信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

似たもの同士の見分け

2015年05月02日 | 山野草

春の花の真っ盛り、植物の先生から似たもの同士の見分け方を教えていただきました。
この辺のフクジュソウには「フクジュソウ」と「ミチノクフクジュソウ」の2種があるそうです。
両者は染色体数が異なるそうで明らかに別物、きちっと区別できなくてはと思いました。
早速、我が家のフクジュソウや近所の野山のフクジュソウを見比べてみました。
見分けのポイント茎の断面:フクジュソウは中が詰まり、ミチノクフクジュソウは中空。
萼:前者は花弁とほぼ同長かやや短く赤紫色を帯び、後者は花弁より明瞭に短く淡色。
果実(集果)の形:前者は楕円形~亜球形、後者は球形。などなどです。
なるほど、画像中①の近所の野山のものは「フクジュソウ」でしょう。
そして、②の我が家のものは「ミチノクフクジュソウ」でしょう。
画像中の果実は、二つとも①でして、果実での見分けは微妙なところがあります。


画像左は、先生の庭に咲く「シナノタンポポ」、右は路傍に咲く「セイヨウタンポポ」です。
シナノタンポポは日本在来のタンポポ、この辺りでは自生株が見られるそうです。
セイヨウタンポポは外来種で、アカミタンポポなどと共にはびこっています。
日本の在来種と外来種の見分けポイントは、黄色い花弁の下にある総包です。
総苞片が反り返らないのが日本在来のタンポポで、反り返っているのが外来種です。


武石余里は花桃が見頃、4km程の花桃街道はウォークコース、タンポポも咲いてます。
歩いていると花がよく見え、総苞片の反り返らない株もポツポツと目につきます。
シナノタンポポかなあと思いながらも、隣の総苞片が反り返った株が気になります。
見た目は在来種固有の姿ですが、交雑により変異が進んでいるかもしれません。


画像左は我が家の庭の「スズラン」、右は近所のお宅の「ドイツスズラン」です。
スズランは日本に野生する種で、ドイツスズランはヨーロッパ原産です。
両者の見分けは、奥ゆかしく咲くスズラン、葉の上まで出て目立って咲くドイツスズラン。
ぱっと見で、おおよその見当をつけていましたが、花の中を覗くと一目瞭然だそうです。


白無垢の花はスズラン、白を基調に6点の紅を配した花がドイツスズランです。
スズランの別名は「君影草」、日本のスズランにぴったりの名と自分で納得しています。


この時期、道端や空き地をうめるのは、カラスノエンドウの仲間の3種です。
「カラスノエンドウ(ヤバズエンドウ)」、「スズメノエンドウ」、「カスマグサ」です。
大きめのカラス、小ぶりのスズメ、カスマは『カとスの間』という意味で付いた名だとか。
近所の道端にこの3種が絡み合って花を咲かせていました。



3種の見分けは、小葉の大きさ、幅、先端の形。巻きひげの分枝。托葉の蜜腺の有無。
花の大きさ、個数、色。果実の大きさ、向き、毛の有無。種子の数などがあります。
小さくて虫眼鏡がないと見えずらいのですが、違いを見つけるのは結構楽しい作業です。


3種とも花が咲いていれば、簡単に見分けることができます。
カラスノエンドウは、葉腋に無柄の赤紫色の花を1~3個つけます。
カスマグサは、葉腋から長い花柄を伸ばし、1~3個の薄青紫色の花をつけます。
スズメノエンドウは、葉腋から花柄を伸ばし、白から淡紫色の花を3~5個つけます。
カラスノエンドウは目立つのでお馴染みですが、他の2種はあまり気づかれないようです。
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