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子どもたちの創造的活動の価値を過大評価しすぎることはできません。 子どもたちは想像力、空間的思考、忍耐力を身につけようとしています。 ミンスクにある青少年副教科教育センター「スベートチ」の絵画と美術史のスタジオ「ハーモニー」では、創造することだけではなく、筆や絵の具を使い、さまざまな国の文化や伝統を掘り下げて教えています。エレーナ・ブラト先生は75人の生徒のため、芸術の世界への案内役になりました。
戦争と平和は永遠のテーマ
ハーモニー絵画教室では特別に国際協力という課題にも取り組んでいます。日本文化情報センター(代表 辰巳雅子)と一緒にベラルーシと日本の芸術と文化に関する多くのミニプロジェクトを成功させました。日本の美術の分野である墨絵の技法、書道、マンガの描き方を学び、日本美術展「ハレの日の女性の着物」と「折り紙芸術」を見学しました。国際交流の一環として、ベラルーシの歴史と文化、特にベラルーシの自然とミンスクに捧げられたハーモニー絵画教室の生徒による作品は、日本の子供たちがベラルーシを知るため日本の学校などで展示されました。また日本の絵画教室の生徒の手による作品展がスベートチセンター内で開催されました。
最近、ハーモニー絵画教室の生徒たちは、辰巳結重がベラルーシ語に翻訳した新美南吉童話の感想を絵で描きました。現在、半田市の新美南吉記念館で展示会が開催中です。
またすでに日本の伝説となっている少女に捧げられた活動に参加しました。国際プロジェクト「おりづるの旅」に参加したことで、子どもたちは戦争と平和をテーマにした作品に取り組みました。授業では、生徒たちに広島の原爆投下についての絵本、うみのしほ著「おりづるの旅」と宇留賀佳代子著の「ピンク色の雲」をブラト先生は紹介しました。この感動的な絵本を読んだ感想を約30点の絵を平和を願う作品として広島に贈りました。ANT広島の協力のおかげで、生徒たちの作品は地元の新聞で取材され、日本の各地で展覧会が開かれました。これを機会に、原作者との交流が始まり、ANT広島の代表者からベラルーシの子供たちに日本製の折り紙などが贈呈されました。
これらのミニプロジェクトによりベラルーシの絵画教室と日本の絵画教室が近しく結びつけられたように生徒たちは感じており、それは子どもにとって幸せなことなのです。一方で両者を結びつけたのはベラルーシにとっても日本にとっても悲しい戦争の歴史です。そのため作品の中には、広島と長崎の物語、そしてベラルーシの守護天使が描かれています。