ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

2012年のボジョレー・ヌーヴォーの傾向

2012-11-16 11:55:31 | ワイン&酒
“ボジョレー・ヌーヴォー” 、“新酒”に対する皆さんの関心は非常に高いようで、ここ数日書いているせいか、解禁日のアクセス数は過去最高でした。

特に今年は、天候が不順で出来が悪かった、という前情報が流れていたので、ホントのところはどうなの?という気持ちがあるのではないでしょうか?

解禁日の昨日、10種類ほどのボジョレー・ヌーヴォーを飲んでみました。



やはり、メーカーごと、銘柄ごとに、味わいがまったく違いました
できるかぎり、買う前に試飲してください。

都内の百貨店のワイン売り場である造り手のヌーヴォーを最初に口にした時に、果実味がふっくらまろやかで、ピュアでエレガント、酸も尖っていなくて穏やかで、これは美味しい!
いい意味で期待を裏切られました。

聞けば、樹齢45年の木のブドウから仕込まれているとのこと。

毎年この造り手を目当てにしている方がたくさんいて、解禁日当日の朝イチで、昨年のヌーヴォーのラベルを持参して買いに来られた方もいたとか。
売り場の他のヌーヴォーをぐるりと試飲し、またここに戻ってお買い上げ、という方も多く、やっぱり“味” は購入を左右する大きなポイントになっています。

そのワインの販売担当の方は、「このペースで売れると解禁日だけで完売していまうかもしれない」と、心配していました。
今年は数量が少ないところがあるので、ほしいもの、気になるものは先手必勝!ですね。



近年は、ワインをろ過しない ノンフィルター、アンフィルターと呼ばれるタイプのヌーヴォーも出てきています。通常タイプのヌーヴォーと飲み比べると、果実味が濃く、旨味やコクがあり、飲みごたえがあっておいしいと感じます。

ビオやオーガニックのものも登場していますが、これも飲み比べるとわかりますが、ビオだからおいしい、おいしくない、というものではなく、ビオでも、うーん…というものもありました。

おいしさを左右する要素はたくさんありますが、樹齢の高い木のブドウからのもの、ろ過していないもの は、味わい&飲みごたえを求める人には注目するといいポイントだと思います。


最近は ロゼ のマコネのヌーヴォーも人気

ある百貨店の売り場で今年はどれが人気か聞いてみたところ、
「試飲した中でロゼを一番気に入られてお買い上げされる方が多いです」と返ってきました。
私がLOVE ROSE 事務局のメンバーであるから贔屓して書いたわけではなく、店頭で試飲販売されている方の証言ですから(笑)
色にこだわらず、美味しいと思ったからロゼ、という選び方が自然になってきているのを感じました。



販売価格ですが、為替の関係で、昨年よりも若干値下げ をしたというところもあります。
前述した45年の樹齢のヌーヴォーは、昨年は税抜で3150円でしたが、今年は税込みで3150円。

安売り店ではフルボトルで470円!なんていう仰天価格で出たようですが、安さを追求するか、味わいやコンセプトを追求するか、それぞれだと思いますので、各自が納得するヌーヴォーを選んでください。



この時期、樽出しヌーヴォーを出すレストランや、飲み比べのできる会などを企画する店もありますので、そういうところであれこれ飲むのも楽しいですね



コメント
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