中国残留日本人孤児に対する国の賠償責任を認めた1日の神戸地裁判決を不服として、国は11日、大阪高裁に控訴した。
神戸地裁判決では、国が残留孤児を日本人と認めず、日本の家族の身元保証なしに入国を許可しなかったため、永住帰国の遅延を余儀なくされたとし、「違法な行政行為」と判断。また、北朝鮮の拉致被害者に対する日本語習得や就職の支援策と比べて「極めて貧弱」と断じた。
国側は、入国を許可しなかったのは入国管理法に基づく行為で、「入管法の解釈を誤っている」ことを控訴理由とした。昨年7月の大阪地裁判決で原告の孤児らが敗訴したことも挙げている。また、北朝鮮の拉致被害者との比較については「被害の性質を同視するのは誤り」と批判した。
本人の意志に反して見知らぬ外国での暮らしを強いられ、帰ることを許されなかった人たちのお話。
拉致被害者の扱いも、傀儡というべきか反北朝鮮キャンペーンの旗印として祭り上げられてしまうあたりに同情の余地がありますが、まあ極論すれば誰もが大変なのです。
誰の支援も受けられず、孤立したまま困窮している人は少なくありません。拉致被害者が17人、労災で死ぬことを余儀なくされた人が毎年1500人、統一協会に入信して消息不明になった人が6500人、自ら氏を選ぶまでに追い詰められた人が毎年3万人、働けど働けど生活保護水準以下のまま見捨てられている人が550万人、みんな大変です。
拉致被害者に向ける思いやりを、他の困っている人たちにも向けてやって欲しいな。