ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

新しいプレミアムチリワイン「Lafken」ただし未輸入

2016-02-03 17:51:48 | ワイン&酒
今週、都内で開催された未輸入ワインの見本市「The Wine Exhibition Tokyo 2016」を取材してきました。

輸入元を求める海外のワイナリーが来日し、インポーターを対象に商談を行なうもので、。
スペインのリオハ地区が多く、スペインの他の地区、フランス、チリ、南アなど、23社が出展していました。

その中で、久しぶりにお目にかかる見知った顔がありました。
以前、私がチリを訪問した際、あるワイナリーで会うことになっていたのに、アクシデントがあって会えなかった日本人の和田さんです。
その後しばらくして、日本でお目にかかることができたのですが、それ以来の再会です。

聞けば、当時パートナーシップを組んでいた方と離れ、今はチリの 「Lafken」 (ラフケン)というワイナリーでワインメーカー兼オペレーティングマネージャーとして活躍されているとのこと。



Vitivinicola Lafken  (Chile, Maipo Valley)

ラフケンは30代のミゲルさん(今回来日、背の高い方でした)が当主を務めるワイナリーで、チリに長く住み経験豊富な和田さんがミゲルさんのパートナーとして支えています。

仏ブルゴーニュ大学を卒業し、ブルゴーニュやドイツで修行してきたミゲルさんは、2010年にチリに戻ってきました。

ラフケンは上質でエレガントなワインを目指しており、畑ではキャノピーを強めに(枝葉を刈り込む)しているそうです。



左)Lafken Gewrtztramimer 2015  右)Lafken Riesling 2014


まずは白から試飲してみましたが、リースリングの骨太なこと!
ミネラルと酸のストラクチャーがクッキリとし、メリハリのあるリースリングで、これはなかなか面白い!

ゲヴュルツはライチのアロマが華やかで、味わいも果実味の甘さを感じられる仕上がりです。
それでいてイヤみがなく、品がいいんです。

このふたつはドイツ的なものを感じました。



Lafken Pinot Noir 2013

ピノ・ノワールなのに、不思議とピノ・ノワールっぽくない!
ミゲルさんが修行したブルゴーニュスタイルということですが、これは何者?と思ったほど。
ジューシーで、酸が豊かで、ほっこり落ち着く癒し系です。

ラフケンではピノ・ノワールに力を入れているとのこと。
たしかに、おいしい。これは私の好きなタイプ。面白い!



Lafken Blend 2010

カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、プティ・ヴェルドのボルドーブレンド
非常にバランスよく、なめらかでしなやか。
見るからにお高い雰囲気。木箱入りですからね。
これもチリのスーパープレミアムのひとつに入ってくるのではないでしょうか。



Lafkenは、“Artisan Wine”と謳っているように、手仕事による上質ワインのつくり手です。
年間生産量は多くありません。

チリは2015年の日本へのワイン輸出でフランスを抜いてNO.1となりました。
それだけ量も入ってきていますが、主流はやはり低価格帯ワインだと思います。

お安くてコスパのいいワインはもちろん嬉しいですが、ラフケンのような若い生産者が手掛ける新しい高品質チリワインも、日本でもっと楽しめるようになるといいですね。

どこかの輸入元が扱ってくれることを期待しています


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