ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年4月23日。ウクライナ侵攻から59日目

2022-04-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年4月23日。今日もミンスクは雨です。

 ベラルーシではインフレが続いています。ほとんどの食料品が値上がりしています。だいたい1.5倍ぐらいの値段がついています。ただドルとユーロに対してベラルーシ・ルーブルは値を戻しつつあり、2か月前の水準に近づいてきました。
 ベラルーシ政府はインフレにともない、年金と公務員の給料を上げることを検討していますが、今年の秋までに上げるという方針だそうで、まだまだ先の話です。

 エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国が、ロシア産天然ガスの購入を停止したと明らかにしました。
 しかし、昨日、スロバキア首相は、自国政府がロシアからのガス供給の支払いをユーロで継続する意向であると発表しました。
 このような国があるので、他の国がロシアへ経済制裁を科しても効果が出ないままですね。


 タス通信によると、ロシアのトベリ州にあるロシア国防省の研究施設で21日に火災が発生し、6人が死亡、24人が負傷したそうです。出火原因について、配線の老朽化に伴う漏電の可能性があるとしていますが、この施設はロシア軍がウクライナ侵攻に投入している短距離弾道ミサイル「イスカンデル」や、防空ミサイルシステムの開発に携わっている研究施設ですよ。最新兵器の開発をしている研究所が、敗戦の老朽化で漏電して、多くの死傷者が出る火災?

 同じ日には、ロシアのイワノボ州にある化学工場でも火災が発生しました。被害状況は不明です。報道されていません。
 ちなみに「火災発生の原因は、ウクライナ軍の攻撃を受けたものによるからだ。」ともしていません。何でもかんでもウクライナ軍のせいにはしていません。

 今日、ウクライナに隣接するロシアのクルスク州グルシュコフスキー地区の国境検問所が、ウクライナ軍から発砲されたと同州知事が明らかにしました。

 ロシア国防省は22日、ウクライナの攻撃を受けて14日に沈没した黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」の乗組員のうち、1人が死亡、27人が行方不明となったと発表しました。
 それまでは、乗組員全員が避難したとしていましたが、沈没の後、乗組員の家族が「息子と連絡が取れない。」とSNS上でも探し始めたので、隠しきれなくなったということかもしれません。

 そして「モスクワ」を含むロシア黒海艦隊の司令官が解任され、逮捕されたと、ロシアではなくウクライナ国防省の情報局幹部が述べました。沈没の責任を問われたようです。

 ロシア軍が制圧を宣言し、製鉄所への攻撃を中止するよう大統領が指示を出したマリウポリですが、ウクライナ政府高官は23日、ロシア軍による新たな空爆があり、同製鉄所を襲撃しようとしていると非難しました。
 
 ドネツク人民共和国の人民警察長官は、ウクライナ軍がマリウポリ市民の非難の邪魔をしていると述べました。


 ウクライナの内相顧問は今日、南部オデーサでロシア軍によるミサイル攻撃があり、赤ちゃんを含む5人が死亡、18人が負傷したと明らかにしました。
 オデーサの飛行場にある兵器庫が破壊されたという報道もあります。

 ロシア国防省は、アメリカがウクライナへの核攻撃を準備していると非難しました。

 ウクライナ大統領は、侵攻2ヶ月の演説として、ウクライナが軍事力を持ってして、マリウポリの封鎖を解放できる可能性はあるかと言えば、今はないと述べました。
 消極的な発言とも言えますし、嘘ではない現実的な状況説明とも言えます。

 さらにウクライナ大統領は、それにもかかわらず、ウクライナ軍がマリウポリに到達したときにはマリウポリを解放することができると付け加えました。


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