名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

集団的自衛権行使は合憲を言い張る安倍内閣

2015-06-09 20:15:22 | Weblog
2015.6.9(火)
 6月4日の衆議院憲法審査会に、参考人として各党が推薦する3人の憲法学者―長谷部恭男氏(自民・公明・次世代)、小林節氏(民主)、笹田栄司氏(維新)―が出席したが、安全保障関連法案について問われた3人はいずれも「憲法違反」との認識を示した。
 なお今朝(9日)の新聞によると長谷部恭男氏を推薦しているのは自民党だけだったと、船田元氏(自民党筆頭幹事)が弁明している。
 合憲であるとの政府の理屈は、日本を取り巻く安全保障環境が変化した。他国への武力攻撃であっても、日本が武力攻撃を受けたのと同じ深刻、重大な被害が生じる可能性があり、他に手段がなく、必要最小限度であれば集団的自衛権を行使することは違憲でないというものである。全面的に行使を認める訳ではないので「限定容認」と言い、「政府の裁量の範囲内」とも言っている。菅官房長官などは合憲の立場を取る学者もいると発言、また、自民党の高村副総裁は「憲法学者はどうしても9条2項の字面に拘泥する」とさえ発言している。
 安倍首相はドイツで開催されている先進7ヶ国首脳会議(G7サミット)での記者会見で、1957年の「砂川判決」を根拠に合憲とした上で行使を認める新三要件に触れ、他国への攻撃であっても日本の存立が脅かされ、国民の権利が覆される明白な危険があるといった場合は認められるとの考えを強調した。
 そもそも他国への攻撃で、日本の存立が脅かされる事態があるのか、新三要件に適合するかどうかも政府の判断に委ねられ、行使の基準があいまいである。
 政府はこれまでも隠れ蓑として、〇〇審査会とか〇〇審議会などを通じて学者や知識人の意見を聞いたとして政策を押し通してきたが、都合の悪い意見が出たとたんに聞く耳持たないとは、余りにも身勝手すぎると思わないほうがおかしいと言いたくなる。