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みちくさ尾瀬の山旅2

2014年06月08日 | 自然
みちくさ尾瀬の山旅2日目は、赤田代から鳩待峠です。




早起きした2日目の朝、まだ鳥の声も聞こえぬしじまの中を滝巡りに出発です。
4時04分、東の空に浮かぶ雲が赤く染まり周囲の様子がはっきりしてきました。
フラッシュをあて、朝焼けの尾瀬に咲くタムシバの白い花を撮りました。




ぬかるみの残る急傾斜の道を15分ほど下ると、平滑ノ滝(ヒラナメノタキ)の展望台に立てます。
尾瀬沼から流れる沼尻川が只見川と名を変えるところにある、ゆるやかな大きな滝です。
さらに40分、落ちる水の爆音と冷気が森を包む三条ノ滝を正面に見る展望台につきます。
すさまじい水量で迫りくる滝、山腹にはアズマシャクナゲの赤い花が沢を照らしています。
広大な尾瀬一帯の水の恵が集まる三条ノ滝、尾瀬の豊かさを実感することができました。




滝巡り早朝散歩を2時間ほど楽しみ、朝食後の7時10分に温泉小屋をあとにしました。
尾瀬ヶ原は東西約6km、南北約2kmの広い湿原、そこを至仏山に向かって歩きます。
標高は1,400m、尾瀬沼より200mほど低いせいかミズバショウの生育は進んでいます。
木道には各所に休める場所が整備され、腰を下ろして大自然にゆったりと浸れます。




ミズバショウの花咲く湿原に、イノシシが泥遊びをしたような跡が見られました。
ビジターセンターでお聞きすると、シカが草の根を掘り返して食べるのだそうです。
尾瀬にも、食を求める大型獣と美しい自然を守りたい人との知恵比べが始まっています。




湿原内の池を池塘(ちとう)と呼び、この中には浮島もあるのだそうです。
晴天、無風時にはこの池塘に燧ヶ岳が映り、尾瀬を代表する景観をかもすとか。
今はカエルの恋の時期でしょうか、池塘はカエルの合唱で大賑わいです。
カエルを探していた妻がアカハライモリを見つけ、急いでシャッターを押しましたが残念。




至仏山が間近に迫り、広大な尾瀬ヶ原もあとわずかとなりました。
歩荷(ぼっか)さんがバランス良く荷を積み上げ、安定した足取りで橋を渡ってきます。
湿原を白く染めたミズバショウの花や、小川のせせらぎを感じているのでしょうか。
全身から『強力(ごうりき)』がほとばしる姿に見入ってしまいました。




今日も湿原に咲く花々に魅せられ、なかなか進むことができませんでした。
赤田代で見つけた白い花、少し離れていましたが葉柄が見えるのでサンリンソウでしょう。
始めて見るタテヤマリンドウはいたる所で花開き、雨でなかったことに感謝です。
ピンクの花はショウジョウバカマが主でしたが、ヒメシャクナゲの蕾が色づいていました。
小さな白い花を咲かせる植物が目にとまり、覗き込むとタネツケバナでしょうか。




尾瀬ヶ原を東西に3時間ほど歩き、西端の『山の鼻』に10時に到着しました。
途中の『東電小屋』にもたくさんいたイワツバメが忙しく巣作りに精を出しています。
山小屋の軒下につくる巣の材料を求め、湿った土に群がっています。
ツバメとの見分けは、飛んでいるとき腰の辺りが白いのが特徴です(画像の飛ぶ姿)。
また、ツバメにある首の赤い蝶ネクタイ模様がありません(画像の土集めの姿)。




山の鼻からは鳩待峠までは3km、登りの林内コースですが、木道が整備されています。
湿原とは植物相も異なり、いくつもの新たな花に巡り会うことができました。
図鑑で見た花々の実物に出会った瞬間、思わず「ワァー」と声が出てしまいます。
結構エキサイティングな道草を食いながらの山旅、瞬く間に峠にたどり着きました。




登山者数調査中のゲートを通って鳩待峠到着は11時20分でした。
出発地の大清水とは大違い、大型バスが数十台、乗合いバス・タクシーで大賑わいです。
ここからはバスでの移動、たくさんの想い出と画像をリックに詰め心地よく居眠りです。
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