ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

「手袋を買いに」ベラルーシ国立図書局からの推薦の言葉

2020-02-11 |   新美南吉
 新美南吉ベラルーシ語訳童話集「手袋を買いに」がベラルーシ国立図書局の公式サイトで推薦されました。
 ロシア語ですが、リンク先はこちらです。

 とても簡単ですが内容を要約すると、

 民族性を知るために子ども向けのお話を読むのは良い方法。
 新美南吉の童話集「手袋を買いに」を読むと日本人の民族性がよく理解できる。
 日本語の固有名詞、特に人名はベラルーシ人の子どもにはなじみがないので、おかしく聞こえるかもしれないが、物語は分かりやすく子どもでも楽しく読める。
 お勧めなのは「ごんぎつね」「でんでんむしのかなしみ」「小さい太郎の悲しみ」「かげ」「牛をつないだ椿の木」。
 「おじいさんのランプ」は時代の変化や技術革新の速さ、経済危機などを案じている全ての大人が絶対に読むべき話。子どもや孫に読み聞かせて話し合いましょう。
 
 お勧めの話は最後が悲しいものが多いのに、子どもに読むことを勧めているのが、この推薦文の筆者(氏名が明記されていませんが、問い合わせたところ、国立図書局員の一人ユリヤ・ヤキメンコさんだと教えてもらいました。)の考え方によるものだと分かりま
 子どもに、主人公が最後に死んでしまうような話を読ませるのは良くない、という意見もベラルーシ人の間で聞いたので、意外でした。
 「おじいさんのランプ」を大人に強く推薦しているのにも驚きました。

 この推薦文では挿絵も紹介されていますが、選ばれたのは「疣」と「飴玉」の挿絵でした。(挿絵を担当した者としては参考になる感想です。)

 ベラルーシ人の図書の専門家の意見が分かり、大変ありがたいです。