ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

第10回JETCUP イタリアワイン ・ベスト・ソムリエ・コンクール優勝者決定!

2016-11-01 21:08:49 | ワイン&酒
2016年11月11日、「第10回JETCUP イタリアワイン ・ベスト・ソムリエ・コンクール決勝大会」がイタリア文化会館(東京都千代田区)で開催され、矢野 航(やの わたる)さんが優勝されました!



矢野 航さん 「テンダロッサ」(横浜・馬車道)
日欧商事ティエリー・コーヘン社長が優勝者の手を揚げた瞬間です。

「JETCUP イタリアワイン ・ベスト・ソムリエ・コンクール」
は、イタリアワインに関わるソムリエの育成と、その知識と技術の向上への貢献、日本市場におけるイタリアワインのさらなる振興を目的とし、日欧商事株式会社の主催で2007年に初めて開催されました。

第10回となる今年は、日本全国から123名の現職ソムリエが参加しました。

9月15日、5会場(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)で行なわれた地方予選で20名を選出。
10月12日、ワインサービスの基本に特化した二次予選が行われ、上位10名が準決勝へ進出。



決勝戦は最終選出された4名により、ブラインドティスティング、サービス実技の審査が公開で行なわれ、トータルな面で評価されました。

ブラインドテイスティングは白2赤2、合計4つ。
それぞれの品種、産地の州、原産地呼称名、生産年を説明し、白赤の1つめのグラスに関しては、より詳しいテイスティングコメントを述べねばならない。
制限時間8分。

[テイスティング解答]
①Fiano 2015 Campania DOCG Fiano di Avellino
②Trebbiano 2012 Abruzzo DOC Trebbiano d'Abruzzo
③Sangiovese, Canaiolo, Ciliegilolo, Colorino 2014 Toscana DOCG Chianti Classico
④Tintillia 2011 Molise DOC Tintillia del Molise

サービスは、イタリアから遊びに来た友人を迎えての女子会というシチュエーション。
ゲストがリクエストしたイタリアのスプマンテを選び、説明をしながらサービス。
続いて、客が選んだ料理に合う白ワインをワインリストの中から選んでお勧めする。料理の材料や簡単な作り方も説明。
客が白ではなく、赤に変更したいとリクエスト。
客の指定した赤ワイン「バディア・ア・コルティブオーノ サンジョヴェート2011」をサービスする。
いずれも、ワインに合うグラスを選び、選んだ理由も説明する。
制限時間は12分。



[サービスのポイント]
スプマンテは、トレンティーノの“フェッラーリ・マキシマム・ブリュット”を、フェッラーリ専用グラスでサービス。
客のリクエストした料理は、シチリアの“パスタ・コン・アッチューゲ・エ・モッリカ”。アンチョビとカリカリに焼いたパン粉を使ったものなので、シチリアのワインをお勧めする。プラネタのシャルドネは味わいがリッチなので、軽めのブレンドワイン“アラストロ 2015”が最適。
赤ワインは2011年と若いので、開かせるためにデキャンタ―ジュを行なう。
デキャンタには水が少し入っていたので、水を切り、使う前にワインでリンスする。




竹林 貞信さん


矢野 航さん


島田 重喜さん


澁谷 健吾さん



ユーモアがあり、会場の観覧者からも拍手が送られた矢野さんのサービス実技。





審査員には、イタリア・トスカーナ州キアンティ・クラッシコの「バディア・ア・コルティブオーノ社」エマヌエラ・ストゥッキ・プリネッティ社長 が特別ゲストとして参加されました。




優勝した矢野 航さん以下の順位は以下のとおり。

2位:竹林 貞信さん 東京 Vineria NAGANO FdT
3位:島田 重喜さん 福岡 イタリア料理&ワインバー Gatti
4位:澁谷 健吾さん 大阪 ヴィネリア・リンコントロ

※準決勝進出者(順不同、敬称略)
岩田 渉  大阪 Cave de K
内田 尚伸  福岡 ワインバー ディーヴァ・イタリアーノ
滝原 一雅  東京 Ristrante Acquapazza
田上 清一郎  福岡 ANTENATO
星山 厚豪  大阪 Yakiniku House れんがや
松葉 由美  大阪 リーガロイヤルホテル




矢野さんのこのコンクールへの挑戦は5回目。
「昨年は準決勝止まりで悔しい思いをした。今年こそ、今年こそと思っていたが、客席にいる応援し続けてくれている人たちの顔を見たら、勝ちたいという気持ちより、楽しんでもらいたいと思いながら臨んだ」と、矢野さん。



矢野さんには、優勝の副賞としてイタリア研修旅行などが贈られ、イタリア政府からは「日本におけるイタリアワイン大使」の称号とカップが授与されました。



優勝された矢野さん、入賞された皆さん、おめでとうございます


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