女性4人のユニット、新しい学校のリーダーズが海外でも大人気です。海外ではAtarashii Gakko (AG) です。何を今更という感じですが、日本でも紅白に出たそうです。(紅白は見ていないのであとで知りました)
AGのコンセプトは日本の学校文化と80年代のスパイスをまぶした音楽です。日本の学校では制服反対!自由な服装でという流れで女子のセーラー服が減ってきているのですが、その様式美に気づいて世界に出た彼女たち(とそのスタッフ)はエラい!
彼女たちの楽曲には応援団風の振り付け、特攻服風の衣装、掃除のアイテムなんかも登場します。いずれも一般の日本人から見ればあたりまえに存在していて、どちらかというとちょっとダサイ系のものばかりですが、実はそれが他の文化圏の人からみればとてもクールに映る。日本の学校はとても濃い文化を持っているのだと気づかされます。
バーゼルでよく一緒に演奏したスコットランド人のバリトン歌手も古着屋で三重県の菰野高校のロゴが入った体操着を着て悦に入っていたことが思い出されます。日本では何の変哲もない体操着なんですが、何でそんなにありがたがるのかよくわかりませんでした。
日本でよく起こる現象、日本ではさっぱり売れなかったものが海外でヒットしてそれが逆輸入され日本で売れ出す、クラシックの世界でもナントカコンクールで優勝!というお墨付きがないとなかなか世間一般に知られることがない、という流れが変わりつつあるのかも知れません。
はるか昔、坂本九が歌う「上を向いてあるこう」がへり下りへ下り歌詞まで意味のないものに変えてやっとビルボードのチャートインを果たしたのと比べると隔世の感があります。日本で人気が出た濃い日本ものが世界進出です。インバウンド客が日本人には気づかないものに魅力を感じるということと通底しています。こういった流れが少し落ち目の日本の国力の活性化に貢献するのかも知れません。
なるほどですねえ。
たしかに、そういう印象はありますね。
日本では当たり前の何の変哲もない事柄が妙に海外で受けるということが。
地味な座禅とか、尺八、書写、茶道、さらには居合道、柔道など、とても肉厚な欧米人には受けそうにないものが、意外と人気があり、敢えて来日して修行までする人がいたりします。
昔、私はアメリカに渡って飛行訓練で現地に行った時に、まず服装はどんなものが良いのか迷いましたが、やはりアメリカなら、リーバイスのジーンズでしょ、というのでラフな見様見真似のアメリカンカジュアルで決めて乗り込んで行きました。
でも、生活してるうちに、別に特段、普通のアパレルメーカーで大したものでないということが次第にわかってきました。
日本側が、なにかこれぞアメリカという印象を拡大解釈してきたのでないか、そんなふうに思えました。
話の例はちょっと違いましたが、物事というのは、島国にいる日本人にはわからないが、外から客観的に見る外国人には新鮮な、クールなものに映り、人気が出ることもあるということですね。
今の日本を挽回するような画期的なことって、何があるのでしょうかね。
見渡せば、政治は腐敗三昧、大手企業は不正沙汰、殺伐化した事件報道は毎日のように起き、将来不安と暗雲立ち込めるような世界情勢・・・、
国力の活性化という先生のお言葉に、諸々思いが湧き起こりました。