のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

ひとの目に下農と写りし水田のゲンゴロウ

2006年06月12日 | 今年の米づくり
「上農は草を見ずして草を取る」
「中農は作を見て草を取る」
「下農は草を見て草を取らず」

優れた栽培技術を持つ農家を褒め称える言葉としてよく使われる言い伝えですが、もともとは1684年に書かれた『会津農書』に由来しているそうです。

コナギがびっしりのわが家分の無除草剤田はさしずめ「下農」の部類に入るのでしょうが、中農でありたいわが身、そうそう悠長なこともいっていられません。無動力のあめんぼ号をひとまずあきらめ、パワーカルチ除草機でコナギ退治です。コナギが生えてしまってもあめんぼ号もある程度は抑えてくれるのですが、また後ほどあめんぼ号を走らせるためにも一度リセットしておいた方がよいだろうとの判断です。

        

パワーカルチに引かれながら水田の中を歩いていくと、かきだされたコナギが水面に浮かび上がってきます。オモダカをみつければできれば球根まですくい上げ、バケツに取り入れます。コナギはあってもオモダカがないことは、オモダカの目立つ田んぼも多い中で、中農のプライドです。

そのうえ、たっぷりの水の中にはミジンコがうようよしていますし、ゲンゴロウ(正しくはガムシ)やオタマジャクシが泳ぎ回っています。やはり有機肥料無除草剤田んぼは生き物に優しいのだと、かなりご満悦な気分で除草作業を終えたのですが、隣りの除草剤を使った上農の水田を覗き込むとやはりゲンゴロウが泳いでいます。中農のプライドが…消えていきます…