lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Continuum Hypothesis.

2006-10-09 12:13:57 | Science
(※10/10 6:13・・・Tunes of the Dayのリンクミスを修正)

□ 排反する『死』

私たちが生涯抱く思想や哲学は『生者の論理』であり、その判例軸上に『死』が捉えられたことはない。個々の「死」は、個々の総体が成す「相」の変化という実効性を伴って実現し、それは自身の意思であろうと、身に降り掛かることであろうと、「現実世界の都合」という形で齎される。

この「相」において、死は差し引きではなく、相を導くトランザクション、肯定の算術である。ノード間におけるネットワークの消失と形成が繰り返され、個々を結びつける関係性が上書きされていく。在るものが在る様に、死は訪れるのだ。

だけど時に人は、存在しない「死」の内観的な本質に意味を求める。生きることの辛苦故に、あるいは生きることへの執着故に。しかしあらゆる死へのアプローチは、私たち自身の「生の動機」に基づいている。死は自ずとやってくるのに、生きながらにして死を望むということは、「死を行為する」自身を肯定している。何の為に?死によって否定されるべき「生きた死」は矛盾を孕んでいるようでもあるが、逆説的でもある。「死を行為させる生の有り様」だ。だから時に「死を選択すること」は、最後の最後まで「生きること」に他ならない。

人生で感受する全ての感覚や経験に基づいて、私たちは死を仮想するが、「死」そのものは、この「生者の論理」を排他し、隔絶している。死について語るとき、私たちは自身の生きている問題について語ることしかできない。己が経験できるのは「他者の死」を受動した自身への負荷のみであり、他者の生を生きられないが如く、人は自らの死する時まで、いや、その時ですら、遂にそれを知ることができないだろう。この瞬間瞬間に死を経験しているかもしれない私たちが、それを体感できないように。あるいはこの連続性の孕む死を内包する生について、こう言うことも出来る。
「人は死して行く存在であり、死が人を規定している。」
生とは、死へと向かう非可逆の跳躍であり、(量子力学的世界観における)「因果の崩壊」後もなお、遡行しない情報の流性を顕現しているのだ。


□ 死に臨んで

かつて、その選択をしようとしてしまった私は思う。
死ぬ者も生きる者も、そのモチベーションの根っこでは繋がってて、
各々が直面したシチュエーションに因って、生死の選択を辿るしかないということ。
今こうして生きている動機と、死を選択した動機は、同じ遠因に発している。


□ clip.

原子物理学:光から原子へ飛び移る量子
Atomic physics: Quantum leap from light to atoms
Quantum-information networks use matter for long-term storage and light
for long-distance transmission. Teleporting a quantum state from light
onto matter has now been achieved.
Mikhail Lukin and Matthew Eisaman
10.1038/443512a
http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/full/443512a.html





量子情報科学:光と物質との間の量子テレポーテーション
Quantum teleportation between light and matter
Quantum teleportation has been previously demonstrated between objects of
the same nature, such as light pulses or material particles. But this paper
demonstrates teleportation between objects of a different nature: a quantum
state encoded in a light pulse is teleported onto an atomic ensemble containing
1012 caesium atoms.
Jacob F. Sherson et al.
10.1038/nature05136
Abstract: http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/abs/nature05136.html
Article: http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/full/nature05136.html



□ Tunes of the Day

□ Donna Lewis & Richard Marx (リンクミスを修正)

At The Beginning



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