のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

大粒コシヒカリは食味がいいらしい

2005年12月18日 | 今年の米づくり
土曜日の夜、NHKでETV特集「里山はうまい米を育む」という番組が放映されていました。山形県高畠町の遠藤さんという農家が米の全国食味コンテストで2年連続1位を獲得したので、その有機米作りの様子を記録したという内容です。

12月2日のブログで紹介したETV特集「うまい米を食べたい」は昨年11月の放送であり、NHKはこのところ毎年、米作りをテーマにしたドキュメンタリーを作っているようです。食味というテーマであり、焦点を当てる農家も違うのですが、また高畠町か、また星寛治さんかという感じもないわけではありません。

遠藤さんは48歳。20年ほど前、星さんたちから減農薬米、有機米栽培に取り組むよう誘われたそうです。若い遠藤さんは星さんに有機米づくりとは何だと聞いたところ、星さんは明確には答えなかったが、今自分がこれから有機米づくりに取り組もうとする若い人から同じ質問をされても答えるのに困ってしまうだろうといいます。

それまでは農薬を使い「多収」を目指した米作りをしていたが、満足感はなかった。土の力、自然の力、自分の技術を組み合わせた有機米づくりは、たとえ仕事がきつくても収量が少なくとも毎年チャレンジしようという気にさせてくれる・・・。

この部分は、ナシも米も減農薬栽培しているわが家としても大いに共感しました。有利に販売できるからという側面もないとはいえませんが、基本的には面白いからやっているんです。その面白さはやってみないとわからない。農業の楽しさは自分で体を動かしてみないとわからない。そういうことかもしれません。

遠藤さんの米作りは、種籾を温湯に短い時間漬けて殺菌し、冷水に浸して発芽させることから始まり、苗箱へは種籾を薄く蒔き、田んぼの除草には最近開発された機械除草機を使用と、ここまではわが家の米作りと変わりません。違いは用水に里山から流れ出る沢水を使っていることと、天日乾し(杭がけ)していること。沢水用水はわが家では真似をできませんが、天日乾しについては、無除草剤稲作のメール仲間のあいだでもきちんとした技術が伝承されていないとかえって品質を落とすという意見もあります。ちょうどこの12月の前半にいろいろと議論されていました。遠藤さんのコシヒカリは魚沼コシヒカリに比べて大粒とか。わが家の米も比較的粒が大きい。より美味しくするために研究の余地はまだまだありそうです。

自然条件に恵まれ、人的資源、技術的蓄積がある高畠町でも後継者の確保は課題のようです。「希望はお金より大事な価値を発見した人たちの新規就農」と星さんはいいます。「安全な食べ物だけでなく、環境を守る農家とそれを支える消費者の共同戦線」というシステムの確立は、形態の違いこそあれ、地方でも都市近郊でも早急に拡充していかねばならないようです。

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1 コメント

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米づくりだけでなく (佐藤K(KAZZ Satoh))
2005-12-19 08:31:02
実は、サッカーも同じです。観戦するだけでなく、自分がやってみると面白くてしかたがありません。息子そっちのけ状態です。



短説も同じでしょうね。



そして、今日、ぼくは幼稚園でサンタクロースになります。久しぶりのステージです。
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