雑草や田圃の畦などに生える植物にはふつうよりも早めに花をつけるものがあります。オオイヌノフグリはそのひとつで、いつも思うことですが、「春を告げてくれてありがとう」という感じです。小さくてありふれているので立ち止まる人もいませんが、花の青のすばらしい色、葉の形、小さいこと、群れ咲くことなど、魅力満載だと思います。「フグリ」とされる果実も、そうも見えますがそんな特殊なたとえをせずとも、ハート型といえばいいものをと思います。「チッチとサリー」というまんががありましたが、作者のみつはしちかこさんはこの花を讃えていました。属名(俗名ではない)はVeronicaといって、聖女の名前です。この人はイエスキリストを神様としてではなく、男として愛していたのだという説があります。ま、そんな話題もある雑草ですが、天気に敏感で、曇るとすぐに花を閉じます。朝もねむたげです。
オオイヌノフグリ 2010.3.23 町田市図師
オオイヌノフグリ 2010.3.23 町田市図師