事実や評論は、順次速やかに入手することが重要。制限により未決拘置者が受ける不利益は重大だ」と指摘した。
国側は「ほかの2紙を読ませている。新聞は内容に大差はない」と主張したが、一宮裁判長は「国は表現の自由に最も気を配らなくてはならない立場なのに、報道の重要性を看過するかのごとき主張は極めて失当」と非難した。
国の「希望を認めると審査などの事務量が増す」との主張についても「制限しても秩序維持に支障は出ない」と退けた。
新聞は .
みな同じでは
ありません
……そう詠んだのは我らが産経新聞ですが、「新聞は内容に大差はない」と国が法廷で証言したそうです。これは是非、産経新聞側の反論に期待したいところなのですが、どこか取材してくれませんかね? とりあえず「新聞はみな同じではない」とする産経新聞側の主張は、国から否定されているわけです。
それはさておき、産経新聞しか取り上げない記事もあれば、朝日新聞しか取り上げない記事もあるわけで、その辺から被る不利益を正しく認めた判決です。刑務所内であっても、エルゴラッソやデイリースポーツぐらいは読めるようでなくちゃいけません。
そもそも、「新聞は内容に大差はない」と言いながら、一方では「(購読紙を増やすと)審査などの事務量が増す」と主張する辺り、被告はあっさりと矛盾しています。本当に内容に大差がないなら、審査の事務量だって変わらないはずです。同じものが何部あったところで、中味に差がないのなら、どうして事務量が増えるのでしょうか。せめて自分の主張の内部だけでも、整合性の取れたものにする努力を見せてもらいたいところです。
判決によると、男性は2005年1月から6月まで拘置。自費で朝日新聞の購読を希望したが、拘置所内のアンケートで希望者が多かった読売新聞、産経新聞の2紙に制限された。
ちなみにこの「アンケート」が公明正大に行われ、かつ特異な結果ではないとするなら、「警察に捕まるような人」は読売と産経を好む、という推測が成り立ちそうです。大阪は産経新聞の最も強い地域でありながら、それでも発行部数は読売、朝日に次ぐ第3位ですし、印刷されるだけで購読されない「押し紙」比率は読売18%、朝日34%、産経57%とも噂され、その公称発行部数以上に朝日新聞と産経新聞の差は大きいと考えられますから。それにもかかわらず、塀の中では産経新聞が朝日新聞より人気だそうで、ふ~む、なにかと刑事犯には厳しい論調の産経新聞ですが、好かれているみたいですね。
・・・・・・て誰か言わないかなぁw
鳩山兄弟については、本人間もですが奥さん同士が不仲だというのが真相と聞いた事はあります。
兄弟揃って実は改憲志向が強いなど共通点もあるのですが、鳩山(弟)に追随した戸井田とおるあたりを見るに、亀井氏の言う所の「おかゆ」な民主には参加するとは思えません。
もっとも、この話に首を突っ込み過ぎると漏れなく「趣味:政局」なんてレッテル貼られそうなので、静観するのがいいのかなと思います。
個人的には疲弊した地方と雇用の回復がまず大事であって、永田町の権力争いは国民そっちのけでやるなよと思いますので。
産経ですが例の対馬が危ないキャンペーンはさながら「愛国利権」の宣伝と化してると言った間があるなと思います。
某千人斬り訴訟でも売名まがいの事をやらかした某弁護士(のち政治家)がいますが、こうゆう部分を見るに愛だの正義だの必要以上に強調する輩は信用ならんと思う次第です。
後、本編の新聞の件については、「本人該当事案に関して、マスコミ情報を伝えると自白が「歪む」こと」を捜査(および刑務所管理)側は恐れているものと思われます。
そんなものちゃんと検閲すれば大丈夫ではと思われそうですが、そのための人数がここ最近の「公務員制度改革」で減らされてますので、たぶん2紙の検閲だけで仕事溢れてると思われます。
で、検閲をきちんとするために刑務官を増やせと言っても…
まあ、マスコミが「公務員に人権はねぇ」とか「公務員の公民権(平たく言うと選挙権)を取り上げたほうがいい」とか言い出すものそう遠い未来じゃないような気がします。
(公務員に関しては、憲法権利のうち「労働三権」、「政治活動の自由(寄付もOUTです)」は法律で規制されてますから…その代償で人事院があって、人事官は、国会の弾劾告発決議と弾劾決議に基づく最高裁(大法廷)の弾劾裁判がなければ罷免されないというほぼ最強の身分保障が与えられてるのですが…人事官に権限なきゃ単なる狸の置物以下になるんですけどね)
余談ではありますが、産経新聞なんか読ませたら、塀の中の人たちはますます性格が悪くなるような気がするんですけど、これ杞憂ですかね? あの新聞を読んでいたら、最低レベルの他人への優しさみたいなものすら奪われそうです。
新聞が増えれば、その手間(どれを削除するか等の検討)が余計にかかりますから、拘置所側の主張も、一応、根拠がない訳ではないでしょう。
ただし、裁判所が判断したように、現行の体制でも、その手間は負担し得るというのが実状ということかと思います。
これによると部数で勝る読売を押えて朝日が総合一位なんですね。言うなれば読売は選好的でない購読者比率が高いのか。
面白いのは職業別分類で、微妙に全体比率と高低があるんです。
朝日が高めなのは、勤め人・自営・公務員など社会中核層と退職者。
読売は経営層がやや高め。
産経が高めになるのが、何故か主婦・パートアルバイト・無職というオチが・・・。
たしかに「犯罪者に人権はない」とか実質的に主張している新聞が、当の「犯罪者」から支持を得ている可能性を示唆していますからね。産経新聞自身がこの辺を取り上げて欲しいものです。
>ファイヤーボールさん
実際、規制論議の賑わしいテレビゲームや成年向けメディアなんかより、産経新聞なんかの悪影響の方がずっと大きいでしょうからね。まぁ火の玉になった人の方が先に表舞台から消え去りそうではありますが。
>ふみたけさん
奥さん同士が不仲ですか、むしろそうした「卑近な」動機の方が安心できる気がしないでもないですね。そういう私的な動機からくる対立の方が、政治的な対立よりも意外に解消されにくいような気がしますから。政治的な対立があるかどうかは微妙でも、感情的な対立があるうちは大丈夫……かな?
>こっぱなお役人(北のほう)さん
元より右腕、とは言わないまでも自分の重要な協力者だった人物を切り捨ててしまったわけですからね。党内基盤が強いとは思えない麻生が、無能とはいえ盟友だった鳩山を失ったことで、麻生のクビも相当に危うくなってきたのかも知れません。
>Bill McCrearyさん
よく出所者の再犯率がどうこう、という議論があるわけですが、もしかしたらそれは服役期間中に産経新聞の洗礼を受けて、それによって「更正」した結果なのかも知れませんね。冗談のような話ではありますが、もしかしたら……
>とおるさん
なるほど、検閲の後に墨塗りなどの手作業があるのでしょうか。全国紙であれば「東京版」「関西版」など微妙に版が違うわけですが、いっそのこと「刑務所版」を作って売り込むとかいかがでしょう?
>Gl17さん
なかなか面白そうな調査ですね。産経新聞を好むのは主婦・パートアルバイト・無職、それに加えて「受刑者」ということでしょうか。なんだか産経新聞や極右層が蔑視している社会階層からばかり好まれているような……
『犯罪者に愛される朝日ww』
『アカヒなんて読んでるから犯罪者になるんだよw』
などといったレスが散見されることである。
どう読んだらそういう解釈ができるんだ!?!?!?(笑)
『産経新聞を読んでいる人には犯罪者が多い。』
『産経新聞が勢力を持つと、日本中が大阪拘置所になる。』
『産経新聞は日本のマスメディアのガン。ぶっ壊すために火の玉になる!!!!』
───by 中山成彬
そいつはお笑いもいいところですね。塀の「外」では朝日新聞の方が購読者が多いのに、塀の中で行われたアンケートでは産経新聞の方が希望者が多い――でも、その手の人には事実なんてどうでもいいのでしょう。