京都南東端,滋賀県旧信楽町と境を接する和束町正法寺で見かけた可愛い阿弥陀石仏さん。
前回紹介の木屋峠を越えそのまま府道62号線で北上、里山道を五分も走ると左手山裾、木立に包まれ森閑とした中にも立派な石段参道の山寺が見える。
<境内の高みより見た和束町中心部辺り>
<鐘楼の横に立つ大銀杏>
<参道脇の紅葉>
この正法寺は京都府南部を代表する紅葉の名所の一つとして知られ、秋の彩りが素晴らしい山寺として紹介されることも多い。
寺伝では天平年間(729~49)、聖武天皇の第二皇子・安積親王(あさかしんおう)の菩提を弔うために名僧行基が開山したと伝えられる古寺ですが、中世の兵火によって荒廃、その後江戸時代の正保元年(1644)に再建され、今の寺観を整えたと言われています。
しっとり落ち着いた石段参道の中程、参道が二手に分かれる処にこの石仏が佇んでいる。
総高1m、像高70cmばかりか・・舟形光背の頂部にキリーク、円頭光を持つ阿弥陀石仏です。
意匠化された衣文や、光背左側に有る刻銘が何とか江戸時代の正保(江戸初期)と読めそうな処から再建当初に造立されたものだろう。
石仏としての価値は余り見出せそうにないが・・・・、この石仏居る空間がなんとも捨て難い。
裏山墓地付近には室町期のものと思われる石仏も並んでいましたが・・・。
撮影2006.11.10/2011.11.24