マンハッタン・レクイエム その1
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「無い袖は振れぬ」というのは世の常であり、そのような際には、あまり気の進まないゲームでもやるしかないのである。
今回のミスティブルーもそれにあたり、大昔に(恐らくは実機でのプレイか)これをやった時にも、あまり面白いとは思えなかった。
というより、ゲームの内容そのものが気に入らなかったのだ。
内容的には、ミステリー的要素あり、ぐだぐだと心理描写が続く出来の悪い少女漫画風要素あり、ごった煮でまとまりが悪く、印象はよくなかった。
一応形式としてはアドベンチャーなのだが、舞台が音楽の世界で、しかも私が嫌いなロック系である。
音楽そのものは好きなのだが、その好きなジャンルはクラシックならワグナーやブラームス、軽いものならブルーグラスとカントリー、フォークである。
そのような背景もあり、再プレイは敬遠していたのだが、今は破れ袖でもかまわぬという切羽詰まった状況であり、つい手を出してしまった。
しかし予想通り10分で撤退、工画堂の原宿アフターダークに切り換えた。
発売は1988年で、PC88とPC98があるが、今回は98用のものでプレイした。
これは一頃人気のあったリバーヒルソフトの刑事ものゲームの亜流であるが、ない袖の一環として急遽出動となった。
本家のリバーヒルゲームは、一頃夢中になってプレイしていたことを、懐かしく思い出す。
捜査するのは、原宿近くの代々木公園でみつかった、女性の遺体についての捜査である。
ところが、なんとこの女性の遺体は、実は女装した男性である事が判明した。
課長室ではセーブが出来るが、セーブするとフリーズするので、事実上できないということになる。
その男性が「刈谷不動産」の社員「毛利裕」とわかり、刈谷不動産で聞き込みし、毛利の部屋も調べた。
毛利の部屋では、女性と卵子の写真を発見したが、その意味は今の所不明である。
というところだが、はっきり言ってまるで面白くない。
まあ、序盤のそのまた序盤だから、これから面白くなってくるのかもしれないが、電話番号など聞いても、ゲーム内では番号は記録されないので、その都度その場でメモしておかねばならない。
現代のゲームではあり得ないことだが、やはり面唐ナある。
いや、同時代のバーニングャCントでも、ゲーム内に電話番号は記録されているから、単なる手抜きなのだろう。
それにしてもこのゲーム、とにかく面唐ュさい。
とにかく調べることが多く、やたらデータが多く、出歩く所が多く、そのわりに面白くない。
1時間ほどプレイしたが、ついに我慢しきれず、撤退しようかと思ったが、気を取り直して続行。
このゲームのスタイルは、原宿分室の本部から各地に移動、そこで各人に聞き込み・2Dマップでの聞き込みなどを行い、分室に帰って分析、この繰り返しである。
聞き込みできる対象は数十人いて、聞き込みの項目も微に入り細をうがち、やたら大量にある。
その面棟Lさを、「たのぴいっ!」と感じ無ければならないらしいのである。
本家のリバーヒルゲームでも、こんなに大量のデータなど扱ってはいない。
はぁ・・・
我慢して続けていると、面白くはないが辛抱はできるようになった。
ここでWindows95用のリバーヒルゲームDVDを発見した!
マンレク、琥珀色の遺言、黄金の羅針盤、DCコネクションと、一通り揃っている。
勿論98用でも持っているが、やはりエミュレーターでなくプレイできるのはありがたい。
というわけでマンハッタン・レクイエムである。
舞台は1987年、アメリカはニューヨークのマンハッタン。
リバティタウンの刑事J・B・ハロルド刑事に、ニューヨークから手紙が届いた。
ピアノ弾きのサラ・J・シールズからの手紙だが、彼女とはマーダークラブで知り合ったのだ。
手紙には勤め先の酒場、クラブM&Mのカードが入っていた。
数日後、昔の同僚ジャドから手紙が届く。
彼はニューヨークにいて、保険の調査員という仕事をしていた。
手紙の内容はサラ・J・シールズという若い女性が、夜中にアパートの窓から落ちて死んだという知らせだった。
部屋内は荒らされておらず、目撃者の男性も不審な人物を見かけていないとのことである。
よくある都会生活に疲れた、若い女性の自殺として、警察は処理した。
だがジャドは、引き裂かれたカーテン、窓枠についた傷、そしてサラの手に握られたオルゴールなどが気になると言う。
マンハッタン・レクイエム その2へ続く