ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

柚子は見ていた

2007年12月22日 | 個人的な話

S クアトロの家は豊四季駅のごく近くだ。柏駅から豊四季駅に電車が着き、柵を乗り越えて帰るとものの数秒で家に着く。改札へまじめに回るとかなり遠回りだ。柏駅のそばで勤務していたころは、帰宅は柵の乗り越えが常だった。
ある日、同じ柵を乗り越えようとしている若者がいた。しようのない奴だなと、自分は差し置いて思っていると、それは息子だった。
そんなことが繰り返されていると、ある日柵が突然高く張り替えられていたが、それにも負けずによじ登るクアトロの父だった。疲れて帰ったある日、自分の背丈より高いその柵から落下してしまったことがある。頭から落ちて一瞬脳しんとうを起こすクアトロの父だった。
頭から血を流すクアトロの父を、憐れんで見下ろしていたのはクアトロの家の柚子の木だった。今年はその木に柚子がたわわに実っている。
今日は冬至です。柚子を摘んできてクアトロの店頭に置いてあります。ご自由にお持ちください。今晩は、柚子湯にでも浸かってください。

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