鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

タイピンが失くなった

2007-07-24 | Weblog
 ある日、気がついたら、気に入っていたグッチのタイピンがどこかへいってしまっていた。幅広ネクタイ用のもので、ちょっと緩かったので、知らない間に落としてしまったらしい。今年のバレンタインの時に週刊誌の広告で見て、いいなと思って買ったもので、わずか半年で紛失してしまった。我ながら情けないことで、悔しい。
 グッチのタイピンはガラスの周囲が金メッキで縁どりがしてあり、ネクタイの柄がガラス越しに見られ、右隅下に英語でグッチと書いてあるしゃれたもので、2、3のグッチの専門店を見て回ったところ、なくて、最終的に新宿・伊勢丹の男の新館のグッチの専門店にあるのを見つけた。ウィンドウのショーケースに飾ってあるのを出してもらい、身につけてみると格好いい。でも、ちょっと留め金のところが緩そうだったので、同じものは他にないか、と聞くと「現品限り」といい、「他のチェーン店から取り寄せることもできます」と言ったが、すぐに欲しかったので、それを買うことにした。ところが、奥へ引っ込んだ店員がなかなか出てこなくて、おかしいな、と思っていた。
 それでも購入して、1週間後くらいに身につけてみて、やはり留め金が緩いのと、上から見てガラスの下が赤く、なにかゴミが溜まっているようなところがあるのが気になった。後から考えると、店員が包装に手間取ったのは留め金が緩いのを直そうとしていたのと、やや不良品っぽいので、売るのを止めようか、と検討していたのだろう、と思った。
 鈍想愚感子は以前から伊勢丹のアイカード会員となっており、食料品以外の商品は割引価格で購入できる。だから、というわけではないが、伊勢丹で購入したものについてはついつい粗末に扱うようになってしまっているのかもしれない。以前にも伊勢丹で購入したばかりのネクタイ、下着をそのまま、電車の網棚に置いて忘れてきてしまったし、今回もタイピンの置き場所を決めているのに、失念してどこかに失くしてしまっても数日気がつかなかった。
 昔ほど物を失くさなくなったが、小さい頃はよく物を失くしたり、盗られたりした。買ったばかりのトランジスターラジオを落としたり、自転車をカギをかけずに盗られたりした。そういえば、評論家の小林秀雄氏はよく物を失くしたそうで、文人仲間とエジプトに行った際にカメラを失くしたが、帰国して写真を現像したら、石の上にそのカメラが写っているのを見て、そこへ置いたままにしていたのだ、と得心した、と書いていた。
 小林秀雄氏でも物を失くすのだから、凡人の鈍想愚感子が失くすのは当たり前、とでも思って慰めることとしよう。
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