日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

全日本卓球選手権

2007-01-21 23:21:05 | 日々・音楽・BOOK

高校生の水谷準が、今まで全日本で負けたことのない吉田海偉に勝ってチャンピオンになった。水谷準を知らなかったのでテレビを見ていてびっくりした。
優勝したコメントがいい。勝てる自信があったという。心強いではないか。いやいや日本の卓球も前途が開けたような気がする。
女子は平野早矢香が、僕がにわかフアンになった藤井寛子に勝った。全日本チャンピオン3回目だがまだ21歳。

藤井寛子を好きになったのは、昨日東京体育館に行き、金沢咲希と組んだダブルスで、前年優勝した田勢、塩崎組を破って優勝した試合を見たからだ。
僕は中国から日本に来て日本の女子卓球を率いた金沢フアン(といってもなかなか素敵な女性だなと思ったのからなのだが)だったのだが、コンビネーションの良い田勢、塩崎組もなかなか格好良いものだなんて卓球フアンに叱られそうなことを思いながら見ていて、大柄でふっくらしていながらスタイルの良い藤井にぞっこんになった。

僕が会場に行ったときには、その藤井が既にシングルスで福原愛を破っていた。「愛」の試合を見れないとまあなんとなく予測していたものの残念だったが、吉田海偉と井関晴光の試合に眼が釘付けになった。
若い吉田が井関を破ったのだが、僕の隣に座っていたほぼ僕と同世代の男性がやっぱり吉田だなあ!と慨嘆したように、やはり吉田と同じく中国から来た井関も年になったのだと思ってしまう。僕より一世代以上若いのに既に年だと思われてしまう。その26才の吉田が決勝で負けた。
考えてみると僕も結構、スター志向のミーハーなのだ。といっても情けないことに多少時代錯誤している。

卓球界もジャーナリストの眼も次代を担う若手に向いている。若手がスターなのだ。
例えば今朝の新聞を見ると、母校明大の後輩32歳になる田崎俊雄がシングルスで勝ち抜きベスト4になったものの一言も触れてくれない。見出しは「高校生同時に4強」のみ。
あの小さい体で全身使って打ち込む田崎の、卓球にかける思いを、ちらちらと戦う様を見ていて感じるところもあったのだが。田崎が気になり水谷準に眼が行かなかった。

全日本卓球選手権を見たのは実に(ほぼ)二十年ぶりのことだ。中野に住んでいたときに小さくて可愛かった娘(今でも可愛い。親馬鹿といわれそうだけど。可愛さが違うのだ・・ヨ!)を連れて東京都体育館に行ったことがあった。誰が勝ったのか覚えていないし、今の槇文彦さんの設計による体育館ではなかったような気がする。

昨日見に行ったのは、前日日本青年会館でJIAの新年を祝う集会があってJR千駄ヶ谷の駅を降りたら、目の前の東京都体育館で大会が行われていて無性にあの雰囲気を味わいたくなったからだ。入場料が1000円だったが、土曜日になったので2000円になっている。卓球協会もちゃっかりしている。
僕の座った席の前の一団は、ミキハウスJSC(ジュニアスポーツクラブ)のメンバー、中学生だ。13歳でベスト4になった石川佳純はそのメンバーだし、優勝した平野はそのシニアメンバーである。JSCの連中は節度を持って先輩の平野を応援している。教育がしっかりしていると妙に感心する。
テレビではわからない、こういう雰囲気を味わいたいのだ。

高校時代の一時、卓球に夢中になったことがあった。荻村の時代だった。
高校3年のときクラス対抗球技祭で、僕がキャプテンをやったクラスが優勝したこと位が僕の実績だが、決勝戦で卓球部員のいる1年生を破ったのだ。といっても卓球台を取り囲んで後輩を無言で恫喝したので,段違いに強い後輩もビビッてミスを連発したということだったのだが。とはいえテニスだけでなく卓球にも僕は眼がない。多少の時代錯誤はあるものの。

ところで試合を見ながら気になることがあった。体育館の貴賓席が中央にあって、天井に組み込まれている照明もスピーカーもセンターに合わせて設置してあるが、試合を行う12個あるブースの中央と合っていない。試合を見ながら何故かと見回したがよくわからない。どうして体育館の中央とフロアにシンメトリーに設定したブースの中心が違うのか。何だか気になりだした。