長崎市は30日、勤務時間中に応接室のソファで寝ていたとして、福田支所の男性支所長(58)を減給10分の1(6か月)の懲戒処分にした。
支所の職員が、ソファで寝ていた時間を2年間ノートに記録し続け、別の職員が市人事課に通報して発覚した。
人事課によると、支所長は2007年4月に着任。直後から昼休みにソファで寝始め、午後の勤務時間になっても寝続けることが、しばしばあった。見かねた職員が記録した結果、07年度は92回、1回平均38分、08年度は86回、平均33分にわたってソファで寝ていた。07年10月に職員が注意したがやめず、09年度以降も同じように寝ていたという。
職員は09年3月に人事課に連絡したが、処分などは行われなかったため、別の職員が今年6月に改めて通報した。支所長は「週末に地域の行事に出席することが多く、疲労がたまっていた。体調も悪かった」と話しているという。
三藤義文総務部長は「体調の悪さを加味しても怠慢。最初の通報で調べるべきだった。市民の信頼を裏切ったことを深くおわびする」と陳謝している。
見出しには「ぶらぶら支所長」とありますが、「ぶらぶら」って何なのでしょうね。まさかそういう名前の部署ということでもないと思いますし、伝えられているようにソファで寝ていただけなら「ぶらぶら」しているわけでもないはずです。引用元記事を書いた記者が何となく込めてしまった無駄な文字列と推測されますが、微妙な悪意を感じないでもありません。
それはともかくとして、勤務時間中に応接室のソファで寝ていたとの理由で懲戒処分された人がいるそうです。勤務時間中のことであるならば致し方ないかという気がしますが、しかるに報道によればソファで休んでいたのは専ら昼休み中だったようです。「午後の勤務時間になっても寝続けることが、しばしばあった」とも伝えられていますが、この「しばしば」の頻度はどの程度だったのでしょうか? 「07年度は92回、1回平均38分、08年度は86回、平均33分にわたってソファで寝ていた」などとカウントした人もいるみたいですが、こんな執拗な記録が残されているにも関わらず勤務時間になっても寝続けた回数が「しばしば」で済まされているのは何とも不思議です。昼休みに寝ていた回数と時間は特筆に値するけれども、昼休みが終わっても寝ていた回数に関しては特筆に値するほどではない、ほんの数回、数分でしかないということでしょうか。
昼休み中の行動に関しては拘束される筋合いはない、少なくとも横になったぐらいで懲戒される謂われはないはずです。誰かに迷惑をかけているわけでもない以上、休憩時間くらい好きに過ごしても構わないでしょう。昼休み中でも仕事を続けろと迫る人も多いですけれど、そういう連中に従わなかったからと懲戒されてはたまったものではありません。事務系の職場だったら昼休み時間中に机に突っ伏している人くらい普通にいるものですし、始業のチャイムが鳴ったのに気づかず隣の人から「○○さ~ん、朝ですよ」と突っ込まれる人だってたまにはいると思います。この程度で懲戒されるとしたら、それは明らかにおかしな話です。
むしろ異常性を感じるのは、「07年度は92回、1回平均38分、08年度は86回、平均33分」などと記録を残した人の方です。この人はよほど暇だったのでしょうか。そうでなくとも、他人の昼休み中の行動を分単位でノートに残しておくとは、かなり精神を病んでいるように見受けられます。「あの人、昼休みはいつも寝てるね」ぐらいに思うことはあっても、マトモな人間は回数や時間を記録に付けたりはしないものです。そこまで相手の行動に執着するのは、それこそストーカーぐらいのものでしょう。
むしろこの件、職場ぐるみでのイジメのように見えます。人付き合いの苦手な支所長は、昼休みは横になって過ごすことが多かった。そんな支所長を快く思わない職員が、支所長を追い落とすために昼休み中の行動にまで干渉し、記録し、人事課への告げ口まで行った――そんな光景が頭に浮かびます。最初に人事課に通報されたときは特に処分などなかったとのことで、これは要するに「昼休み中に横になっていたぐらいで……」と、人事課の担当者が常識的に考えただけではないでしょうかね。しかるにノートを付けていたストーカー職員とは別の職員(ストーカー職員の友達、一緒に陰口をたたき合う仲でしょうか?)まで通報してきた結果として処分せざるを得なくなったとしたら、たぶん支所長の問題は昼休み中の行動ではなく、職場に仲の良い人が少なかったことにあると言えそうです。職場でよほど嫌われていなければ、こんな憂き目には遭わなかったでしょうから。
なぜ起こさないの?って話ですよね。
誰かが一声かけりゃなんの問題も無かろうに。寝たままの上司を放置してきた職員も同罪じゃないの?と。
まさか「起こしていいという許可をもらってない」
というほどのお役所仕事じゃあるまいし。
まあ、センスは無いですよね(笑)。
こんなん、昼休みが終わったところで他の人が起こしてあげればいいんだし、それをせずに(おそらく起きた後で「時間を守ってください」的な注意をしただけで)放置してるって、職員にも責任がありますよ。それをせずにノートに記録してるって気持ち悪すぎる。ふだんの(起きてる時の)勤務態度や上司としての態度にも問題があったのであれば、それはそれで別個に問題にすべき。
仕事の効率を高めるより、いかに人を統制するかに労力が費やされるのは珍しくないですからね。
村社会の維持が立派な仕事(キリッ)とお思いなのでしょうか。
こういう村社会的な感覚って、むしろ職場でこそ強かったりするんですよね。ビジネスライクな仕事ぶりが好まれない社会ですから。
>yazakikumiさん
声をかけるのも嫌、ってぐらいに嫌っていたのではという気がしますね。まぁ公安関係でも、未然に防ぐことよりも途中まで泳がせてから逮捕することの方が好まれている、国民からも支持されているフシがあります。起こすよりも罰を……という人が多かったのかも知れません。
>毒なし蜘蛛さん >スイッチさん
なるほど、そういうものがあったのですね。寡聞にして知りませんでしたが、それなりに有名なんでしょうか。引用元の記事を聞いた記者は、読者に通じるネタだと思って書いたのでしょうけれど。
>HANAKOさん
嫌いな人の粗探しに労力を割く人も、結構な確率でいるものですよね。今回の記事の場合も、昼休みを寝て過ごしたことではなく、みんなの輪に入らないことの方が本当の争点であるような気がします。そしてみんなの輪に入れたくない人は追い出してやろうと……
>kmizusawaさん
そう解釈できないこともありませんが、ただ公務員のことだけに最大限ネガティヴに書くのが一般的で、挙げられた数値が昼休みを超過した分であるならば、そのことを明記するはずです。そうできなかったのは実質的には昼休み中のことが大半であったからではないでしょうか。いずれにせよ、他人の記録を分刻みでノートに記録するとか、異常なのはどっちだという話ですね。
>シトラスさん
何というか職場のお局様的なポジションの人(性別はどちらでもあり得ますが)の命令で動いているような気もします。記録を付けていた人、あるいは記録を付けさせていた人は本気で業務改善の一環ぐらいに思っていたのかも知れません。
>2823さん
どうせ何をやったって公務員のイメージは落ちるのですから、こんなところに神経を使わなくてもと思うのですけれどねぇ……
>nobuさん
ことによると処分されるまで直訴を続けるくらいの勢いだったのかも知れませんね。わざわざノートに証拠を書きためる辺り、最初から処分が目的だったとしか思えません。