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日本のエネルギー問題 - 12 ( 日本財団の情報 )

2022-01-20 13:03:59 | 徒然の記

 「スーパーメジャー」と呼ばれているのは、下記の6社でした。

       1. エクソン・モービル  米国   

    2. ロイヤル・ダッチ・シェル  イギリス、オランダ  

    3. BP ( 旧フリティシュ・ペトローリアム )  英国  

    4. シェブロン  米国      

    5. トタル    フランス      

    6. コノコフィリップス  米国       

 「脱炭素社会」の流れの中で、6社が今後どのように動いていくのかにつき、 「ジェトロ・ビジネス短信」が伝えていることを、第8回のブログでご紹介しました。そこでは、日本財団の動きについても説明していました。

 「日本財団は、日本メーカーと石油メジャーによる〈再生可能エネルギー〉と〈環境〉分野での、」「新たな連携技術開発プロジェクトの、アイディアを募っている。」

 「日本財団は、平成30年5月、世界の主要石油・天然ガス生産大手らが組む、」「コンソーシアム〈 DeepStar 〉と、海洋技術の共同開発のため覚書を締結し、」「日本企業が、これらスーパーメジャーなどと連携して、技術開発を行うプログラムを設置した。」

 本日は、令和元年5月に公表された「日本財団」の資料を紹介します。日本の主要企業がスーパーメジャーと連携し、どのような技術開発に取り組んでいるかが分かります。(  注 1.は、研究テーマ  2.は、参加企業名です。)

 〈  川崎重工業(株) 〉

   1.    自律型潜水ロボットの、海洋石油分野への実用

   2.   Total(フランス)   Shell(イギリス、オランダ)

 〈 (株)島津製作所  〉 

       1.    海底での光通信無線技術の開発

    2.     Shell(イギリス, オランダ)   Chevron(アメリカ)   Total(フランス)

 〈  日本製鉄(株)  〉

   1.   海底ケーブル用の、新型スチールの開発

   2.    Total(フランス)    Chevron(アメリカ)

 〈  日揮(株)    〉 

   1.   天然ガス中のCO2等、高濃度酸性ガスの処理プロセス開発

   2.    Petrobras(ブラジル)   Shell(イギリス, オランダ)   JX石油開発(日本)  Chevron(アメリカ)

 〈  日産化学(株)  〉

   1.   海洋油田の生産効率を向上させるための、添加剤の開発

   2.    Woodside(オーストラリア)      Chevron(アメリカ)

 〈 (株)日本ペイントマリン 〉

   1.   海洋油田での長期防食が可能な、新型塗料の開発

   2.   Anadarko(アメリカ)    Woodside(オーストラリア)  Chevron(アメリカ) Shell(イギリス、オランダ)

 〈  日本電気(株)  〉

   1.   水中での、非接触型給電システムの開発

   2.   Total(フランス)    Chevron(アメリカ)     Shell(イギリス、オランダ)

 〈  三菱重工業(株) 〉

   1.    新型海底ポンプによる、海底原油採取の最適化

   2.   Equinor(ノルウェー)    Chevron(アメリカ)    Shell(イギリス、オランダ)

 

   1.    海洋石油・ガス生産施設における、故障予想モデルの開発

   2.    Anadarko(アメリカ)    Total(フランス)    Chevron(アメリカ)

 〈  横河電機(株)     〉 

   1.   海洋石油開発にかかるパイプラインの詰まりや、腐食を防止するための添加剤注入新技術の開発

   2.   Shell(イギリス、オランダ)    Chevron(アメリカ)

 前回私は次のような、2つの予測を立てました。

   1. 彼らは、自分の影響力を、「日本の石油業界」で確立しようと計画する。

   2. 彼らは、自分の影響力を、「日本の産業界」で確立しようと計画する。

 石油業界には株主として参加し、産業界には研究開発の連携企業として参加しています。国際金融資本家とスーパーメジャーが、日本へ影響力を行使しつつある状況が見えてきました。

 これでは青山繁晴氏が、政界でいくら奮闘しても、「メタンハイドレート」が国民に伝わらないはずです。安倍元総理と頑張っていたと話していましたが、それでも彼らにはかなわなかったと言うことなのでしょうか。

 「日本のエネルギー問題」の森は、深く、大きく、広がっていますが、青山氏を応援するため、もう少し森の中を散歩し、何かの糸口を探したいと思います。

  次回は、東京財団政策研究所の主任研究員である平沼光氏の、意見を紹介します。

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