田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

子猫のリリの初手柄  麻屋与志夫

2014-10-09 06:01:46 | ブログ
10月9日 木曜日

●わが家では、よくモノがなくなる。

直近では玄関のキ―が。

これは何処かへ置き忘れた。

いつも置く場所に置かなかったわたしが悪いのだ。

このケースでは置き場所がわからない。

理由がはっきりしているからいいようなものだが。

●「あったわよ。あったのよ」

laundryからカミサンが大声で叫んでいる。

なにごとかと、PCを開けたまま立ち上がる。

「ブラジャーがあったのよ」

まだ叫んでいる。

仏間の襖をあける。

キッチンを通り抜ける。

中道の踏み板を越えて離れの引き戸を引く。

コタツの部屋、廊下、そしてようやくランドリーにつく。

●左手で子猫のリリをかかえている。

右手にはブラジャー。

一年以上も探していたブラジャー。

娘たちがまちがえて持ち帰った――。

などと疑っていたブラジャーが揺れている。

●平穏無事なわが家にとってはこれはたいへんなことだ。

カミサンは欣喜雀躍。

「ねえ、何処にあったと思う」

「わからないな」

「リリがね。洗濯機のうしろにモグリコンデ、くわえてきたの」

●リリの初手柄だ。

●アルミ箔を丸めたボールでカミサンがリリを遊ばせていた。

リリは、ボールをくわえてもどってくる。

カミサンの掌にホトンと落とす。

「まるで犬みたいな猫だな」

「そうよ、かわいいでしょう」

その芸が、カミサンのブラジャー発見につながった。

リリはカミサンに、エコエコされて目を細めていた。


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