人口の高齢化にともなって,パーキンソン病患者さんの数は,2030年までに倍増すると言われている.パーキンソン病に対する医療や療養が正しく行われることがますます重要になるが,その診断法や治療は10年前と比べると大きく進歩していることから,医療従事者はもちろんのこと,患者さんやそのご家族も新しい知識を正しく理解する必要がある.インターネットではさまざまな情報を入手できるが,それらは玉石混交であり,何が医学的に根拠がある情報かを判断することは必ずしも容易なことではない.最新,かつ正しい知識を分かりやすく提供してくれる冊子と本をご紹介したい.
1)パーキンソン病の療養の手引き
Q & A形式で構成された分かりやすい手引書で,平成17年に作成された「パーキンソン病と関連疾患の療養の手引」を大幅に改訂したものである.今回の改訂で,この10年で大きく進歩した非運動症状(自律神経障害,睡眠障害,精神症状,認知機能障害等)や,薬物・手術療法の進歩が追加されている.厚生労働科学研究費補助金にて京都大学高橋良輔教授が中心になり作成された.私も非運動症状の一部をお手伝いさせていただいた.下記リンクより,無料でダウンロードできるので,ぜひご活用いただきたい.
冊子へのリンク
2)パーキンソン病とともに生きる -幸福のための10の秘密(アルタ出版)
パーキンソン病患者さんとそのご家族がもつ「人生と生活をより良くするために何ができますか?」という質問に対する助けとなるような本を,フロリダ大学のパーキンソン病の専門医Michael Okun教授が執筆し,その仲間の先生方が多く言語に翻訳したものである.日本語訳をされた順天堂大学大山彦光先生も,Okun教授のもとで勉強をされた神経内科医のホープである.その内容は,パーキンソン病の症候,脳深部刺激療法,うつ・不安の治療,睡眠,薬による中毒様症状(衝動制御障害等),運動,入院への準備,新しい治療,希望の大切さに及ぶが,専門用語を極力避け,非常に分かりやすく書かれており,大変,勉強になった.大山先生は「普通に生活されていた方がある日突然パーキンソン病と宣告され,途方に暮れてしまったとき,ぜひ手にとって読んでいただきたい」と述べておられる.お薦めの本である.
パーキンソン病とともに生きる―幸福のための10の鍵
1)パーキンソン病の療養の手引き
Q & A形式で構成された分かりやすい手引書で,平成17年に作成された「パーキンソン病と関連疾患の療養の手引」を大幅に改訂したものである.今回の改訂で,この10年で大きく進歩した非運動症状(自律神経障害,睡眠障害,精神症状,認知機能障害等)や,薬物・手術療法の進歩が追加されている.厚生労働科学研究費補助金にて京都大学高橋良輔教授が中心になり作成された.私も非運動症状の一部をお手伝いさせていただいた.下記リンクより,無料でダウンロードできるので,ぜひご活用いただきたい.
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2)パーキンソン病とともに生きる -幸福のための10の秘密(アルタ出版)
パーキンソン病患者さんとそのご家族がもつ「人生と生活をより良くするために何ができますか?」という質問に対する助けとなるような本を,フロリダ大学のパーキンソン病の専門医Michael Okun教授が執筆し,その仲間の先生方が多く言語に翻訳したものである.日本語訳をされた順天堂大学大山彦光先生も,Okun教授のもとで勉強をされた神経内科医のホープである.その内容は,パーキンソン病の症候,脳深部刺激療法,うつ・不安の治療,睡眠,薬による中毒様症状(衝動制御障害等),運動,入院への準備,新しい治療,希望の大切さに及ぶが,専門用語を極力避け,非常に分かりやすく書かれており,大変,勉強になった.大山先生は「普通に生活されていた方がある日突然パーキンソン病と宣告され,途方に暮れてしまったとき,ぜひ手にとって読んでいただきたい」と述べておられる.お薦めの本である.
パーキンソン病とともに生きる―幸福のための10の鍵