memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

第2次マダラ戦争     英国

2013-01-28 00:01:03 | 水産・海洋
スコットランド漁業者らはサバ紛争でアイスランドへの制裁を求める声を上げている(1月8日DailyRecord)

アイスランドがサバの漁獲について犯罪的な手法をとっているとしてスコットランド漁民の非難にさらされている。スコットランドサバ漁業者らはアイスランド漁業者らをサバを強奪していると非難。アイスランドはその漁獲枠を劇的に増加させた。またスコットラド船の船長らは資源略奪により彼らの1.64億ポンド規模の産業が危機に瀕するという。スコットランド漁業者連盟のBertie Armstrongは「これは強奪行為で、われわれの船長らはこれに激怒している」と。「アイスランド人らは警察力の届かないところの泥棒のようなもの」という。

1970年代のマダラ戦争の記憶を想起させる動きの中で、スコットランド漁業界の有力者らはアイスランドに対する制裁の声を上げている。それはアイスランド漁船の水揚げはEU域内のどこの港でも禁止するというもの。

スコットランド表層魚漁業者境界のCEであるIan Gattは「将来まで持続可能とするためにサバ漁業は国際協定により管理されることが肝要である。これこそスコットランドが求めるもので、他のEU諸国やノルウエーも同じである」現時点ではアイスランドは自国の利を確保するために、他国では実行されている資源の健全性のための配慮をしていない。

サバはスコットランドで最も重要な魚で2011年には1.64億ポンド相当が水揚げされた。サバ漁船団は25席で構成されFraserburgh, Peterheadや Lerwickから出漁している。英国はEUで最大のサバ漁獲枠を保持2012年のそれは188,751 トンでEUの総計は349,230トンである。アイスランドはサバ漁獲枠を2005年の363トントンから昨年は サバの数が増えたからとして145,000トンに設定した。気候温暖化によるサバ資源の増加である。しかし、EUやノルウエーはこれまでの良好な持続性のある漁業の結果としての資源増加であるとしている。

北東体制世のサバ資源はEU,ノルウエー、アイスランド、ファロー諸島により管理されていてそれらの漁獲は大幅に増えている。12回にもおよぶ紛争解決のための交渉は失敗、EUはアイスランドとファロー諸島を交渉テーブルにつけさせるために経済制裁を考えている。

Mr Gattは「ボールは確実に、微妙な解決に当たるアイスランドの裁判所側にある」と。「彼らは交渉テーブルにつくためには公正で納得の行く提案をしてくるべきだが、いまだそれはなされてはいない」
「単純な交渉は役に立たない。他の道具が必要だ。われわれにとってそれは経済制裁の実行だ。アイスランドとファロー諸島の独自の漁獲枠設定は完全にクレージーだ」制裁を行なえばアイスランド漁獲にたよる英国水産加工業界には脅威となる。(以下省略)

クロマグロ・・・米飯の上の謎

2013-01-28 00:00:22 | 
寒気の中で毎年新年を迎えると、東京の築地市場では達観的な取引が行なわれ暴虐とも言うべき値段が一尾のクロマグロにつけられる(1月7日Seafood Business)

先週末、東京の寿司チエーン店のキヨムラ㈱のオーナーは初物のマグロを自慢するために1億5440万円 USD 1.76 millionを払った。この人物は昨年の初競では7360万ドルを払った。彼がそうしたのは仲間である市民の景気づけのためで、彼は入札合戦に巻き込まれた。

そうした価格では、投じた金を回収できる見込みは先ずない。利益ははるかに少なく、一人当たりのコストを計算することも無駄足である。しかしここでは利益が問題ではない。その年の初競で自然のままの魚に大金を投じることは基本的に高価なものとなる。しかしどれくらいの報道がこの話題を報じることになるのか考えれば、それによる宣伝の形成がある。毎年のアラスカからシアトルへのカッパーリバーのキングサーモンの空港における写真撮影や調理コンテストも似たようなものである。つまりこれはお祝いといえる。

しかし魚そのものに話しを戻せばまさに多くの環境保護主義者らのグループがこの魚は破滅の淵にあるといい、奔放なファンファーレは批判を招くに違いない。 Pew環境グループ、Oceana,WWFなどはいずれもこの行為を非難している。 モントレー湾水族館の水産物ワッチプログラムはクロマグロを食べないように消費者にアドバイスしている。消費者志向のガイドである。レストランはクロマグロの提供を続け活動家らや食物ライターの怒りをかっている。(以下省略)

プラスチック製の微粒を石鹸から排除すべき   米国

2013-01-28 00:00:04 | 水産・海洋
もしあなたがスクラブとよばれる剥離剤入りの石鹸を使っている場合はその中の微細粒はプラスチック製であることを知っているだろうか。また洗い流した後のそれは排水となる(1月7日CNN)

しかしこのことは海洋科学研究者のみならず、大企業も心に留めるべきことである。DOVE石鹸、ワセリン、Pond'sスキンクリームなど肌ケア商品を製造しているユニリーバ社は最近”スクラブ剤としてのプラスチック微粒”の使用を順次止めると発表した。

この対応は2015年までに完全に廃止するものとユニリーバはいう。「海洋における微細なプラスチックは重要な問題となる」と。微細プラスチクは5ミリ以下のプラスチクの事を指し、海のゴミの主体でもある。ハンドクレンザーやその他の工業用洗剤などにおけるスクラブ剤については英国のプリムス大学海洋科学教授のRichard Thompsonによる問題提起が2009年に行なわれている。またプラスチック粒や粉粒はプラスチック製品の製造過程でも生まれたり大きなプラスチック片の劣化からも生まれる。

マイクロプラスチクの研究によれば、たとえ数十ミクロンの大きさのものでもそれらが海産無脊椎動物の細胞の中にも認められるとThompsonはいう。2008年のThompson のグループの研究ではムール貝の中に微細プラスチク粒が48日間滞留するという。「それらが有害な影響を及ぼすかどうかを見守らねばならない」と彼はいう。またより目前の課題としてこれらが水中の汚染を吸着する懸念がある」という。

プラスチク微細粒はその体積に比して大きな表面積を持つ。このため化学物質がその表面に滞留する十分な機会を与える。微細粒による化学物質の吸着は海洋生物がそれを摂取する懸念に繋がるとThompsonはいう。(以下省略)