ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

日航機123便墜落事故 8 - ( 続・西田氏の経歴 )

2024-07-07 22:52:29 | 徒然の記

  〈 西田氏の経歴 〉

  ・平成22年4月に発足した政権力委員会 ( ネクスト・ジャパン  ) で、治安・法務・政治改革部門の副担当(副大臣相当)に就任。

 政権力委員会 ( ネクスト・ジャパン  ) については、補足説明が必要です。

  ・平成21年に自由民主党が野党になった直後、谷垣禎一氏が党総裁に選ばれました

  ・政権力委員会とは、谷垣氏が提唱して作った政権奪還のための「シャドウ・キャビネット(影の内閣)のことです

  ・当委員会は同年9月に廃止されますが、西田氏の他にどのような議員が顔を並べていたのか、参考のため紹介します。テーマとは無関係ですが、14年前の自由民主党内の人間模様に興味のある人にとっては、歴史的史料になります。

   〈 政権力委員会 ( ネクスト・ジャパン  ) 〉

   役   職                担 当      副担当

   本 部 長    谷垣禎一       石原伸晃

   本部長代理               石破茂

                       小池百合子

   経済財政運営              林芳正      後藤田正純

   雇用・景気対策             西村康稔     平将明

   外 交                 高村正彦     小野寺五典

   安全保障                佐藤正久     武田良太

   社会保障                鴨下一郎     大村秀章

    (医療・介護・年金・少子化)              加藤勝信

   教育・人材育成・文化・スポーツ     義家弘介     松野博一 

   成長戦略・国際競争力・科学技術     塩崎恭久     棚橋泰文

   環境・温暖化対策            斎藤健      有村治子

   農林水産・食料安保           宮腰光寛     小里泰弘

                                山田俊男

   社会資本・ネットワーク整備・情報通信  金子恭之     稲田朋美

   地方分権・地域再生・中小企業      赤澤亮正     橘慶一郎

    治安・法務・政治改革          森雅子      西田昌司

   無駄撲滅                河野太郎     柴山昌彦

   総   括

   (本部長・代理補佐、連絡調整、メディア対策) 茂木俊光   菅原一秀 

 谷垣氏が考える重要閣僚が上から順番に並んでいるとすれば、西田氏はそれほど評価されていなかったのでしょうか。さらに低評価は河野太郎氏で、本人が「無駄撲滅」の対象であるように見えてしまいます。

 資料の紹介が参考になったのかどうか、無意味な気もしますので、西田氏の経歴紹介へ戻ります。

  ・9月の自民党参院議員会長選挙では、町村派所属ながら同派幹部の谷川秀善氏ではなく、無派閥に転じた中曽根弘文元外務大臣の推薦人に名を連ねる

 相変わらずこのような党内での背信行為をするから、評価されなかったのかもしれません。その代わり、「国会の爆弾男」としては活躍します。

  ・平成23年から民主党政権への追及を集中的に行い、前原誠司、野田佳彦、蓮舫、菅直人らに関し、

     ・在日韓国人や暴力団関係者との「政治と金問題」「黒い関係問題」

     ・「市民の党」や「がんばろう日本 ! 国民協議会」に関する「民主党の闇問題」を追求

  ・同年10月の参議院本会議での、議員歳費減額法の採決では、衆議院・参議院を通じてただ一人反対票を投じた

 武勇談がまだ詳述されていますが割愛し、氏の政治信条について簡潔に紹介します。

 1.  憲法問題

  ・現行憲法は主権を喪失した占領下に、米国が数日で書き上げたものである

  ・日本文化で一番大事なのは、教育勅語にある家族主義である

  ・現行憲法を「占領基本法」として破棄し、明治憲法へ戻す「廃憲論」を唱える

  ・憲法破棄を国会で決議すれば、憲法改正の手続き自体不要と主張

  ・主権は国民にはない。日本が長年培った伝統と歴史に主権があると主張

 2.  河野談話、村山談話

   ・いずれも「見直すべきだ」と主張

 3.  慰安婦問題

   ・日本軍による「慰安婦」強制を否定

 4.  財政金融・税制 ・・積極財政派

  ・デフレや復興需要が相交わる経済状況で、有効な財政出動・金融緩和を実施せずに増税路線に走るのは順序が違うと主張

  ・個人消費を萎縮させる、消費税の引き上げに反対

 5.  TPP

  ・TPPへの参加は、日本の農業だけでなく国内産業全般をその犠牲にすることになると反対してきた。

  ・しかし第二次安倍政権以降はグローバリズム政策を進める安倍政権を援護、TPPについては賛成派に転じ、採決では賛成票を投じた。

 6.  日本の核武装

  ・賛成

 7.  人権問題

  ・平成28年4月、ヘイトスピーチ対策法を発議者の一人として推進し、法案を成立させた。

  ・治安維持のためプライバシーや個人の権利の制約は当然だと主張

 8.  同性婚問題 

  ・反対

 9.  LGBT法

  ・国柄に合わないと主張していたが、法案の採決では賛成

  10.  選択的夫婦別姓

  ・制度の導入に「反対」

 以上10項目は、「ねこ庭」が重要視する課題です。「憲法問題」ついては、国会での「無効宣言論」が、都知事選挙での田母神氏の公約とそっくり同じです。国会議員の氏が語るのなら妥当性もありますが、このために氏が動いたという話を一度も聞きません。

 国民に主権がないという発言は、「ねこ庭」では受け入れませんし、これ以外にも矛盾した発言や行動がありますので、「ねこ庭」の次の疑問と不信感が消えません。

  ・氏は国を愛する保守政治家なのか、自民党内にいる反日リベラリストの仲間なのか、「獅子身中の虫」なのか  ?

 いずれ疑問は解ける気がしますので先を急ぎ、次回は〈3. 西田昌司氏の意見〉・・11分22秒  を紹介します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日航機123便墜落事故 7 - ( 西田氏の経歴 )

2024-07-07 17:07:49 | 徒然の記

 都知事選挙の件は暫く脇に置いて、再び「日航機123便墜落事故」のシリーズへ戻ります。

 前回は深田萌絵氏の経歴と意見でしたが、本日から西田昌司氏の経歴と意見の紹介になります。「ねこ庭」を訪問される方々が、氏をどのように思われているのか知りませんが、多くの人は氏を保守政治家と考えられているような気がしています。

 しかし「ねこ庭」は以前から氏を、言行不一致の「自由民主党」の政治家の一人と見ています。今回氏を取り上げることになった偶然を、有り難いと思ったりしています。理由はおいおい明らかになりますので急ぐ必要はありませんが、氏の経歴をウィキぺディアで見た最初の驚きが次でした。

 氏の経歴が森永氏の10倍、深田氏の5倍の長さがあり、それほど重要な政治家と思っていませんでしたので、意外感が先に立ちました。的を絞って大胆に割愛・省略する、「ねこ庭」の編集力が要求されています。

  〈 西田氏の経歴 〉 

  ・昭和33年京都府京都市生まれ、66才。自由民主党所属の参議院議員(3期)

  ・父は元参議院議員の西田吉宏で、義弟は「瀬戸大同」代表取締役・「瀬戸旭倫理法人会」相談役の加藤太伸。

  ・自民党副幹事長、「きょうと青年政治大学校」事務総長などを歴任。

 概要の後、ここから詳細な経歴の説明が始まります。

  ・昭和56年に滋賀大学経済学部を卒業後、森金次郎の税理士事務所に勤務

  ・昭和62年に税理士事務所を開設して独立

  ・平成2年、京都府議会議員補欠選挙にて初当選、以後、5期にわたってトップ当選

  ・この間、京都府議会総務常任委員会委員長、自民党全国青年議員連盟会長などを歴任

  ・平成12年に、初代事務総長として「きょうと青年政治大学校」の設立に携わる

  ・西部邁、佐伯啓思、宮本光晴らとともに、『発言者塾』を通して言論活動を行い、雑誌『発言者』で毎月連載を持つ

  ・その姉妹誌にあたる『京の発言』では編集長に就任し、『発言者塾』では世話人代表を務める

 父親の後ろ盾があって府議会議員に当選したのかもしれませんが、その後の活躍は氏の実力だと思います。こんなところで、西部邁氏との接点があったと知るのも、意外でした。

  ・平成18年秋、参議院議員を務めていた父・吉宏が末期癌の宣告を受ける

  ・安倍晋三首相(当時)の政治信条と自身の信条が合致していたことから、自民党の予備選考を通り候補者となる。

  ・平成19年月の第21回参議院選挙に、京都府選挙区から自民党公認で出馬し初当選

  ・平成20年の自民党総裁選挙で麻生太郎を支持し、決算委員会では、小沢一郎や鳩山由紀夫の「政治とカネ」問題を追及し、その国会質疑や党執行部に対する発言がメディア取り上げられる機会も多くなる

 父親の後を継いでいますから、氏もいわば二世議員の一人です。安倍首相との関係で参議院選挙で党の公認を得ていながら、翌年の総裁選挙で麻生氏を応援するというのですから、信義の薄さに驚かされました。

 しかし次の説明を読み、さらに驚かされました。自由民主党が野党になり、民主党が政権を取っていた時の話です。

  ・平成21年政権喪失後の自民党総裁戦で、一年生議員ながら森喜朗から立候補の打診を受ける

  ・各紙でも立候補を画策しているとの報道がなされたが、西田は稲田朋美らとともに平沼赳夫を自民党に復党させ、総裁候補にしようと安倍晋三らに働きかけを行なっていた。

  ・しかし平沼が固辞したため、同じ京都府選出の谷垣禎一に投票した

  ・民主党への政権交代後も予算委員会などで、小沢一郎や鳩山由紀夫の「政治とカネ」問題を追及

 このため氏はやがて、「国会の大砲」 「国会の爆弾男」 と呼ばれるようになり、民主党の閣僚が、氏のヤジに直接答弁したこともあり、西部邁氏がそのヤジを「瞠目すべきものがある」と評した話があるそうです。

  ・文藝春秋社発行の週刊文春Webは、西田が「若手ヤジ将軍」四人組の一人で安倍晋三の一派とする自民党関係者の発言を紹介し、安倍チルドレンのヤジについて自民党内でも眉をひそめるベテラン議員が少なくないと報じた

 上記もウィキべディアの説明ですが、当時の私は会社勤めが忙しかった時で、西田氏の活躍をほとんど知りませんでした。

 「国会の爆弾男」として有名なのは、ロッキード事件やリクルート事件などを暴いた楢崎弥之助氏でした。社会党議員から無所属議員となった氏はマスコミの寵児でしたが、個人としては孤立、孤高の政治家でした。

 楢崎氏と並べて「国会の爆弾男」と呼ばれていたとは、初耳です。西田氏が孤立・孤高の政治家なのかどうか、考えたことはありませんが、「ねこ庭」は「国会の爆弾男」について、高い評価をしません。

 命懸けの暴露という危険があるとしても、それは世間のウケを狙ったパフォーマンスで、明日の日本を考えているという真摯な動機は希薄です。ウィキペディアの経歴を読みますと、自分が抱いていた西田氏への印象が正しかったのではないかと、そんな気がします。

 次回も西田氏の経歴 〉を続けますが、氏を支援している方には「ねこ庭」への訪問をお勧めしません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする