田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

闇の戦い/夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-03-23 16:18:45 | Weblog
宝木に走り寄ったキヨミはネックレスを手にしていた。

「これワタシとペア。銀でできてるわ」

銀ときいても宝木はアレルギーを起こさなかった。

「タタカイヤメテ!!! オネガイ」

エレナが宝木とキヨミにすがるようにして頼む。

宝木は止めない。

宝木それどころかキヨミにプレゼントをもらってよろこんでいる。

励まされたと思っている。

外灯の光のなかで不気味にはばたくコウモリをパイプでたたき落とした。

池に落ちたコウモリは水面でばたばたもがいている。

6

「ジュリアーナ」

エレナが池に飛びこむ。

「姉さん。しっかりして」

「裏切り者にたすけられたくないわ」

「そんなこといわないで、ジュリアーナ」

「ほうっておいて」

空の黒い影は公園の上空に舞い上がる。

「翔太にとってわたしはファムファタル(運命の女)なのよ」

翔太もようやく緑をおびてきた芝生をかけおりた。

エレナはびしょ濡れの下半身で土手にすわりこんでいた。

ジュリアーナが本体をあらわしていた。

肩から血をながしている。

「それより翔太。妹ヨロシクネ。

エレナこの奥に博物館の前庭に兄の仲間がきている」

エレナが夜目にもあきらかなほど青くなる。






one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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ああ、快感。


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